(スライム!?いや魔力が濃い世界だ。魔族が居てもおかしくねぇ!)
「あぁ!・・・・・・・た、助けて!」
(女性型?!しかも子供っぽいぞ?!?!)
更に茂みの奥から白い服装の兵士たちが現れた。
「そこの者!そこを退け!」
白づくめの4人組が強い命令口調で怒鳴る
「随分と穏やかじゃない状況だな?アンタら何者だ?」
「我々は教団の者だ!その魔物の討伐中である!
今すぐその魔物を引き渡せ!」
「なるほど神の使徒か・・・・・・丁重にお断りするぜ!」
「おのれ!魔物に加担する輩か!神の名の下に討伐する!」
「スライムのお嬢ちゃん後ろに隠れてな」
「は、はい!」
「神を語る外道共には遠慮はいらねぇな!」
「我らが教団と神を侮辱するとは罪深き者め!
死をもってその罪償うがよい!!」
教団の兵士が剣を振り上げて突進してくる
「イヤァァァァァ!」
「テンプレ的な反応だねぇ。『捕縛』」
そう黒樹が言うと鎖が戦士を巻き上げる
「なにっ!なんだこれは!」
「そーらよっと!」
鎖を巻き付けた戦士を地面に叩き付ける
ズドーン!!!!!
「クカカカ。突っこんでくるだけとかイノシシかテメェは」
「ステルトがやられた!気をつけろ!」
「遅いんだよ!『縛導鎖』!」
何時の間にか地中に伸ばしておいた鎖が
飛びだしあっという間に兵士たちに巻きついた。
「糞っ。なんだこれは!魔術なのか!?」
「五月蠅いから全員お寝んねしときな!『黒雷』!」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
鎖を伝って黒い電気が流れ兵士たちは気絶してしまった。
「やれやれ。もう大丈夫だよお嬢ちゃん」
「あ、ありがとうございます!お強いのですね!」
「さぁ?こっちの事はよく分からねぇもんでね」
「こっちの事?あ、もしかして異世界から来られたんですか?」
「そうそう。って他にも事例があるの?」
「はい、たまに来られる方いますので」
「ふーん・・・・そういうもんなのか」
「あ、あの!」
「『村を助けてくれませんか?』かい?」
「!!貴方は心が読めるのですか!?!?」
「こいつらさ」
「?」
「全員素敵なお召し物だ、安い仕立てじゃねぇ。
それなりの組織に所属してるのは間違いねぇ。
その割には大して食い物も持ってねぇ。
この事から大方この辺に魔物の住処が
あるから探して来いとか命令されたんだろ」
「・・・・・・」
「本隊はそんなに離れてないだろうな
遠くても1日くらいでたどり着ける
場所で野営張ってるって所だろ」
「す・・・・・凄い・・・そこまで分かるんですか・・・」
「とりあえず村とやらに連れてってくれ。村長さんとも話がしてぇ。」
「は、はい!こっちです!」
「待ちな!」
黒樹は青いポリバケツに指をさし
「歩いてたら日が暮れちまうよ!この容器に入んな!」
「え?どうするんですか?」
「影の道を通るのさ『開け、影の門』」
黒樹がそう唱えると、森の影が集まり真っ黒な水たまりのようになった
「時折頭出すから方向を言ってくれ」
「こ・・・こんな魔法見たことない・・・・」
「急ぐぞ!容器から落ちない様に中で踏ん張っとけ!」
「は、はい!」
黒樹はスライムが入った容器を鎖で包んで背負い
どぷりと黒い水たまりに入って行った
一方その村ではオーガとリザードマンが話していた
「何だあいつら?軽く小競り合いして帰っちまったぞ?」
「やはり先遣隊のようだな・・・・・」
「へっ、あの程度の連中なら何人来たってたかが知れてるぜ!」
「過信はするな。常に最悪を考えるのが戦場の嗜みだ」
「過信ねぇ・・・・そんなんだから何時まで経っても旦那が出来ねぇんだろ?」
「そ、それとこれとは話が別だろうが!兎も角全員の安否確認は
進んでいるのか?」
「村長達が訊きに回ってるぜ」
ふと見ると村人の男性が青ざめた顔をして走ってきた
「グルカさん!!!」
「ルールさん!どうしたんですか!?」
「プルーミが!森に行ってまだ戻ってきてないんです!!」
「何っ!!」
「ヤベェな・・・・・探しにいくか?」
「先遣隊ががまだ居るかもしれん。我々が動くのはリスクが高すぎる。」
「じゃあどうするんだよ!!!見捨てるってのか!?」
「そうは言ってない!村長夫妻の安否確認が終わってから
相談するしかないだろう!」
「あぁ・・・・・・プルーミ・・・・・・・!!」
ずっ・・・・・・・・ずっ・・・・・・・・・ずっ・・・・・・・・
「なぁ・・・・・」
「あぁ、分かってる」
姿は見えないが何か怪しいモノが迫ってきている
見れば黒い水たまりが出来ている
「なんだありゃ?」
「分からんが油断しない方がいい」
中から黒樹とプルーミが飛び出してきた
「此処かいお嬢ちゃん?」
「はい!」
「プルーミ!無事だったか!」
ルールが安堵の表情を浮かべプルーミを抱きしめる
「プ
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