俺だけのマリア様

今日は大学で受ける講義が無いので、俺は家でのんびり小説を書いている。去年までは何を書いても全く相手にされなかった駄文だらけの俺の小説は、ある事をきっかけに内容が180度方向転換してしまった。少しばかり、いや少しどころじゃないが、今はちょっとばかりニッチな趣味に走っている。今書いている小説の内容は全て人外との恋愛物だ。

「ねぇ君人・・・、また小説書いてるの?こんなに天気がいいのに外に出ないなんてもったいないわよ?」

「あ、うん。もう少し書いたら一旦止めるよ」

「そう言って5時間も6時間もだらだら書くのはどこの誰かしら?」

「・・・耳が痛い一言です・・。」

俺の隣で外出しようと誘ってくる女性。俺が書く小説を180度方向転換させた原因でもある女性。綺麗な金色の瞳にウェーブが軽くかかった腰まで伸びた長い金髪、大きくも無く小さくも無いほどほどの胸、もといオッパイ。腰のくびれなんて抱き寄せたくなるほどの細さ。そして注目すべき点は人では無い下半身。5mほどあるだろう蛇体が彼女が人では無いと表している。

「・・・ほどほどの胸って・・誰の事を言ってるのかしら・・?」

「えっ!?なんの事!?」

「あなた・・、今・・・口に出してたわよ」

にこやかに笑う彼女だったが、額には青筋が立っている。彼女が静かに尻尾を俺に巻きつけて拘束していく。こうなると彼女はもう止まらない。

「ね、ねぇ・・マリア。今から食事にいこっか♪」

「食事で誤魔化せると思ってるの・・?それに食事なら貴方のオ、・・オ、オチン・・オチン・・オチンチン・・から貰えばいいだけだし・・」

少しだけ恥ずかしそうに言ってくる彼女が可愛らしい。セックスする時ははっきり言うのに。それと出来ればもう少しだけオッパイがあれば最高だったけど。

「オッパイが小さくて悪かったわねぇ・・!!これでもギリギリでCカップあるのよ!」

つい口に出して言ってしまったようだ。時々、思っていた事を口に出してしまうのが俺の悪い癖だ。

「それで、マリア。出掛けると言ってもさ・・、卵はどうするの?」

「貴方のベッドに寝かせておくから大丈夫よ」

卵をベッドに寝かせるというのはどういう表現なんだろうか、と苦悶したが最近全く外出していなかったのを思い出し、マリアの手を取って外へと誘う。

「マリア、今日は自然公園のほうに行かないか?」

「・・・!!いいわよ♪あそこは野外プレイするには最高の場所だから好きよ
#9829;」

「・・え?いやいや、違うからな!いくらなんでも人が多すぎる所で・・」

「私は構わないわよ?見られながら受精セックスって・・興奮するわよね♪」

魔物娘の常識が時々理解出来ない。人に見られながら妊娠したいという彼女が時々怖く恐ろしく感じる。

「ま、まぁ、野外プレイはどうでもいいとして・・」

「何言ってるのよ。野外だから興奮するんじゃないの」

俺は溜息を吐き、少し前にネットニュースで得た打開策をマリアに話す。

「あ〜ぁ・・。今日は温玉乗せコラーゲンソフトを食べてみたかったのにな〜」

俺の言葉にマリアの少し尖った耳がピクピクと反応する。マリアの耳が反応すれば確実にこちらの勝ちだ。

「濃厚なソフトクリームの上にトッピングされる美肌効果の高いコラーゲンゼリーとぷるっぷるの半熟温泉卵。・・一緒に食べてみたいな〜」

「しょ、しょうがないわね・・!今回だけなんだから!だから・・」

「ん、何?」

「だから早く案内しなさい!」

「はいはい、マリア御嬢様」

俺はマリアの手を引きながら今日一日どこに行こうかと考える。まずは温玉ソフトを食べに行こう。それから、マリアと海を見に行こう。マリアが育った国は海が無かったというからきっと驚くだろうな。それから・・・。

「マリア、今日の晩に・・・・しような」

俺の言葉でマリアの顔が一気に赤くなる。

「当たり前でしょ!・・・ばか・・」





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3回生の冬。俺は一人寂しく大学構内のレストルームでタバコを吸っている。本来ならこの時間はサークル仲間と趣味の小説作りに励んでいる時間だが、俺はそれを無視し一人タバコを満喫している。俺がこんな所でタバコを吸っている理由は一つ。サークル内での居場所が無くなったからだ。高校生の時に小説サイトを初めて覗き俺も書いてみようと思い、大学に入ったと同時にその手の趣味を持つ人が集まっているサークルに入ったのはいいがサークルメンバーの技能、表現方法、描写などが想像以上に高かった。それでも俺は少しでも能力を上げようと必死に食らいついた。だが、悲しい事に俺と一緒に入った同期達は佳作や銀賞を次々と獲っていくのに俺だけは全く相手にされなかった。作家人から
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