「サッちゃんって童謡あるじゃない」
「藪から棒にどうした」
「あの小さな女の子の歌」
「いや知ってるけど」
「やたら都市伝説とかついてまわってるけど」
「酷いのは99番まであるらしいな」
「そうなの?」
「らしい」
「まぁそんなのはどうでもいいの」
「いいのか」
「通常の方でさ、気になるところがあるのよね」
「ほう?」
「2番なんだけど、とりあえず聞いてみて」
♪サッちゃんはね バナナが大好き ほんとだよ
だけど ちっちゃいから バナナを 半分しか 食べられないの
可哀相ね サッちゃん♪
「OKなんとなくオチは読めたぞ。いいかこれはただの童謡だ。深い意味の歌詞なんて無い。以上」
「まぁまぁ落ち着きなさいな」
「これ以上何がある」
「私だってただ下ネタ言うだけでタイトルに考察なんてつけないわよ」
「メタイぞ」
「気にしたら負け」
「つまり何かしら根拠があると?」
「うん。昨日バイト中に思いついた」
「仕事中に何やってんだお前は」
「てへ☆」
「で、何考えたんだ?」
「まずこの『バナナが大好きほんとだよ』の所」
「うん」
「わざわざほんとだよって念を押す所。あたかもバナナが好きということを周りの人が信じてくれないような感じじゃない?」
「語呂合わせとかってあるじゃん?」
「つまりここで言ってるバナナっていうのは私達の想像するバショウ科バショウ属のうち果実を食用とする品種群の総称のことではない可能性が出てくるわけ」
「お前がそう思うんならそうなんだろ お前の中ではな」
「それだけじゃないわ」
「まだあるのか」
「これだけだと本当にバナナが好きか他にバナナを比喩とする他のナニかかも知れないじゃない?」
「例えば?」
「・・・」
「・・・」
『・・・』
「続けるわよ」
「おい」
「次は『ちっちゃいから バナナを 半分しか食べられないの』のところ」
「スルーか」
「これは私の想像だけどこのサッちゃん、たぶん年は4〜5歳程度だと思うの」
「奇遇だな。俺もそう思う」
「4〜5歳でバナナ半分でお腹いっぱいっていうのには少し違和感を感じるの」
「うーん・・・言われてみれば・・・」
「病弱で〜とかいう説もあるけどちっちゃいからっていう前提があるのもポイントね」
「詞の流れとかあるじゃん?」
「つまり何がいいたいかというと」
「うん」
「実はサッちゃんは子供時代のサキュバスなんじゃないかってことよ」
「へぇ」
「どうよこの完璧な推論!」
「仮にもしサキュバスだとしたらサッちゃんよりサッきゅんの方がしっくり来るんじゃないか?」
「いやそれはサッきゅんよりサッちゃんの方が新しい感じするし・・・」
「それにサキュバスがバナナ好きでも全く問題ないだろ」
「うっ・・・」
「そして大前提 作者がこの歌を近所に住んでた女の子の歌と明言している」
「魔物のだったかもしれないじゃん!」
「ちなみに当時はまだ新時代直後だったから人間界にはまだ強い魔力をもつ魔物はいなかった これ豆な」
「 」
「どうだこの完璧な論破」
「 」
「悔しいのぅwww悔しいのぅwww」
「 」
「どうしたw言葉も出ないかw」
「 …てやる」
「んw?」
「…してやる」
「なんだってw?」
「今からサッちゃん24時間耐久エンドレスループしてやる!!!!!」
「What!?」
「覚悟しろよおどれえええええええええ!!!!!!!!!」
「まて!落ち着け!俺が悪かった!NOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」
可愛そうね サッちゃん
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