「ん、朝だぞ。もう起きないか」
「ん〜、もう少しだけこのままで居たい」
俺は今、憧れのおっぱい枕で寝ている。バスト100という小ぶりなメロンで寝れる俺は幸せ者だ。この至福な時間をもう少しだけ味わいたい。おっぱいに顔を埋め、ふにふにした弾力を顔全体に味わいながらだらけた表情で眠りに就こうとしたが左右からの圧迫感が許してくれなかった。
「いいかげんに起きないか」
俺の嫁になったグリシアが両手で自分のおっぱいをおもいっきり挟み込み俺の顔をぐにぐにと圧迫する。だが、俺には御褒美にしか思えない。おっぱいサンドイッチで起こされるなんて男の浪漫としか思えない。
「んぁ〜〜・・。これイイ〜〜・・・。もっとしてくれないか」
ゴンッ!!
「お・き・た・か・?」
「はぃ・・、起きました」
調子に乗っていたら拳骨食らった。でも手加減してくれる拳骨なのでそんなに痛くない。ちょっと未練が残るが今日の晩も味わうのだからいいか、と体を起こしグリシアの為に朝食を作る。
「う、…済まない。こちらの料理がわからず夫に作らせるなんて・・私は嫁失格だな・・」
「いや、別に構わない。来たばかりでわからないのは当然だし、これから覚えていけばいいだけじゃないか。それに朝食は簡単なものにしようと考えてたし、そんなに気にする必要ないよ」
そう言って俺はテキパキと朝食を作っていく。鮭の切り身を買っていたのを思い出しグリルで軽く焼いておく。その間にも晩に炊いておいた米とインスタントだが味噌汁を用意し湯を沸かす。ほどよく鮭が焼けたのを確認し皿に乗せ御飯をよそおいグリシアが待ってるテーブルに置いていく。味噌汁はインスタントだがこの際しょうがない。味噌をお椀に入れ沸かした湯を注ぎ静かにテーブルに乗せると自分もグリシアの向かいに座る。
「さて、頂こうか。グリシアは鮭とか味噌汁とか平気か?」
「・・・・・・?鮭はわかるが味噌汁と、・・・この白い粒は何だ?」
「あぁ。味噌汁は、んー・・スープみたいなもんだ。そっちの白いのは米だよ」
「おおっ、・・・これがジパングで出される米なのか!」
「ん?そっちにも米はあるのか?」
「あるぞ。ジパングという国で出される料理の中に米があったはずだ。私は行った事が無いから旅行者に聞いて知ってはいたが・・まさかこれが米だとは・・」
「ま、食ってみてよ」
「わかった。確か鮭と一緒に食べると美味いはず」
目を輝かせて鮭を眺めていたグリシアだが全く食べようとしない。ただひたすら目の前の鮭と米を眺めるばかり。
「どうしたグリシア?食べないの?」
「あ、いや・・今更なんだが、どうやって食べればいいのかと・・」
あ、そうか。と納得した俺はフォークとスプーンと小さめのナイフを差し出した。どうやら目の前に置かれた箸が何かわかっていなかったようだ。
「すまんかった。グリシアは箸がわからなかったんだな。フォークとナイフで鮭と米をスプーンで味噌汁を飲んでくれ」
「ありがとう」
察してくれた嬉しさからか眩しいほどの笑顔で礼を言うグリシア。そんな笑顔を直視してしまった俺は顔を赤くしながら無言で鮭を食う。朝からあんな笑顔は反則だろ、と思ったが内心はドキドキしていた。このままだと朝食を食い終わった瞬間にでもグリシアを襲ってしまいそうだ。いや、我慢だ。今日はグリシアの生活用品を買いに行くんだからな。デートがてらにどこかに寄るのもいい。そしてそのまましっぽりと・・・。
「サーティ!これは美味いな。鮭のほどよい甘味と米のまったりした味が見事に調和している!ジパングの人は毎日これほどのものを食べているとは・・・うむむ。・・・ズズッ、むっ・・この味噌汁とやらは塩分が含まれているのに辛く感じないぞ。それどころか口の中に残った鮭の味を打ち消し自らの味を主張しておる・・。素晴らしい一品だ」
「・・・(いや、普通の飯なんだがな・・)」
終始そんな感じで食事が進む。食べ終えた時にはグリシアが満面の笑顔でゴチソウサマをしていた。インスタントが混じっていたけどあんなに嬉しそうに喜んでもらえると逆にこっちも嬉しくなる。食器を片付け洗い場に置きグリシアに今日の予定を伝える。
「とりあえず今日は、・・・グリシアの生活用品を買いに行こうかと思ってる。それと新しいチョーカーも必要だしな」
チョーカーの部分だけ強く言うとグリシアの顔が真っ赤になった。
「んじゃ、行きますか」
それだけを言うと俺は手を差し出す。真っ赤になりながらもグリシアが手を差し出してきた。しっかりと手を握りあって買い物に出掛ける。
「よし、グリシア。今日のおやつは焼きプリンだ!」
「なんだそのデザートは!美味いのか!」
他愛も無い会話をしながらも俺の新しい人生が今から始まる。
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