キーンコーンカーンコーン
ざわざわざわ
ガラガラ!
白澤先生「はい、皆さん授業を始めますよー。静かにー」
ざわざわざわ
ざわざわ
ざわ……
………
……
…
白澤先生「はい、皆さんが静かになるまで20秒かかりました。委員長、挨拶を」
ヴァルキリー「起立! 礼! 着席!」
【聖水ってなんだろう?】
白澤先生「はい、今日の授業は聖水についてです。皆さん、もちろん聖水は知っていますよね?」
ラミア「聖水ってあれだよね? あの、よく教団の人とかがばら撒くやつ」
インプ「たまに露店で売ってたりもするよね。あれって横流し品?」
ヴァンパイア「私はどうもあれが苦手なんだ……。近付くと眩暈がする……」
ゴースト「あたしもお母さんに聖水には触るなって言われてるー。アンデッド系はダメなのかな?」
オーガ「ハッハッハ! お前らだらしねぇなぁ! アタシなんか神父から奪い取って、そのまま目の前で飲んでやったことあるぜ! あいつら目ぇ丸くして驚いてやんの!」
ゴブリン「うおー! さすが姉御! 凄いっス!」
白澤先生「はいはい皆さん静かにー。では、あの聖水の正体が何か、知ってる人はいますか?」
インプ「正体? 聖水は聖水じゃないの?」
ヴァンパイア「アンデッドに特に効く訳だし、神聖な何かであることは間違いないだろうな」
ラミア「なんか神秘的な泉とかから汲んできてるイメージあるよねー」
ゴブリン「姉御、味とかどうでした?」
オーガ「うーん、一気飲みしちまったからなぁ……。まあ、腹壊したりとかはなかったぜ!」
ゴースト「それで先生、聖水の正体は何なんですか?」
白澤先生「おしっこです」
一同「「「え〜〜〜!!??」」」
ゴースト「おおお、おしっこ!?」
ラミア「冗談ですよね!?」
白澤先生「本当です」
インプ「ウソ〜!?」
ゴブリン「あ、姉御。さっき飲んだって……」
オーガ「え!? い、いや小便なわけねーだろ! 流石にそんなの口に含んだ瞬間に分かるっての!」
白澤先生「あら、でもオーガさん。さっき一気飲みしたから味は分からなかったって」
オーガ「うっ……。だ、だとしてもだ! それがホントだったら、教団の連中は瓶詰めの小便を有難がって後生大事に持ち歩いてる変態集団ってことになっちまうじゃねーか! いくらセンコーの話でも、そんなの、信じられるか!」
フーリー「先生の話はホントだよー」
オーガ「な、なに!?」
白澤先生「あら、フーリーさん。知ってるんですか?」
フーリー「うん。だってよく買い取って貰ってるもん」
一同「「「え、え〜〜〜!!??」」」
ゴースト「ちょっと! フーリーさんそれどういうこと!?」
ラミア「買い取って貰うって、どうやって!?」
フーリー「うん、教会とかでね、神父様に言うの。『買い取って』って」
インプ「う、うん、それで?」
フーリー「そしたらね、瓶を渡されるから……」
ラミア「う、うん(ゴクリ)」
フーリー「その場で瓶の中にするの」
一同「「「ウソ〜〜〜!!??」」」
ラミア「その場でって、神父さんの目の前で!?」
フーリー「うん」
ヴァンパイア「あいつら、そんな特殊風俗じみたことをしていたとは……」
インプ「マジやばいよ教団!!」
ゴブリン「うわー! 姉御が泡吹いて倒れた! だ、誰か早く保健室に!」
ベルゼブブ「え〜、やだよバッチい」
デビルバグ「えんがちょ〜」
あかなめ「そんな不潔なものを口に入れる人の気が知れませんね……」
ヴァンパイア「お前たちがそれを言いうのか……」
【誰がオーガを保健室に連れて行くかで授業一時中断】
ゴースト「大丈夫かな、オーガさん」
ヴァンパイア「あいつ、ああみえて結構潔癖症だからな……」
ゴブリン「姉御……」
白澤先生「はいはい、皆さん、授業を続けますよ」
白澤先生「先程フーリーさんが仰ってくれたように、聖水とは、天使のお小水でできています」
ラミア「天使のお小水って、そんな天使の取り分みたいに言わなくても……」
ヴァンパイア「そうやって取り分を返還してるのかもしれんな」
白澤先生「勿論、一人が1日に出せるお小水の量には限度があるので、専門の天使を用意するのは困難です。そのため教団では、一般の天使からお小水を「買い取る」ことで量を確保しているわけです。この際、不純物の混入や天使以外のお小水が提供されるのを防ぐため、教団では神父による提供の目視を義務化しています。フーリーさんが言っていたのはこの目視のことですね」
インプ「まあ、おしっこを提供する仕事で生きてけるわけ無いよね」
ヴァンパイア「神父の目視も、一応理由あっての事だったんだな……」
ラミア「待って! 一般の天使ってことは、
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