「俺は……スイートさんと……」
エストが目線を泳がせながら言った。
スイートの目が大きく広がる。
「え、わ、私……ですか?」
エストの目が彼女の瞳を見つめる。
「は、はい……」
彼は小さくうなずいた。
「ほ、ほ、ほ……本当にっほんとに?」
目をぱちぱちさせ、自分を指差して彼女は言った。
「本当に……本当です」
何度もうなずく。
彼女の目に涙が溜まっていく。臨界点を超え、涙が溢れ出る。
彼女は彼に身を乗り出し、思い切り彼を抱きしめた。
「うぅぅ……さっきはぁ、ごめんなさいぃぃ……ひぐっ、冷たく接しちゃってぇ……」
彼女は彼の方に頭を乗せ、嗚咽を漏らした。
「もぅ、ひっく……あんな態度、とらないからぁ……ぐすっ……嫌いにならないでぇ……うぅぅ」
「嫌いになったりしないですよ」
エストは彼女の後頭部に手を添え、髪を撫でた。
「嫌いだったら、俺はあなたを選ばないじゃないですか」
「ひっく、ぐすっ……ほんとぅ?私のこと、きらいに、ならないですか?」
エストは大きく、何度もうなずく。
「スイートさんの表情、可愛くて、愛しくて、何か守ってあげたくて……その、好き……です」
彼女が彼の体から少し離れる。彼の顔を真正面に見据える。
ぽろぽろと涙を流す。しかし、本当に嬉しそうに微笑んだ。
「私も……私も、好き……大好きぃ……」
彼女は両腕を彼の首に回し、エストの唇に吸い付いた。
「ちゅ……ちゅ……んぐぅ……好きぃ……ちゅぱっ、しゅきぃ……」
何度も好きと呟き、舌を絡ませ、唇を吸う。
エストも、彼女の情熱的なキスに自分の舌を動かして答える。
「あらあら……完全に二人の世界に入っちゃってるわね」
呆れたようにスノーは言った。
「そうだな。こんなんじゃあ、私達の入り込む余地が全くないな」
ミミナも半ば諦めたように呟いた。
その後も、長い長い時間、ひたすら二人は口付け合った。
二人の口の間から、混ざった唾液が糸を引きながら滴る。
その長い接吻は、エストが口を離したことによって終わりを告げる。二人の唇の間に、涎の糸が伸びた。
「あぁ……」
スイートが名残惜しそうに声を漏らした。もっととせがむように、離れた彼の顔に顔を寄せる。
「ごめんなさい……俺、もう、我慢できそうに、ない……です……」
「はい……私も、早く……」
彼の胸に、スイートは顔を寄せた。
「でも、実は……私も、初めて……なんです」
頬を赤く染める。
「今まで、男の人が苦手で……いつもスノーや、ミミナがしてるのを見ているだけで……魔物なのに、変……ですよね」
「変じゃあ……ないです。その、俺、スイートさんの初めての人になれて、嬉しい……です」
彼は彼女の背中に手を回し、彼女の体をゆっくりと後ろに倒した。
「じゃあ、俺が、動きますから……その、初めてだから、上手く出来ないかもしれないですけど」
恥ずかしそうに頬を掻きながら、彼は言った。頬が真っ赤に染まっている。
「は、はい……」
彼女は小さくうなずき、力を抜く。彼に全て任せるという意思表示。
彼は彼女の両膝を握り、少しずつ外へ広げる。生唾を飲み込む。彼の目線の先には、無毛のぴったりと閉じた秘丘。
そこからは、すでに愛液が垂れ、床を汚していた。
「すごい……もう、こんなに濡れてる……」
「ごめんなさい。キスしているだけで……もう、待ちきれなくて……」
恥ずかしそうに、彼女は両手で顔を覆った。
「じゃあ、入れます……」
エストは彼女の上に覆いかぶさるように、前のめりになった。左手で自らの陰茎の角度を調整し、右手は彼女の体の横につく。
そのまま、彼は腰を突き出した。
ちゅくっとかすかな水音がし、亀頭が挿入された。
「あれ……これ以上入らないのか?」
腰を進めていくと、ペニスの侵入を阻むように押し返すような抵抗があった。
「だ、大丈夫です……それより、早く、もっと奥に……くださいぃ……」
首を小さく振り、スイートが懇願した。
エストが勢いをつけて腰を押し出すと、急に抵抗がなくなり、一気に根元まで挿入された。
「ひっきゅぅぅぅん!」
彼女が悲鳴を漏らした。膣肉が強く締め付ける。
「あっ!ごめんなさい!い、痛かったですか!?」
エストは慌てた。さっきの抵抗は、処女膜である事に気づいたのだ。それを破り、一気に最奥まで突いてしまった。
「いえっ、いえ……違うんです……何か、頭が真っ白になってぇ……全身がびりびりしてぇ……これが、絶頂、ですかぁ?」
彼女の目から涙が溢れ、目尻から横に流れる。
「それに……エストと一緒になれてぇ……とっても、嬉しいんですぅ……」
彼女の精一杯の微笑みに、彼の理性は吹き飛ばされた。
――もっと、彼女を気持ちよくさせたい!
エストはぎゅっと強くスイートを抱き、力の限り腰を振った。
「そんなっ速くぅっ!?あん、あふっ……いいっ!いいのぉぉ!
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