01.ゴーレム(魔物娘になって)大地に立つ

 「ふふっ...、ついにこの時が来たんだね...。」

 改造を済ませたゴーレムは手足を含む特徴的になった部分以外はまるでのっぺらぼうなデッサン人形のような姿をしている、彼女はそれに核となる素材を入れ、ゴーレムに関するいろはの記された魔術書を片手に起動の呪文を唱える。

 「どうしようついに起動までさせちゃった、起きたら何しようか...。そうだ!まず初めに機能のチェックをしなきゃ、もし不具合が出てきたらキミに申し訳ないし..そう言えばどんな顔をしてキミに向き合えばいいのかな...鏡!鏡見てこよう、あれは拭けばまた使えるだろうし....。」

 リッチはウキウキしながらもパタパタとあわただしく動いたのちに、廃棄された倉庫の中へと消えていった。

 しばらくするとゴーレムが微振動をし始めるバイザーの取りつけられた頭には繊維の様なものが形作られ髪が、正面に彫が刻まれ人間の顔が出来上がる、

 「危ない危ない、あと少しで見逃すとこだった。」

 本格的に形を形成し始めたゴーレムに気づいて慌てて戻ってきたのだ、右手には拭きかけの鏡のカケラが握られている

 「さてと....、どこまで進んで.....」

 彼女の言葉は途中で止まり今はただ一点に集中した、ゴーレムの胸部が隆起し始めているのだ現在の魔物はみな娘になる、ゴーレムが女性型になり乳房が形成されることは何らおかしなことではない、だがこのリッチ、リーベルにとっては驚愕の事実が目の前に突きつけられていた。

 「なんということだ...噂には聞いていたがこれほどとは....。」

 彼女は今、自分の胸をさすっている、べつに世間でまな板といわれるほどの小ささなのではない、人並みには大きさを持っている、そう人並みには。

 新しい魔王はサキュバス、根っからの女性のみの魔物であるその魔王の影響により、全ての魔物は女性になりサキュバス特有の、淫魔の特性を受け継いだのだ、ただ、リーベルは元から女性かつ誰もいない廃墟に一人住んでいた身、あまり変化に実感を持てず外からの情報も乏しかったゆえ知りえなかった。

 「でかい..、これ以上のものが世界には溢れているのか...。」

 大半の魔物が大きな乳房を持ち合わせていることを、外へ資材集めに行った際風のうわさに聞いたことがある、さらにミノタウロスの亜種に乳牛のようなものがいると、リーベルはそれを思いだしただけでも、身ぶるいをした。

 「ああ恐ろしい.....っと、そろそろかな?」

 ゴーレムの微振動がようやく治まる、体の形成が終わったようだ彼女は今か今かとゴーレムが目覚めるのを待っていた。








 ―体の形成を完了、主要思考回路を起動するよ―


 ―主要思考回路の起動を確認、不具合のチェックをするよ―


 ―人格兼記憶触媒に二十....%の損失を確認、記憶の欠損を確認、修復はできないね―


 ―現在出来る限りの環境を準備、起動するよ―


 ―おはよう―







 ゴーレムのまぶたが上がり青紫の瞳が顔を覗く、

 「おおおおお...!て、おかしいな確か瞳は青のはずだったんだけど...?まあいいや。」

 「問おう。汝が私のマスターか?」

 「おっと初期設定からだったね、そうだねわたしがキミのマスター、リーベルだよ、そうだ初めに言っておくけどお堅い上下関係は気にしなくていいから、友達のようにいてほしいな。」
 「ふぅ、それじゃあ遠慮なく、今のあたしは名前がない、よかったら名づけてくれないか?」
 「さっきと雰囲気違うんだねぇ、」
 「これが素だ。」
 「ふふ....知ってるさ。」「?」

 「それよりも、まずはキミの名前を付けるところからだよね、そうだな....グロリア、なんてどうかな、栄光の意味を持ついい名前だよ。」
 「栄光・・ね、なんかこっ恥ずかしいな、まあオマエにもらった名前だ、大事に使わせてもらうよ、あとは何やればいいんだっけ?」
 「登録自体はおしまい、だけど少しだけ性能の確認をしてもいいかな不具合があるといろいろ大変だからさ。」


 「まずは記憶管理だ、新しくなった世界で必要だと考えた知識をあらかじめキミに記録しておいた、まずはそこの確認をしたい」
 「新しい世界?必要な知識?」
 「うむ、今はサキュバスが魔王を務める淫乱魔物のいる世界だ、変なものに近づいて即レイポゥなんてならないために絶対に必要な知識だよ。」
 「鏡みなよ」
 「さっき見た、それじゃあ手始めに魔物娘に関する知識は?」

 「全ての個体が雌、それに加えて非常に性欲が強い、個体によるが見境なく人を襲い仲間の魔物娘や伴侶にしようとするケースがある、しかし大半は一途なのでつがい、伴侶、彼氏を手に入れた場合、人に襲いかかることはない。」

 「オーケーオ
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