誘惑の就床と融和の起床

※ソーンファーム・堂崎宅※
※ムッギ視点※


「紅茶をどうぞ」
「ありがとうございます。コクッ、甘くて美味しい」
「あたし達の魔力入り紅茶よ」

「俺達の里のお茶会に出したいくらいだ、ムッギもそう思うだろ?」
「ワーラ、今日は紅茶を貰いにきたわけじゃないのよ」

堂崎家の(性的な)揉め事が終息し、私達は彼女達の住まいである井戸の中で紅茶を飲んでいた。


「どうぞ、少し横になっててください……えっと」
「Ν-6と言います」
「えぬ、ろく?」
「周囲からはネムと呼ばれます」
「ネムさんですね、遠慮せずにゆっくり休んでください」
「すみません、四葉さん」

女兵士ことネムさんは目を瞑る。
四葉ちゃんはその小さな手でシーツをネムさんに被せる。

「まさか大人っぽいドーマウスがいるとは驚いた」

初太さんが言う。
四葉ちゃんではなく長女の一花さんに対して。


「不思議なのよね〜この国に迷い込んで、牧場で一眠りしてたら、三人とも体型はそのままでドーマウスになっちゃったのよ」


長女の一花さんは椅子にもたれながらいう。
パジャマからはみ出る大きな胸が揺れる。


「牧場の住民からは、一姉ちゃんは『不眠の鼠』ドレッサ以来の変わり種と言われてます」


末妹の四葉ちゃんが椅子に座る。
可愛らしいパジャマの間からぷにぷにした肌と微かな膨らみが見える。


「何が変わり種よ!イチ姉はセクシーを維持して、四葉はロリに磨きがかかったのに、どうして私は中途半端なのよ、ぐー」


次女の二枝さんは唐突に叫ぶ。

眠りながら。

「流石ドーマウス、周囲の会話を夢として捉えてる」
「ハァ?誰が幼児体型ですって?これでも十九歳だーぐー」

初太さんの台詞に二枝さんはズレた返答をする。

眠りながら。

「ホルスタウロスミルクを飲んでも、巨乳になるプリンを食っても胸が大きくならないのはどういうことだーぐー」

二枝さんが体をばたつかせながら叫ぶ。

眠りながらなので、パジャマをだらしなくはだけ、ショーツと胸が丸見えになっている。

だが、洗濯板なので特段興奮しなイテッ!

「何すんだよ、ムッギ」
「ワーラこそ私の台詞を勝手に代弁しないで。それに今の台詞凄く失礼よ、相手方の機嫌を損ねたらどうするの?」

「激おこぷんぷん丸だぞー、貧乳になるウエハースを食べさせてやるーぐー」

二枝は口からヨダレを垂らしながら言う。

「すみません、私の弟が大変失礼なことを」
「気にしてないわ、二枝には合法という萌え要素が備わってるから」

一花さんは紅茶で喉を潤し続ける。

「さて、本題に入りましょう。毎年競技場で開催される『まかいもコンテストin不思議の国』、ハートの女王様を筆頭に、旧時代の英雄エリーゼ,お菓子のカフェ店長グレーテル,そしてフォーカード全員,計七名を含めた審査員が国中で栽培されたまかいもを審査するーー」
「去年その大会で審査員特別賞を受賞した堂崎家特製チーズまかいもが欲しいのです」
「対価は?」
「どうぞ、卵の詰め合わせです」

私の合図でワーラは箱をテーブルの上に丁寧に置く。

「開けていい?」
「いいですよ」

私の許可を貰った四葉ちゃんが蓋を開ける。



白い宝石が魔灯花の光に反射し、部屋中を照らしだす。



「これが噂に聞くタマゴの里の卵……」
「この白い輝きは、正に真っ白な宝石箱だな」
「おいしそう」

二枝さん以外の姉弟が白い卵に目を輝かせる。

「三段構造になっておりまして、上から媚薬,大人化,子供化の成分が入ってます」
「そのまま食べるのもよし、調理しても風味と効果を損なわないぞ」

私とワーラは言う。

「越後屋〜お主もワルよの〜ぐー」
「……えちごや?ワル?」

「二枝、まだ寝呆けるのか、悪代官ごっこはそこまでだ」

三郎は二枝の身体を擦っている。

「何だよせっかくいい所なのにーぐー」
「急にムズムズしてきた……」ムチュッ
「サブ、興奮してきたの?」ンー、チュ♪

二枝さんから放たれる魔力の影響か、四姉弟の黒一点、三郎さんが二枝さんに口付けを始めた。
二枝さんも眠りながら三郎さんにキスをするが、目を瞑っているためか狙いが定まらず、頬やおでこ等に柔らかな唇を当てる。

「一花さん、卵とまかいもの交換をお願いします」

対して私は動じることなく話を続ける。

「交渉成立よ、自家製まかいもをあげるわ」
「ありがとうございます、一花さん」
「早速用意するわ」

一花さんは椅子から立ち上がると台所へ向かう。

束ね髪から見えるうなじ、すらりとした手足と綺麗に整えられた茶色の毛、セクシーな後ろ姿が、あたかもそれがドーマウスの「普通」であると錯覚してしまう。

トドメと言わんばかりに、パンティから浮かび上がるお尻の形が何ともいやらしく、起床して
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