ん?店はもう閉まったぞ。残業で来るのが遅くなったと言われてもこちらにもキミと同じように時間というものがあるんだ。時間は無限じゃないぞ。そこをなんとか?馬鹿言ってはいかんよ。キミだって仕事が終われば帰って風呂に入ってゆっくり食事して朝まで眠りたいだろう?何、一日ぐらい起きてても平気だと?それはキミの話であってこちら側の意図は汲んでないな。さ、帰った帰った、物事には順序があるんだ。世界はキミの常識で動いてるんじゃない。・・・意地でもそこから動かない根性は認めるが、それはただの子供の我儘だ。キミだって家の前から一歩も離れようとしないセールスマンが居たら困るだろ?え?追い返すって?それじゃあ私も力尽くでキミを追い返すとしようか。・・・、わかったわかった、そんな泣きそうな顔でこっちを睨まないでくれ。これじゃあ私が悪者みたいじゃないか。・・、そこに細い路地があるだろう?そこに入ってすぐに右に抜けれる通路がある。そのまま進めば裏口だ・・。ありがとう?馬鹿言ってはいかん。私は店の前を綺麗にしただけだ。さ、行った行った。やれやれ、私もまだまだ甘い。
それでは、本日の営業時間は終了致しました。またの御来店を心よりお待ちしております。
〜糸吉ネ土氏の場合〜
はぁ〜、なんかよくわかんないけど疲れた。たまには甘い物食べたいなー。脳の活力源だし、甘いの多少好きだし。でも先に昼食食べたい。ん〜、どっちにしよ。両方食べれたら丁度いいんだけど、そんな都合のいいの無いだろうなー。でもまずは、作業終わらせてからの話。あー地味に長い作業って苦手。もうちょっと楽に考える方法無いか?う〜〜ん、無理かー。あー、やめやめ。これ以上考えても煮詰まるだけだし、気分転換に何か食べに行ってこよ。外で食事するの超久々だから美味しいの食べたい。出来れば可愛い子付きで。
「そういや、あまり外食しないから良い店知らない・・」
その辺を適当に歩けば大丈夫でしょ、たぶん。
「別に行きたい店とか見つからなかったし、やっぱり帰ろうかな」
あ、そうだ。外に出たついでだし資料買っていこ。決してアッチの資料じゃないから。いつもの本屋に寄ってこ。
「・・・見つからないなぁ、あれすっごい人気あるからすぐ売り切れるんだよなー・・『すぐに理解出来る異世界文字』」
あの本一冊あれば向こうに行って色々勉強出来るのに・・。一度でいいから向こうの世界に行って魔法使ってみたいんだよね。こう、手から炎出すやつとか厨ニ心をくすぐるような派手なやつとか空飛んだりとか決めポーズだけで爆発起こせるやつとか色々やってみたいんだよ。ま〜一番いいのは・・現地の人に教えてもらうのが一番早いんだけど。
「はぁ〜、誰かに色々と教わってみたいなあ」
此処ではない何処かで何か出来れば楽しいんだろうなー。あー、一度でいいから異世界行きてー。ぅ?んむ、そうだった。お腹空いてたんだ。しょうがない、そこの食堂で・・・人多っ!?これ何人並んでんの!見てるだけで帰りたくなってきた。良し、回れ右・・・
「最後尾ー、こちらー」
例え最後尾のプラカードを持ってるのがロリッ子狐火ちゃんだったとしても
「はーい、おにーさーんこっちー」
ふらふらと誘惑に負けて付いていくなど
「もうすぐ入れるよー」
男としてどうかと思うんだけどね!
「おにーさーん、前進んでー」
「あっはい」
いつのまにか並んでるし!?確かにさっき回れ右したはず!ち、違うんだ。こんなはずじゃあないんだ・・・。ああ、あの狐火ちゃんが最後尾に移動してしまう。はぁ〜、並んでしまったししょうがないか。
「次でお待ちのお客様〜」
ん、結構入れるんだな。これなら並んでもそんなに苦にならないかも。順調順調、もう後11人待ちか。これなら悩まずにもっと早く並んでおけば良かったかも。
「次でお待ちのお客様〜」
よっしゃあ、並んで正解だった!さ〜て、どんな店かな〜。
「・・・むっちむちです。凄くむっちむちですやん」
むっちむちの稲荷さんとダークプリーストさんが手招きしてる・・・。
「炊き立ての御飯はいかがでしょうか〜」
「ふっくらもちもちの焼き立てパンどうですか〜」
何この恐ろしい二択。両方はダメっぽいのか。んーどうしよう・・・ん、パンが呼んでる!ような気がする。パンに決めた!
「焼き立てパンください!」
「は〜い、ありがとうございます♪」
ごめんなさい稲荷さん。パンが呼んでる気がしたんだ、そんなにがっかりしないで!ああ、このもっちもちのパン・・って5個もくれるの!?食べれるかなぁ。
「それでは奥の部屋へとお進みくださ〜い」
はいはーい、あのドアですなー。
「・・・此処に留学しようかな。うん、そうしよう・・」
そこらじゅう魔物娘だらけとか・・最
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