※不思議の国・タマゴの里※
※サイ視点※
「ふぅ終わった」
スピーチを終え、家族がいるテーブルへと腰掛ける
「お疲れ様、あなた」
小さな鉢の形をしたキノコを被ったマッドハッターが声をかける
妻である花月だ
長い黒髪を緑色のリボンを一つに結っており、燕尾服を着ているが女性らしさは一切損なわれておらず専業主婦といった感じだ
「あなたにしては中々いいスピーチだったわ」
「思ったことを言っただけだよ」
「父上、料理出来ました」
「まかいもをベースに、きゅうりと茄子をトッピングしたキッシュです」
コック帽を被ったマッドハッターとその夫が料理を持ってくる
「コックの料理はいつも美味しそうね」
「今日のために腕によりをかけてつくりました」
褒める妻に、嬉しそうに語る娘
「どうしたのですか父上、足をじろじろ見て」
「コック、今日くらいは女性らしい格好をしたらどうだ」
コックはいつも調理用に仕立てた白い燕尾服を着用しており、女子力が皆無
「お義父さんは男装は好きではないのですか?」
「ジェフ君、別に男装を否定してる訳じゃないよ。ただたまにはスカートを履くなり女の子らしさを出してほしいと思ってね」
「父上には悪いが料理を作るにはこの格好のほうが適しているからね。それに女の子らしさなら代わりがいる」
コックが差した先にいるのは灰色の燕尾服に三角帽を被った子供
「おい、いつまで隠れてるつもりだ?」
ショートヘアと気の強そうな顔立ちから一見少年のように見えなくもないが、彼女も立派なマッドハッター、花月が産んだ三人目の娘、コーン
「いつもの燕尾服じゃないか、あれのどこが女の子だ」
「いや、コーンじゃなくて」
「ほら、リコ恥ずかしがるなよ」
「もしはしたないって怒られたら…」
「親父なら鼻の下を伸ばしてくれるって」
「う〜でも…」
「つべこべ言わず行け!」
「きゃっ!」
コーンがキノコの陰に隠れていた子を無理矢理押し出す
接客(ウェイトレス)の天使が降臨した
黒色のミニスカートから見えるパニエが実にキュート
肩口まで整えたピンク色の髪に、潤んだ青色の瞳、唇には薄紅色の口紅を塗っているのだろうか、艶やかに光っており、口づけするのに申し分ない
口紅以外の化粧は施されていないのは、素で可愛いためだろう
「ど、どうかな?おとーさん」
そう、おとーさん
子供達の中でも、自分に対してそう呼ぶのはたった一人
「似合ってるよ、リコ!」
水を得たマーメイドのようにその名を呼ぶ
まさかのサプライ〜ズ!
養子に迎えた四人目の子供――リコが今日のためにウェイトレスの格好をしてくれている〜
「そう、なの…?」
自分の反応に、不安げだったリコの表情が和らぐ
「今日のためにコーンと一緒に用意してたの。でもわたしがウェイトレスの格好をすることにおとーさんが喜ぶのか不安だったの。わたし色々訳ありだし、本来ならコーンかおねーさん達がウェイトレスになったほうがいいのに…」
「血の繋がりとか、貴族の家を転々としていた過去とか関係ない!リコが勇気を出してウェイトレス姿になってくれたことに意味がある!」
「あ、ありがとう。おとーさん」
リコは照れ臭そうに顔をほんのりと赤く染める
か、可愛い!
ああ、なんて天使なのだろう
初めてリコと出会った時から可愛らしい女の子だな〜とは思っていたが、ウェイトレスの格好をしたらエンジェルやフーリーが裸足で逃げ出す程に可愛くなるとは
仮に真面目なコックやイケメン美女のコルヌ、やんちゃなコーンが同じ格好をしても、これほどまでには表現出来ないだろう
ピンクの髪にちょこんと被るカチューシャもキュート、黒地の服とは対照的な純白のエプロンドレスもプリティーだが、一番のポイントは生足とそれを露出させているスカートだ
スカートを押さえながらもじもじする仕草もチャーミング
白のガーターベルトの先にある黒色のスカートの下を覗いてみたい、パニエを履いてるけどそれでも覗いウッ
びゅるっ
「あら、こんなにいっぱいトッピングしてくるのね」
いつの間にか花月が片手で股間を握っていたことに気づく
片手に持ったキッシュには大量の精液がトッピングされている
「コックの手料理はそのままでも充分美味しいけど、夫の精をトッピングしたら実に美味だわ」
「はぁはぁ…花月に喜んで貰えるなら射精した甲斐もあるよ」
「こんなにも射精したのにまだ硬いわね…でも本番は食事が終わった後のお楽しみでいいわね」
「勿論さ……そういえばコルヌは?」
落ち着いたところで二人目の子供、コルヌの姿が見当たらないことに気づく
女王様のお気に入りであるコルヌのことだから、女王様の
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