お花見(前日)

※魔王城・ハーレム部屋※
※グリア視点※



「おはようございます。ドリドさん」
「おはよう、グリアちゃん、今日も桜の開花を見に来たのね」

私は巨大な桜の樹木を見上げます

桜の樹木といってもドリアードですが

「桜が満開になれば花見ができるのです」
「うふふ、グリアちゃんって毎年そう言ってるけど、実際は花より団子、食べ物目当てでしょ?」
「べ、別にいいではないですか、花見の日はいつもより料理が豪華になるのですよ。それに桜の花びらを散るのを見ながら飲む樹液はまた格別なのです」
「あらあら、まるで酒を飲むような言い方ね。グリアちゃんもすっかり中身は大人ね、見た目は昔から変わってないのに」
「当然です。私は一生グリーンワームとして生きることを決意したのですから」

「おーい、グリア〜」
「グリア、やっぱりここにいたのね」

パピヨンの夫婦が私に声をかけます

私の両親です

「母上、今日は父上とベッタリですね、今はラブラブモードなのですか」
「そうよラブラブモードよ。パパがね、ドリドの樹の下でラブラブデートしたいって」

「グリアもこっちに来るか、カムカム」
「……いえ、今は結構です」
「えー、親子三人でラブラブ交尾が出来ると思ったのに〜」
「今の私は、桜が開花しているかが大事なので」
「開花を確認するということは……植物の専門家であるトロールのロールとノームのムノも来るのか!?」
「何を張り切っているのですか」
「だって、俺の嫁だよ〜ムノは結合したら絶対に離さない貪欲さ、ロールは花の香りと体臭がたまらないよねー」

「うんうん、ムノの魔精霊の力で大地が潤い植物が育って助かるし、それにロールちゃんの身体に咲く花、あれはパピヨンとしての本能が騒ぐわ」
「ピョアも俺と同じ意見か」
「やだ、パパったら今更聞くまでもないでしょ」
「そうだねー」


「今日も確認に来ただぁ〜」
「おおっ、噂をすればだ、くんくん、今日もロールはいい香りだぁ〜」

「ぷー」
「ごめんごめん、ムノのことも忘れた訳じゃないから〜」

「全く、父上の軟派癖は相変わらずですね」
「それがパパの良いところでもあるけどね」
「でも悪いところでもありますよね?時々未婚のパピヨンのことを口走ったりしてるじゃないですか」
「…………まぁ、その時は再度しつけてあげるわ」
「流石母上、『いい顔』をしてますね――あっ、お二人のチェックが始まったです」


「確認するだぁ〜」
「じー」


「頼みますよ。お二人の確認が大事なのです、公平かつ正確な確認が!」


「今日も腰がカクカクするまでクンニにしてるのですぅ?」


マーチヘアのトビラが腰を振りながら話を拗らせます


「マン開がみられると聞いていてもたってもいられなくなったのですぅ」
「それでロールさん達の後をついて来たのですか」
「トビラは女の子ですぅ、アレはついてないですぅ」
「別に性別の話をしている訳ではなのです」
「そうですぅ、柴様とトビラは性別が違うのでエッチが楽しいのですぅ」
「というより、そのですぅ口調はどうにかならないのですか?どうも私とキャラが被っているみたいで困るです」
「キャラが被る?グリアちゃんも妄想大好きなのですぅか?」
「ですから、そういう意味ではなくて……はぁ、貴女は元々そんなお喋りキャラでは無かったはずですよ。ワーラビットの頃は寡黙で、夫と交わっても軽く喘ぎ声を出す程度でしたのに」
「メシャス先輩と一緒に不思議の国を訪れたら、ハートの女王様がトビラをマーチヘアに変えてくれたのですぅ」

「流石はリリム。種族の概念すらも変えてしまうとは、普通な嫁を勝手に変えやがってと怒っても不思議じゃないのに」
「うふふ、嫁の変化は素晴らしいものね。パピヨンへと羽化したママのように」
「パピヨンへ羽化することを拒んだ私には到底理解し難い話です……」

「グリアちゃんは変化するのは嫌なのですぅ?トビラは嬉しかったですぅ。マーチヘアになったことで以前よりもエッチなことが楽しくなったのですぅ、最近はメシャス先輩やミツキ先輩のおかけで同じ性別とのエッチが楽しいのですぅ」
「また話にのっかかる……トビラと話すと疲れるのです」
「疲れるほど感じちゃてってるのですぅ?」
「何が何でも食いつかないでください!」
「食いつく?この人参が食べたいのですぅ?」

トビラが首の人参を私に差し出します

「……いただきます」

生で食べる人参もまたイケるです。このカリッとした歯ごたえ、心なしかベタベタで生暖かい気がしますが、それをトビラに言ったら話が拗れるのやめにします


「まだ満開になってないだぁ〜」

「ええ〜マン開じゃないの〜?」

私が台詞を言わずとも他の嫁の台詞に反応します

「蕾はまだぷっくり」

「ムノもロールさんと同意見
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