「私は、誰?」
そう言ってブレザーを来た少女は僕を真っ直ぐと見つめる。
「舞白(ましろ)だろ?」
その問いかけに僕は当たり前の答えを告げる。
「君は、誰?」
そう言って舞白は腰まで伸びた銀色の髪をかきあげる。
「僕の名前は・・・真(まこと)だよ」
その問にも当たり前に答えた。
「ああ、そうだね。君と私は小さい頃からの幼馴染で小、中、高全て同じ。君は高校に入って三年間何もしなかった帰宅部でその幼馴染である私は非の打ち所がない完璧生徒会長。まるで漫画のテンプレみたいな関係だ、そして君と私は・・・」
よくそこまで自分を評価できるな、と呆れた顔をしていた僕の襟を掴んで舞白は強引に唇を奪う。
驚く声を上げないように何度も舞白の舌が僕の口を這い回る。
「ん、んぁ。・・・そして私と君は付き合いたての恋人同士、だろ?」
「は、はい」
20秒ぐらい続いた口内愛撫に顔を真っ赤にしながら答えて。
彼女の白い指が僕の唇から首元に指を這わせその答えに満足げに笑った。
「また、放課後。生徒会室で会おう、約束だ」
そう言い、のぼせ上がった僕を置いて扉から出て行った。
呆ける口の中にはいちごに似た甘酸っぱさと桃のような濃厚な匂いが立ち込めていた。
「私は君のことが好きだ」
放課後、夕焼けが指す生徒会室で生徒会長の席に足を組みながら座る舞白が呟く。
その言葉に僕は呆気にとられ、顔を赤くするが言った当の本人は顔色も表情も変えず見つめてくる。
「好きだよ、君のその顔が好きだ。その体が好きだ、その声が好きだ。君の全てが好きなんだ」
その甘くむず痒い言葉は、彼女に会うたびに言われ続けて嬉しいがもうむず痒くはなくなっていた。
「はいはい、それで?」
こう、無愛想にぶっきらぼうになってしまうのも仕方がない事で。
「おい、それだけか?」
その言葉に彼女が頬を膨らませるのもまた仕方がないことだった。
「それだけって、毎日言われ続ければそりゃそんな反応になるでしょ?」
「ふーん、前はあんなに嬉しそうだったのに・・・そんなワガママな奴にはこうだ!」
「うお!?」
彼女の細腕の一体どこにこんな力があるのか、そう思いながら腕を引かれ備え付けのパイプ椅子に座らされる。
そんなお尻の衝撃と一緒に膝の上に感じる柔らかい感触があった。
「私は君が好きだ」
彼女は僕の膝の上に座り首を腕で絡め、唇が触れそうな距離でそう呟いた。
「一目惚れだったんだ、君を初めて見た瞬間に胸が重くなった。締め付けられたんだ、君っていう存在に私が、私がだぞ?だから・・・」
舞白は僕の口を無理矢理開く、そしてその口の中に注ぐようにことばを発した。
「責任取れよ」
その言葉だけで脳が震えて胸の音が早くなる、更に舞白は自身の熱い吐息を僕の口の中に流し込む。
それは息というよりももっとドロッとした何かのように感じながらもそれを吸い込むたびに感じる濃厚な、彼女の甘い香りとそれによって脳が痺れるような快感に惚けているとまた別の刺激が惚けた頭を覚醒させた。
「ましろ!?」
「動くな、君は私を感じていればいいんだからな」
そう言い、上に座る舞白は僕の股間ををズボン越しに愛撫する。
「ち、ちが!?ここがっこ!」
「大丈夫、今はもう放課後だし生徒会室の辺りには生徒も先生も来ないさ」
僕の言葉をよそに彼女のやわらかい手はズボンの上からでも分かるほどに張った股間を撫で続ける。
その指は根元から先端にかけて何度も往復し時にはくすぐる様に動き、時には手で包み込むようにして動いている。
その左手を僕の股間に、右手は僕の口が締め切らないように下顎を引っ張り続けていた。
「はー、はー。気持ちいいだろ?脳がとろけそうなのに股間の刺激でとろけきれない、ずーっと生殺しの気分だろ?ふー」
「や、やめ」
先程よりも大量の息が僕の中に流れ込む、それを僕の脳は敏感に感じ取りイキそうな感覚になる。
「まーだ」
「あ!?」
それは駄目だと舞白は股間の刺激を一瞬だけ強める。
そして脳が少しだけ正気になると、また一定のペースで股間に上下の刺激が続く。
「ま、まひろ・・・」
口が閉められないためろれつが回らないなか彼女の名前を呼ぶ。
「んー、どうしたのかな?」
「ほくを・・・」
「僕を?」
イカせて、と言おうとした瞬間。
彼女は僕の口を優しく閉じてそっとキスをする。
「!?」
その瞬間、脳が真っ白になる。
全身に快感が走りつま先まで行った快感の波が頭まで高速で行ったり来たりを繰り返す。
「好き」
そんな中、快感で痙攣する僕をギュッと抱きしめ舞白は好きと呟く。
「へ?ああ!?」
その言葉に体を巡る快感の波は二つ
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