朝、今日はとても快晴で農業するにはもってこいの天気だった。
家の目の前にある植物も太陽の向かって元気よく背伸びしているし、玄関の横には死体が転がってるし。
ふぅ、今日も朝からテンションが上がるなー。
お!トマトの花が咲いているよ!これを受精させれば…。
て、あれ…?
「なんでぇぇえええええ!?」
玄関の横に転がっている死体の前でorzポーズをとる。
「こ、これ、俺がやったの…?そんなわけない、ないない!!」
見たくないけど、頑張ってしっかりと死体を見る…。
唇の痙攣は止まらない。
「こ、これは…魔物?ボブ、ゴブリン…?」
目立った外傷は見られないけど、意識はない。
「おい、ホブゴブリン、大丈夫か?」
体を揺すってみるが反応もない。
魔物とはあまり関わったことが無いからな…どうしていいかわからないってば!
「おぃ、起きろって、こんなところで寝てたら…」
いや、もうこんなことしてても堂々巡りだろう。
その時、俺はある行動を思いついたのでやってみることにした。
「おい、起きろよ、実を言うと起きてんだろ?聞こえてんだろ?」
無反応。
「おぉぉぉーい!!起きろぉぉぉお!」
耳元で叫んでも無反応。
「バーカ」
小さめに暴言を吐いてみると。
「ぶべらぁっ!!」
その刹那、頬に鋭い衝撃が走って吹っ飛ばされてしまった。
「こいつ聞こえてるよ、こいつ絶対聞こえてるよ…!!」
動いたはずの左手は先程の定位置に戻っている。
しかし、その左手は確実に俺の頬を叩いた。しかも手の甲で…!!
「いってぇ…何しやがんだ!バーカやろ、ぎゃああああああああああああ」
「バーカ野郎」と言おうとした瞬間に、こっちに走りこんできたので恐怖で叫びを上げながらホブゴブリンとは反対方向へ疾走する。
「あいつ、あのままでも何か大丈夫なような気がしてきた」
「うんうん」と頷いて
とりあえず家の中へ入ろうとしたところで、ホブゴブリンに足を捕まれて、心臓が飛び出しそうになる。
「go to hell」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ」
その瞳は真っ赤に染まっており、まるで本当に地獄へ連れて行かれるかと思った。
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「あなたが私を助けてくれた人間?」
ホブゴブリンと同じぐらいボロボロになった衣服を着たまま、反対側のイスへ腰掛ける。
「お前のせいで俺が助けられない状況になるところだった」
「ん?何のこと?」
お、覚えてないのか…。
思い出したら、思い出したらでまた「 go to hell」しそうなんでそれ以上は言わないことにした。
「で、お前はなんであんなところで寝てたんだよ?」
「いや、寝てないからね?行き倒れしてただけだからね?」
「じゃあ何であそこで寝てたんだ」
「人の話聞いてる?」
天然ボケてそうな顔してこういう時はしっかりと聞いているのか。
「私、ゴブリンの群れとはぐれてしまったの…」
「じゃあさっさとゴブリンの群れに帰れよ」
ちなみに、俺の食事を全部平らげてます。
「道がわからないの!行き倒れって言ってるでしょ」
「もしかして、家に住むとか言うんじゃないだろう、な…?」
「そのもしかしてよー♪、これからよろしくね?てことで、これからよろしくのハグなのだー!!
机とイスを壊して俺のところへ抱きしめに来た。
「まてまて、そんな照れるってそんなやめろってぇ、ウ'ェェェ!!出る出る、内臓出ちゃう!!!」
最初はむずがゆい感じがしたはずなのに、走馬灯がスクリーンに流れた。
何だこの馬鹿力。
「うぅぅ…心臓から腸が飛び出るかと思った」
「多分、それ腸じゃなくて血管」
「そんな冷静な突っ込みしてる暇あんならこの机とイスと、その怪力どうにかしろやー!?」
魔物一匹が現れたというだけで大惨事なんですけど。
「あ、そうだ!私は凜っていうから、これからお世話になるね」
「お世話になることはもう決定事項なの?」
この少女と共に暮らすことに、不安しか見出せなかった。
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「ところで、何でお前は凜って言うの?」
「ホブゴブリンの中では凜としてるからよ」
アホそうな顔して案外真面目な口ぶりだもんな。
て思ってる最中に一発腹パンチ喰らいました。
「ぐふっ…」
「ちなみに本名は「ボブ・サ・ップ」よ」
「名前が全く凜としてねぇーんだけど、さっさと世界ベルト取ってこいや」
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