親魔物領。
魔物と共存し、お互いを認めて生きる街や国、村。
ここはその親魔物領でもまだ新しく、しかしその人口はとても多い国。
ノアトゥール。
さて、此処で掻い摘んで説明をしよう。
短絡的かつ簡潔に終わらせるなら。
『強姦助けて結ばれた』
掻い摘みすぎてよく分からないだろうが、つまりはそう言う事だ。
そして今回はその結ばれた二人。
少年拳闘士ウェルディア・バーンシュタインとその妻、如月楓のお話。
とある町ノアトゥールの一組の幸せな夫婦のお話…。
――{・ω・}――
…さてここでメタな話をさせてもらおう、前作を診ていない人は飛ばしても大丈夫?。
今回の話の舞台は二人が無名だった頃のノアトゥールに流れ着いて、それからさらに9年が経った後のお話だ。
詰る所、ウェルが24、楓が28才になっている。
(因みに九尾になったのは結ばれた二週間後の事だとか)
そして、件の二人はノアトゥールで道場を開いている。
名を『如月流拳術道場』と言う。
「おし、その調子で後一分!、腰を使ってしっかり振り上げろ!」
『左壁側後ろから二番目の子、足が上がってないわよ!。嫌いな奴の顔を蹴り飛ばすイメージで振りなさい、結構上がるから!』
二人ともが経験者なのもあってか、ここで拳術を習った者は、一人でデュラハンと対等に渡り合えると言われるほど上等の拳術を扱えるようになるとか。
ちなみに、入門者一同にまず魔界銀(魔力を持っていないが)製のグラブとレガースが支給される。
重さは無く自分の精や魔力が定着するため、まるで体の一部のように扱えるのだとか。
剄術の真似事なども出来るようになれば最早優等生である。
因みに楓は発剄までは出来ない。
「よーし、5分休憩の後好きな奴と組み手!
もし相手が見つからなかったら俺とだからな!、俺とやるはめになりそうな奴はそれなりの覚悟しとけよ!」
ウェルの方は9年で男らしく成長し、楓の方も艶やかに成熟した。
最もウェルはまだまだショタコンホイホイな見た目だが。
「楓、そっちはどうだ?」
『まだ来てないけど、そろそろ…、ほら来た』
そう言った彼女の目の前に、妖狐の少女が歩いてきた。
道場生でも小さい方のましてや少女が、師範の楓に勝負を挑もうとしているのだ。
普通なら誰もが無謀と止めるだろう、しかしこの道場ではそれが日常なのだ。
何せ、彼女は…。
『お母様、今日こそ椿は貴女を超えて見せます!』
『ふふ、2171勝目も私が頂くわよ?』
そう。正真正銘彼女はウェルと楓の娘なのだ。
名を椿・バーンシュタイン。
格闘家の両親の遺伝子を受け継ぎ生まれたのは正にサラブレッド。
次々と教えられた事を吸収し、この道場生で最年少(7歳10ヶ月)の卒業生なのだ。
因みに其れまでの最年少は15歳3ヶ月の人間だったが、其れすら軽く捻り倒し、今ここに君臨している。
だが、彼女には下らなくも魔物らしい目的が有り、その目的の元にここに居座っている。
その理由とは。
『今日こそお母様を打ち倒し、お父様を寝取るのです!』
そう、只単に夫(父親)の取り合いなのだ。
『甘いわね、実にスゥウィーティな考えよ、椿』
『お母様がそうやって余裕扱いていられるのも今のうちです』
『いい、椿。あなたには決定的に足りない物があるの。
その足りない物っていうのは…。
情熱理念胸囲余裕性癖欲望優雅さ勤勉さ!
そしてぇ何よりも―――――――――――――エロさが足りないっ!!』
言い終わるや否や即効蹴りかかってくる我が娘の背中を踏み、幅の広い場所へ飛び移る。
当たり場所を無くした愛娘の足は壁を抉り、道場に幾万個目の穴を付けた。
(修理は毎日担当のジャイアントアントとドワーフがやってくれるので安心だね!)
『エロさなんていらないのです!、それにお母様が「ウェルは強い人の物」って…』
『甘いわね、ほんっとに!。全てにおいて私は絶 対 強 者!
貴女が私に勝てるところなど何一つありはしないッ!』
「料理の腕は」
『ギクッ』
「魔力の扱いは」
『ギクギクギクッ』
口喧嘩もヒートアップするかと言う所で、ウェルが会話を制した。
ウェルの言葉に反応する楓の反応から察するに…。
「そもそも娘とそんな口喧嘩するなよ、椿の教育に悪いだろうが。
あと椿、寝取るとかそういう単語は控えなさい」
『じゃあお母様を倒してお父様をレイプするのです!』
「余計駄目だよ!、つーか出来るもんならやってみろ」
『やるのです!』
ウェルがまだ言い終わらないうちに椿はウェル(の下半身)目掛けて飛び掛る。
しかし帯空中にウェルに頭を掴まれ、そのまま床にゆっくりと下ろされる。
「何か言うことは?」
『…ごめんなさいです』
[3]
次へ
ページ移動[1
2 3 4]
[7]
TOP[0]
投票 [*]
感想