遅くも早くもない朝。
口濯ぎをして朝食、その後歯磨きに洗顔を終わらせ
くぁあ…はふ、とあくびを一つ
「あー…何しよう…そうだ、餌やんなきゃ」
ほとんど覚めた体で餌を持ってゆったりと亀の元へ迎う
「おース。マー坊、いつもの餌だぞー」
〔ありがてェぜ兄チャン…!俺ァもう少しでイカれちまうトコだった…!〕
「はっはっ、良い食いっぷりだ」
マー君が全部餌を食べ終えるのを見て居ようか、と思ったが
ピンポーン。
「はよーっ、起きてるかー?起きてるなー?…おーい」
「…あー、はいはい起きてますとも」
突然の訪問なぞ慣れたもの、迷わず玄関へ迎う
「おはよっす」
「おう…」
「なんだ、元気無いぞ。どした?」
「ちょっと眠気が残っててな…ぼーっと亀眺めてた」
「ほーん、じゃあお邪魔させて貰うな」
「うーい」
何気なく家に招き入れる事数年、今日もである
勿論此方としても暇ではあるし、用事があれば伝えるから迷惑してはいない
「そんで、今日は何するんだ?」
「…何しようか、亀眺めの続きでもするか」
四つの目が亀に向かう
餌はまだ食べきれてないのか少しの残りをまだかじっているようだ
〔て、照れるぜ…見つめてくれンなィ…甲羅まで赤くなっちまう…〕
「なんだそれ…そんな事する位なら男眺めてようぜ」
「コイツ男だぞ」
「ま、マジ?」
「マジマジ」
〔てやンでィ、こちとら野郎貫いてんでイ!触ってケガしても知らねえぜオメェ!〕
「へーっ」
〔やっ!やめろィ!持ち上げんなィ!まだ食ってる途中…アーッ!ハズカシィーッ!〕
「あっ、引っ込んだ。って言うか見ても男の子だってわかんないや」
「まあ…買った時に雄だって言われただけだからなぁ…」
彼女は優しく水の中へと戻すと
閉じこもっていた亀は元の居場所を確認するやいなや生き生きと体を伸ばし始め、また餌をかじりに進む
〔フィーッ、水だ!食い物だ!生き返るってもんだぜ…〕
「…って言うか!どうすんの、本当に亀眺めしてさ」
「あぁ、まぁ…そうだな、出掛けてみるか」
「よし来た!空は青いぞー、風も良い感じだし!」
すぐさま出掛けんとしているのだが…俺としてはちゃんとした外出用に着替えたい
「ちょっと外で待ってろ」
「んん?なんだ、言ってくれれば手伝うのに…」
「一応聞いてみよう、何をだ」
「えっ…起ったから静めたいんじゃ」
「解った、外で待ってろ。着替えるから」
「そっちか…何を気にしてるんだよ、アタシのラッキースケベなんて何度も見てきた癖に」
「そうだな、大体意図されてる物だったけどな。いいから待ってろ」
「嫌だ」
「ダメだ」
「アタシが居るこのお前の部屋で着替えなかったらアタシは一生ここに籠もる。何が何でも籠もる」
こなくそ…
「…わ、わかった。じっとしてろよ」
「はーいはーい♪」
〜〜〜〜
〜〜〜〜
あのあと、じっくり隅々まで舐め尽くすように見られ
オールグリーンであるはずの精神衛生ランプが真っ赤なまま収まらない正午過ぎの商店街にて
「いや〜」
「…」
「いやぁー…んふふ」
「…」
「いやあ…」
「いつまで引き摺ってんだ!忘れろ馬鹿!そんなんだから一つもグリーンライトに戻ってくれないんだ畜生!」
「んん〜?なんの事やらさっぱり。さながらかぼすを入れたぶっかけうどんの如く」
今腹が減ってるな、コイツ
「クソ…今度からタンス別の場所に置いてやる…」
「ふむ、じゃあなんだ。腹が減った」
「それならそばでも食べに行くか」
「なあ、アタシ、今すごーくうどんが食べたい」
食欲全開で例えになってない例えに出す位だ、そうだろうと思った
だけど
「…うどんってさあ、見た目がお前の糸に少し似てるんだよな」
「変な事言ってくれるなよ…そんな事言ったらそばなんて磨り潰した毛入りじゃないか」
「…」
「…」
「ラーメンにしようか」
「うん、ラーメンにしよう」
〜〜〜〜
〜〜〜〜
「ふはー…お腹満タンだ」
「満足したか?」
「うん、世は満足だ」
「そうかい」
膨れた腹を撫でて笑みを零すと、少し間を置いて口が開いた
「さーて…もぉ少し暇を潰したい所だな」
「ん?何かあるのか?」
「何もないけど…さ。ほら、家だってゲームとかしか無いだろ?アタシが得意じゃないからさ」
「まあ…そうだな」
「だろぉ?」
「レベル上げたり装備集めれば良いのにさっさと先に進むから進めず戻れずで詰んでるのがいくつもあるからな」
他にも、基本的にダッシュボタンを押しっぱなしで最初のステージさえ苦戦したり、
敵をやり過ごせばやられないのに真正面からつっこんでいったりと様々。
「うぐ、それはそうだけど…」
「いいよ、そこらへ
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