俺と姉ちゃんのありふれた日常

―――俺には姉ちゃんがいる「ん…んぁ…」とっても魅力的なんだが「ハァッ!…ン、クゥゥゥ…」「姉ちゃん…」それが、俺の悩み種だと「ブラッシングしてるだけなんだから変な声出さないでくれよ」「アン!…あんたが上手すぎるから悪いんれしょ…」いい加減、気付いてほしい…・・・5年前―――俺は実の両親から捨てられたまぁ、小さい村じゃたまにあることだ口減らしなんてのは俺がいた村では近年稀に見る不作だったらしく、何人かの人間を口減らししないといけなかったらしいその結果、俺を含む何人かが山に捨てられたある者は拾われ、ある者は奴隷商に捕まり―――俺は山をひたすらなまでにさ迷っていた食べれそうならなんでも食べ、泥水すら飲もうとしていたが、それがいけなかったのか良かったのか俺は毒の食べ物に当たり、後は死ぬだけだったそんな時だった姉ちゃんが助けてくれたのは…・・・「ほっんと、ローガンのブラッシングは上手くて気持ち良いな〜」先ほどまでのブラッシングがよっぽどお気に召したらしく、姉ちゃんは俺から離れない後ろから抱き締められているので―――「姉ちゃん、当たってる…」二つのメロンが俺の背中に当たっている「ん〜?いいじゃない別に。お姉ちゃんはこうしてると幸せなんだから♪」と俺の首筋を嘗めながら答えてくれる―――でも、俺だって思春期の男なのに「姉ちゃん、俺だって、その…」「んふふ〜♪」俺が何を言おうとも、姉ちゃんは退いてくれないだろう嬉しいんだか、悲しいんだか最近はもうわからなくなってきたただ―――姉ちゃんが嬉しそうに、幸せそうにしてるのは、俺も嬉しい・・・「キミッ!?大丈夫!?」死に掛けていた俺が聞こえてきた、天使の声だと思った俺はもう動きたくても動けない食べたキノコの中に毒キノコでもあったのだろう「みんな!?この子助けるから手伝って!?」俺が聞こえた、最後の言葉だった「気がついた?」目が覚めたら、目の前に綺麗なお姉さんがいた俺はなにも答えない「今、果実持ってくるから待ってて」と、トテトテと歩いていく俺はあたりを見渡す質素な小屋だと思われる作りふと見ると、さっきのお姉さんがなにかしていたよく見ると、お姉さんは変な特徴をしていた狼のような耳と尻尾手足が綺麗な灰色の毛並みをしている髪も同じだ―――あぁ、ワーウルフか俺は冷静に、と、いうか冷めながらそう思った「はい、これ」と、目の前に出されたのは、この辺でよく採れる果実だった「これ食べたら、これ飲んでね」と、置かれたのは緑色の水多分、薬草を煎じた物だろう「…食べて、いいの?」俺は聞いてしまっただって、俺は捨てられたのだいらないのだ俺は―――呪われてるから「良いに決まってるでしょ?…変なこと言わないの」と頭を俺の頭につけながら言ってくれた―――良い匂いだな俺はそう思いながら、目の前の綺麗な人に魅了されていった・・・あれから、相変わらず俺は抱きつかれているまるでお気に入りのおもちゃみたいだ「ローガンの髪良い匂い〜♪」と、姉ちゃんと同じ、灰色の髪をクンカクンカされている―――灰色の髪は、狼を呼ぶ、災いの髪そう、俺の村では伝わっていたこの地方では狼は災いの象徴になっているだから、俺は呪われているそう、教わりながら俺は育った「んふふ〜♪」けど、姉ちゃんも同じ毛並みを持っているからか、俺は姉ちゃんに弟として受け入れられた俺も、こんな綺麗で可愛い人と居られるんだから、不満はなかった―――でもなぁ…俺は最近、その立場がいやだった姉ちゃんの弟の立場が、とても居心地がいいのに、いやだった「姉ちゃん、狩り行かなくていいの?」「もう少しだけこうしたい〜♪」と、少し力を入れて俺に強く抱きつくそのお陰で、姉ちゃんのメロンが俺の背中を圧迫するし、姉ちゃんの匂いが俺にくる―――相変わらず良い匂いだ「姐さん、そろそろ狩りにいきますよ」と、後ろから声がしてきた「わかった〜」と、姉ちゃんが離れた「ローガン、行って来るね」と、離れる前に唇を奪われた「ッ!?姉ちゃん!?そういうのはもっと大切な人に「ローガンと群れの皆以外いないよ♪」と、軽やかに、舞うようにさっき姉ちゃんを呼んだワーウルフの人と部屋を出て行った・・・「捨てられた?」俺は目の前の綺麗な人に、なんであそこに倒れていたのかを聞かれたとりあえず、これまでの事をきちんと答えた「おれは、呪われてるから、村に悪い物を持ってくるから…」そう俺は話したそうしたら…「…辛かったよね」そう言って、俺の事を抱き締めてくれた「寂しかったよね、悲しかったよね…」そう言いながら、泣いてくれた「なんで、お姉ちゃんが泣いてるの?おれが呪われて「呪われてなんかいないよ」俺の言葉を遮って、その人は言ってくれた「呪われてなんかいないよ…君は、なにも悪くない」不思議だと思ったその言葉を聴いてるたびに、お姉ちゃんの言葉を聴いてるたびに―――
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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33