「………………え?始まってる?」
…ゴホン。
朝っぱらから意味不明な事を口走ってしまった。
まぁ、結局宿屋に帰って寝れたのが深夜だったので仕方ないか。
………もう少し寝ていたかった……が、一応早いうちにギルドに報告に行かないとな…
「ふぁぁ…それに飯代がほしいし……」
ちゃんと調査はしてきてんだから貰えるだろうし。
てかあんな目に遭ったのになんも貰えなかったら詐欺だ。
「調査に行ったと思ったらヴァンパイアと戦ってた……なんのこっただよ本当に…」
のそのそとベッドから起き上がりとりあえず着替える。
あ……寝ぐせひどい…水水っと…
うぅ……久しぶりに魔法まで使ったせいか疲れてるな俺…
「まぁ…とにかく今は金と飯だな…」
またのそのそと準備を始める俺であった…
「はぁ…生き返った…」
ただいま、ギルド併設の酒場である。
さっさとギルドで報告を済ませた俺は、ここで軽い朝食をとっていた。
パンにベーコンエッグにサラダなんだがすきっ腹には嬉しかったりする。
………メニューにあった「朝限定・ギルドモーニングセットA」っつう格安なのだったりもする(泣
「ううむ……少しの間は稼ぐべきかな…まだまだ心もとないし」
一通り食べて、財布の中身を確かめて嘆息。
今回の依頼で一応飲み食い出来なくなる心配は無くなったが、旅は何かと金がかかったりするので大変だ。
まぁ、そこをどうやりくりしていくのかが、醍醐味だと話す人もいるらしいが。
「俺はそこら辺うまくないからなぁ…」
再び嘆息。
しかし、このまま嘆いていても始まらないので腰を上げ、皿の入ったトレイをカウンター脇の返却台に置いておく。
そのままの足取りで斡旋窓口の受付嬢の所に向かう。
ふむ…しかし、昨日の今日だ……ろくな依頼が在るかどうか…
「あ、噂をすれば来ましたね」
「んあ?」
酒場との仕切りを開けて受付に来たら受付嬢が俺の方を向いて何か言ってた。
その受付嬢のカウンターを挟んで向かい側には青年…が一人、こちらもこっちを見ていた。
「何か俺に用か?」
とりあえず受付嬢に話を聞いてみる。
「用と言えば用ですね。とりあえずこれを見てください」
「これって……何これ」
「依頼書ですが?」
いや、依頼書は分るんだが…見てみるか……
「依頼名、希少種薬草調達……内容、紅鱗束草<アカリンソクソウ>の調達……これがどうしたんだ?」
「率直に言いますと、彼と一緒に受けて貰いたいんです。この依頼を」
「えー、っと、どうもです」
「ん?おう」
と、ここで受付嬢が今まで黙って見てた焦げ茶色でレザー系の服とも防具とも取れる服装の青年を示して来た。
その青年…はおずおずといった感じで会釈してきたのでこっちも軽く返事する。
…んだけど、こいつどっかで見たことあるような……?
「あの…昨日、森で会いました」
「昨日…あぁ、あの見習い少年か」
「少年じゃ無いです!これでも17です!」
だって顔がかなり童顔だし、屈んでたし、てか17って実際どっちなんだ?
いや、しかしまさか俺の忘れたい迷(ryを知る人物と再会するとは…
しかし、確かにこうみれば背もそこそこ高いし青年らしく見えるな。
「っと…だけど、いくら貴重だからってなんで俺が一緒に行くことになるんだ?危険な所ならそもそも見習いクラスには渡さないだろうし」
話もそこそこに、気になることを聞いてみた。
仕事があるのはいいけど、あれもこれもと簡単に受けていたら身が持たないからなぁ。
それに、何で来たばかりの俺にわざわざ振ってくるのかも気になる。
「それは、紅鱗束草の調達場所を見ていただければ分かりますよ?依頼詳細に書いてありますから」
「場所?……………げ…」
依頼詳細、調達場所…退廃の古城・裏庭、朽ちた菜園。
一瞬で分かっちまったよ、理由…
「つまり…俺にまたあの廃墟に行けと?」
「その通りです。あの場所で報告にあったようなヴァンパイアに会ったのなら、何があるか分りませんから」
「むぅ…しかし、なら別に今行かなくても良いんじゃないか?」
「残念ながら急ぎの依頼でして」
「ぅぅむ……ん?急ぎ?」
昼間には着くとはいえ、あの少女にまた遭遇するのは躊躇われる。
今思えば、日が出てる間の時でも様子見な感じがしてならない。
…まぁ、それは俺も同じだったし結局最後まで戦わなかったからあんまり分からんけど。
しかし、急ぎの依頼というのが気になった。
「いえ、どこかの商人が急に持ってきた依頼なんですけどね。なんか今なら高額で売り捌けるから急いで集めて欲しいって。報酬見てみたら分かりますよ?」
「どれどれ…………マジか」
なんかこの手の依頼につく筈のない金額が書かれてい
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