ふたなり魔物娘専門サロン:体験レビュー

以下の点に、ご注意ください。
※『ふたなり』を前面に押し出していますので、とにかく男性器の描写が多いです。人によっては「ホモホモしい」と感じるかもしれません(こればかりは完全に個人の感覚に寄りますが)。
※本作にはアークインプが登場しますが「これ、アークインプである必要なくね?」と言われますと返す言葉もございません。あらかじめご了承ください。




 恥ずかしながら小生、齢三十五にして童貞であります。
 別に女性が苦手であるとか、顔が極端に悪いとか、男色趣味があるとかそういう訳ではございません。普通に女友達もおりますし、会社では上司や先輩も良くしてくれるし、後輩たちは何かと慕ってくれています。ごくごく普通の社会人です。性欲も、ちゃんとあります。
 ではなぜ私は童貞なのか。
 疑問に思う方も多いかもしれない。
 人と魔物の戦乱も今は昔。我々は平和を求め手を取り合い、社会はいくつもの種を内包して発展しました。
 その結果、我々男性は同種である人間の女性以外にも多種にわたる魔物娘という伴侶の選択肢が与えられ、「冴えない男が女性に相手にされないことに悩む」なんてのは古典文学の中だけの世界となりました。

 もう一度言いましょう。ではなぜ私は童貞なのか。

 一言でいえば、機会がなかった。

 高校時代、同じ学年の女の子から告白されたことがあります。
 このとき私は、陸上部員として青春のエネルギーをよりタイムを縮めることだけに費やしていました。
 当時私には、親友であり好敵手であり共に大会で我が校を全国に連れていくことを誓い合った幼馴染の少年がおりました。
 その少年は数か月前に恋人が出来たことですっかり腑抜けてしまっており、部活にも顔を出さず、顧問に呆れられ既に彼の大会への出場枠は一学年下の後輩へと譲り渡されておりました。
 私はそんな風になりたくなかったし、学生の身で恋愛というのは少し早い気もしていました。だから彼女からの交際の申し込みは、後日丁寧にお断りしました。

 大学時代、新しい友人たちは、こぞって女の子たちと知り合いたがり、女の子たちも男と交際することを一種のステイタス……いや、逆でしょうか。むしろ彼らは恋人がいないという状態に、ある種の劣等感を感じているようでした。
 強迫観念的に恋人を作り、付き合ってからやはりこの人ではなかったとすぐに別れる。そしてまた新しいパートナーを見つける。
 私はこういう考え方が、あまり好きになれませんでした。心から想える訳でもない相手に身を預けることが、納得できなかったのです。ある種、乙女であったのでしょう。
 よく知らない相手から突然交際を申し込まれたりもしました。私はその度、恋愛はよくわからないからといってお断りをしていました。
 ある時、サークルの仲間と家で飲んだ時のこと。皆が酔っ払い寝静まった後に仲間であり友人であると思っていたオーガにレイプされそうになりました。この時は本当に肝を冷やしましたが、陸上で鍛えた脚を使ってなんとか逃げ延びました。

 社会人になってからは極端に出会いが減りました。
 一度友人に連れられ「街コン」なるものに行きましたが、連絡先を交換して後日お会いすることになった女性からマルチの勧誘を受け、それ以来こういうイベントに参加することはなくなりました。
 風俗も、なんというか、行けませんでした。たまにそういうお店のサイトも見ますが、料金を見て、自分の貯金や月収を思い出し、その後こういうお店に自分の電話番号などを教えてしまうリスクや病気のリスク、誰かに知られてしまった時のことを考えると、やっぱりいいやという気持ちになるのです。

 故に、私は童貞でありました。

  ☆

 ある日の夜。残業で遅くなった帰りの電車の中で、スマートフォンでネットサーフィンをしていた時のことです。
 手が滑ったのか、思っていた記事ではない、見慣れぬサイトに飛んでしまいました。
 どぎつい配色に、あられもない魔物娘たちの姿。どうやらアダルトサイトのようです。
 公共交通機関の中で、破廉恥なサイトにアクセスしている!
 私は急いで画面を伏せ、他の乗客に見られていないかと周囲を見渡しました。私は座席に座っていましたし、両隣の乗客は眠っていたので、それは無用の心配でした(本当に良かった!)。
 私はすぐにそのページを閉じようかと思いましたが、なんというか、引き込まれるものがありまして、そのページをよくよく確認してしまいました。
『ふたなり魔物娘専門サロン 魔楽魔楽(マラマラ)』
 どうやら風俗店のようでした。まずは店名がいかにも胡散臭い。うちの国のネーミングセンスではないような気がします。オーナーが外国人系のお店かな? それにしては随分ニッチな……。
 私はずんずんとそのサイトを読み進めていき
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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33