きつねさんふぁいてぃんぐ

ここは平穏に満ちたとある街。
如何にもな看板を掲げる店の立ち並ぶ街。

例:『あなたも幼女の仲間入り!、マッサージの「ばふぉ」』
  『コイツ一杯で頭もくらくら!、酒ならこの店「蒼鬼堂」』
  『愛のために響かせろ、その嬌声(うたごえ)。ライブハウス「ラブトーンズ」』

そんな繁華街のとある路地裏にて…。

『おい姉ちゃん、俺等と遊ばないかい?』
『おねーさん妖狐とか言う種族でしょ?、俺達もうおねーさんの魅力にメロメロ!』
『俺等三人なら直ぐに九尾に為れるほど満足させてやれるんだけどなー?』

路地裏の少し広い所で狐色の長髪ポニテを囲む三人の男。
前と横を塞ぎ、後ろはフェンス。
最早口が触れ合いそうな距離に近付いてなおもお誘いの言葉をやめない巨漢。
両隣で腕を絡めるちゃらちゃらした双子。
まぁ紳士諸君は見て分かるとおり、最早強姦だ。

「し、しつこいわねあんた達…。私の相手ぐらい自分で決めるって言ってるでしょ!?」
『だから、俺達がそのお相手なんだってよ』
『理解力ねーなーあんた、脳みそある?』
「少なくともあんた等みたいに目上の奴に媚び諂う位しか出来ない奴よりかは有るわよ!!」
『あぁ?、生意気な…』

双子の片割れが小さな銀の曲線を手にして、妖狐の顎先に宛がう。
それはとても繊細なタッチだったがそれでもそれなりのプレッシャーにはなる。

『どうせ両腕捕まれて動けないまま犯されんだからさ、せめて楽しむとかって言う魔物らしい余裕を見してほしいよ?』
「あんた等みたいな強姦野郎達とヤって楽しめるのは、串焼き屋のドMローパーだけよ!」

(くぅぅ…、いつまでも強がってたってこのままじゃ犯される事は確定的に明らか!。
 こう言う時にさっと現れて助けてくれるヒーローとかとが良いのよ、初めてはぁ!!)

そう、この妖狐、処女である。
それと言うのも彼女はつい一昨日魔物になったばかり。
男との経験なんてないまま二日が過ぎて、やっとの事経験かと思ったらこんな奴等。
ついてない、本当についてない妖狐である。
ついでに尻尾も一本しか付いてない。

(たくもぅ…。腕が自由ならこんな奴等一捻りなんだけどなぁ…。
 魔法で潰すのも良いし、普通に腕っ節の差ってのを見せ付けるのも…。
 やめよ、出来ない事を考えたって意味無いわ)

更にはこの妖狐、魔術の素養すらない、例えるなら知力は8。
そのせいでこんな感じで腕を捕まれたままである。

「あ、あの〜…」
「!?」

(このタイミングで入ってくるとは…、正にヒーロー!?
 一体どんな顔つきしてるのよ…、って)

声の聞こえたほうに目をやると、巨漢の後ろに確かに人はいた。
…が、ひょろっちくてこの状況を打破できるようには到底見えない。
あーもう、びくびくしちゃって可愛い…。って、何考えてるのかしら私。

『あ〜?、なんだぁガキ。お前は帰ってホルスタウロスのミルクでも飲んでなぁ!』
「あ、あの、その人、嫌がってるじゃないですか。離してあげてください…」
『離す?、やーだよ!、離させたいんなら力ずくでやってみろよチビ!』

言われたい放題のヒーロー(仮)。
声を荒げられる度にビクビク震える姿は本当に可愛い。
小動物ね、まるで。

「わ、分かりました。力ずくで…、ですね?」
『お、何?、やる気?、兄貴、やっちゃってくださいよ!』
『あ゛〜?、めんどくせぇな…、ちゃっちゃと、のされろぉ!!』

兄貴と呼ばれた巨漢が裏拳の動きで後ろに居る少年に殴りかかる!
一瞬ビクッと震えた少年が次に取った行動は。

なんと、その裏拳を顔で受けた。
少年が付けていた眼鏡はグシャッと潰れ、少年の体はフェンスへと叩き付けられる。

『あっはっははははは!!、ざまぁwwwwww』
『馬鹿だwww最高の馬鹿だwwwwww』

双子は下衆の極みの様な笑い声を上げて、動かない少年を蔑んでいた。
巨漢はゆっくりと妖狐の方へと戻り、そして。

唐突に打ち上げられた。

『クソマァァーーーッ!!』
『ダニィ!?』
『ふぉおあっ!?』

(ちょ、なんか打ち上がった!?。
 と言うか今思いっきり股間を蹴った足が見えたんだけど…?)

目の前で起きた巨漢花火に処理速度を最高速に引き上げる妖狐。
落ち着け、眼が泳いでるぞ。

「ったく、馬鹿みてーに油断しすぎ。僕が起きたのにも気付かないとか耳あるの?
 あのデカブツも僕を殴っといて違和感に気付かねーし」

声がした。…はいいけど声の場所が分からない。
と、思ったら上から巨漢withさっきの少年が振ってきた。

『兄さん!、空から兄貴が!』
『弟よ!、重力が有るんだからそれは当然だろう!』
「お前等とりあえず黙れよ」

よーく見ると眼鏡を割られた筈の眼にはレンズの破片すら見受けられない。
そして、殴られ
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