本当の強さ

ライカさんに言われ、自警団の所にまで僕らは行くここで訓練に参加すると貰えるらしい「訓練に参加してって、変だねゲヘナ」「確かに。普通訓練を付けたら、とかなのにね」だが、僕らにはお金があまりないいくらかあれば滞在費と生活に当てる分が出てくるだろうと、自警団の入り口のところに誰か立っているあれは…天使?親魔物領に天使がいるのは珍しいそう思いながら見ていると…「貴方達がライカに言われてきた人達?」と、声を掛けられた「はい。私はゲヘナ=クレッセント。彼はナナイ=クレッセントです」ゲヘナが自己紹介をしてくれる「…うん。中々強そうね貴方」と、天使は僕に言ってきた「私はデューナ=ダラン。今回訓練の依頼をしたのは私よ」と、今回の趣旨を聞く「今回は自警団のみんなに、貴方と私の戦闘の経緯をみてもらう事が依頼になるわ」続けて彼女は言う「その内容次第では、追加報酬がでるから、頑張ってね」そう、楽しそうに彼女は言っていた「…未熟者ですが、よろしくお願いします」僕も、なぜだろう自然と、武者震いがした・・・「これより、実戦訓練を開始する!」自警団の偉い人が宣言する「ナナイー!頑張ってー!」遠くからゲヘナの声が聞こえる目の前には、先ほど話をした天使のデューナさんがいた僕は目の前の相手に集中する「試合開始!」僕は開始の号令と共に、彼女に斬りかかる大抵は、これだけで終わってしまうからだそもそも、ほぼゼロ距離での回避なんてーーー「ん〜、まず奇襲を仕掛けるのは正解。そうすれば、大抵の人はそれだけで倒せるからね」と、あろう事か避けきっていた「よっと!」さらに、僕の追撃に合わせて、そのままミドルキックまでして来ている!とっさの事なので、僕は極限までダメージを受けないよう、自分から後ろに飛ぶが、それでもーーー「グッ…」かなりのダメージだった彼女は、へぇ、と笑いながらこっちを見る「あの一撃をそこまで抑えるんだ…。中々ねぇ〜」でも、と彼女は続ける「自ら突進っていうのは微妙かしらね。まずは砂で目潰しをしたり、相手の行動を制限しなきゃ」「…」僕は無言で刀を鞘にいれ…再び走り出す!そしてーーー「セイッ!」抜きはなった刀を、何回も、振り抜く!「うん、太刀筋は実践向き。威力も申し分なし。スキルを使わないと止めきれないかぁ……『利剣乱舞』」と、彼女がボソッと言った瞬間だったなにかーーーそう、なにか『斬撃』のような物が、僕の斬撃を防ぎきったーーー意味がわからないこうも、容易くかわされさまうーーー我慢、出来ないじゃないかと、彼女が後ろに飛び、体制を整える「ふぅ…そしたら、今度は私からも攻め始めるわよ」僕は刀を収め、防御の構えをとった「まずは牽制……『シングルショット』!」そう、彼女が規格外の衝撃を飛ばしてきた僕もすかさずかわしてーーー「からのぉ、『剛殺斬』!」彼女の策通り、一撃をもらう場所にいた「させ…るかぁ!」が、僕も応戦し、刀を抜き放つ一瞬、いやな感覚がした気がするが、気にしないで受け止める!が、桁違いのパワーで、僕は後ろに吹き飛ばされてしまった「うん、反応がいいね。こっちも体が温まってくるわ」「…ハ」「?」こんな強い人、久しぶりに出会えた「ハ、ハハ」ゲヘナに怒られるけど、気にしない「ハハハハ…」だって「ハハハハハハハハ!」父さんみたいに、本気で戦える相手がいるんだから!「ようやくだ!ようやく、本気で戦える!」まるで取り付かれたように、僕は叫んだ「戦う、か…」彼女が遠い目をしながら、僕に聞いてくる「ねぇ、あなた、ナナイ君、だったわね。あなた、たしか教団で働いてたのよね?一つ、訊いていいかしら?」「なんでしょう?」「…あなたは、いったいなんのために戦うの?」彼女が怪訝そうな顔をしながら、僕に聞いてくる僕が戦う理由?「ゲヘナを守る為」決まりきった事だゲヘナを守る為、僕は父さんから学んだんだ「いまの僕は、おそらく戦いに魅入られてます…。でも、根底はそれだけです」だからーーー「貴女を倒せたら、よりゲヘナを守れる!だから貴女と戦えて、嬉しいんだ!」ーーーカラン!僕は鞘を落とし、刀を両手で持ち始める「久しぶりに…僕は戦える!」「そう、いい答えね。」けど、と彼女は僕に告げる「80点よ。100点じゃあ、ないわ。回答そのものは100点だけど、その前提じゃダメよ。今回は勝負であって戦いじゃない。勝つことだけが強さじゃないわよ。」瞬間、空気が変わる冷たく、周りを否定し、己のみを肯定する空気「……でも、その答えは好きね。いいわ。さっきの二倍くらい、強くなってあげる。」纏っていた空気が変わり、気配すら変貌する「……ちゃんと相手を見て、学びなさい。それも強さよ」自然と、彼女から殺気が放たれる―――心地よいこれだけの強者と戦って勝てたら、僕はよりゲヘナを守れるだから―――取って置きを使おう「…黒ノ太刀、一ノ型から十三ノ
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