チュンチュン…
「うーん…もう朝か、長く寝てたみたい…」
時刻は10時をさしていた
僕の名前は、岡部 優
普通の高校生だ
普段、この日は、アルバイトをしているのだが
今日は、シフトも入ってなく、
家族も用事で遠くまで出かけているので、
のんびりとした休日を過ごそうと思っている。
「今日の全国のお天気を見てみましょう、全国的に、今日一日、晴れになる見通しです。
午後から雨が降る地域もありますので、注意しましょう、続いては…」
「(僕が住んでるところは晴れか)」
リビングで遅めの朝食をとりながら、
テレビから聞こえる天気予報士の声に耳を傾けながら、
そう考えていた。
「さて、せっかくの休日だし、何をしようかな…
久しぶりに会いに行こうかな…寂しがってるかもしれないし」
そう独り言をつぶやきながら、
朝食を食べ終えた後の食器を片づけようと
立とうとしたその時、
「ククク…今日は、晴れのようだな、たっぷり楽しめるな…優…」
「うわぁっ!?」ドンガラガッシャーン!
不意に後ろから声をかけられ、思い切りこけてしまった。
「む?大丈夫か?」
「イテテ…な、なんだ、智恵さんか…びっくりした…」
声をかけてきたのは、
僕の同級生でもあり、彼女でもある
永井 智恵だった
人間ではなく、魔物娘のドラゴンという種族だ
頭には立派な二つの角があり、
全身のあちこちに美しい深緑の鱗が生えており、
それをさらに美しくみせる綺麗な紫のロング髪
岩さえ簡単に砕きかねないほどの立派な手足
振るえば突風ですら起こしかねない強靭な尻尾を持っている。
本来、ドラゴンという種族は、人間や他の魔物に対し、高圧的な態度をとり、他者を近づかせぬ雰囲気を持っている
好色的な魔物娘が多い中でも、
自分から人間の男性に近づいていく、ドラゴンは少なく
自分を打ち倒したものや自分が宝物と認めた者にしか
近づかず、伴侶にはしないという…
しかし、智恵さんは違っていた
実は、彼女の方から
「我のモノになれ、貴様に拒否権はない」
と強引にアタックされて(他人からすれば脅しに聞こえるかもしれないが…)
つきあいはじめたのだ。
もしかして、僕を宝物と認めたからと思ったこともあったが、
怖くて聞けていない
なぜ、こんな自分にアタックしてきたのかは
いまだに分からない…
「全く、その程度で驚いているとは人間はやはり貧弱だな」
「誰だって後ろから急に声をかけられたら驚きますよ、
しかも事前に来るとか知らなかったし…」
僕がこけて散らかってしまったリビングを片づけながら、
ソファにどっかりと座っている智恵さんにそう返した
「眠れなかったのか?」
「え?」
「注意力がなかった、どうやら眠れていなかったようだな優、それだから驚きあんな無様な姿をさらしたのではないか?」
「違いますよ!いきなり後ろから声をかけられたら驚きます!」
「む?人間にとってはそういうものなのか?それならば、今度からは優の前に立ってから声をかけた方がいいのだな?」
「それ以前に、家にくる前には…」
彼女が本当にドラゴンなのか疑ってしまうことがある
智恵さんとは、人の常識が通用しないことが
よくあるからだ。
付き合い始めた頃、
一緒に学校に行く為に、待ち合わせをしていると
遠くからものすごいスピードで、様々なものや人、魔物娘などを吹き飛ばしながら、やってきたときは恐ろしくて逃げるしかなかった。
ちょっとおつかいを頼まれて
外出していたときには、ものすごい勢いで空中から飛んできて、
「どこへ行くんだ?連れていってやろうぞ」と
かっさらわれたこともあった…
それをやめてもらうために、何度同じ話をしあったことがある
「そういえば、なにか用があって僕の家に来たんですよね?」
「はっ、そ、そうだった、このまま優の家にいてもよいのだが…
優よ、きょ、今日はなにか用事でもあるのか?」
「いえ、今日は用事はないですけど…」
「用事がなかったら、こ、これからデートでもい、行かぬか?///」
智恵さんは立ち上がり、もじもじしながら顔を赤らめてそう言った。
「えっ、今からですか?」
「ああ!そうだ、これからだぞ、い、嫌ならいいが…」
智恵さんはもじもじと恥ずかしそうにそう言った。
僕は驚いた、最近どちらも
学校のことなどで、忙しかったので、
デートになど行く余裕はなかったから
彼女の誘いはとても嬉しい
「大丈夫ですよ、僕も今日一日、なにして過ごそうか考えていたんですよ」
「ということは…?」
僕の返答に智恵さんは、表情を変え、とても嬉しそうな表情になった。
「久しぶりのデート行きましょうか!」
「ほ、本当か!?は、早く支度してくるんだな!」
その言葉に、智恵さんは顔を明るくして、僕に支度してくるように促した。
「はーい、少し待っててくださいね」
[3]
次へ
ページ移動[1
2 3 4 5]
[7]
TOP[0]
投票 [*]
感想