おやすみ。

 放心しているルーナの頭を胴体の上に乗せても、しばらくは呆けていたが、やがて目が定まると変化が見て分かるくらいすぐに顔を紅潮させた。

「……あわわわ、私、なんてことを」
「き、気にしないでください。あなたの首を取ったのは私ですし」
「ううぅぅ、見ないでください……」

 そう言ってフォローするも、彼女は僕と目を合わせてくれず、自分の顔を毛布で隠してしまった。そして、微かに肩を震わせ始めた。もしかして、泣いているのだろうか。

「大丈夫ですよ。僕だって恥ずかしい声、出してましたし」

 そう言って、僕は毛布越しに彼女を抱きしめた。火照った彼女の体温が伝わってくる。気付けば二人とも、汗にまみれていた。熱い。べとべとする。でもそんなの関係なしに、僕は彼女を抱きしめていた。

「……私のこと、嫌いになっちゃいましたか?」
「えっ? 何でですか?」
「あんなに、はしたない声を上げて……」
「ああ、……あはは。そのくらいで嫌いになるわけないですよ。むしろ、その、興奮したというか」
「ふえぇぇっ!? そ、そうなんですかっ?」
「はい、だから安心してください」

 そう言って、ルーナを強めに抱きしめた。「はうぅ」と空気の漏れるような声が聞こえた。やがて、彼女も僕の背中に手をまわして、強く抱きしめてきた。お互いにべとべとしていて、本来なら不快なはずなのに、今、この状況においては、それすらも興奮する理由になった。

「……また、大きくなってますね」
「はい、大きくなってます。あなたが嫌いだったら、こんな風にはなりませんよ」
「ふふふ、そのとおりですね」

 幾分落ち着きを取り戻した彼女は、僕のペニスをそっと握ってきた。

「こんなに汗をかいて……れろっ」
「うあっ!?」

 そして、僕の体をぺろぺろと舐め始めた。くすぐったくて、そして気持ちがいい。思わず、もっと強く抱きしめてしまう。いつの間にか二人の境目にあった毛布は、取り払われていた。僕の胸と、彼女の胸が密着する。どちらも汗まみれで、ぬるぬるとしていた。
 ペニスは自らの精液やルーナの愛液で既にべちゃべちゃで、それが潤滑油となって快感を強めた。彼女の手はカリを中心にして往復する。そして器用にも、人差し指でくりくりと尿道も弄っていた。

「あんっ、んぅっ……えへへ、気持ちいいですか?」
「はい、とっても……」

 僕の手を扱きながらも、なぜか彼女自身が気持ちよくなっていることに気付いた。その理由はすぐに分かった。彼女は、自分の胸を僕の体に押し付けて、快楽を味わっていたのだ。それに気付いた僕は、思い切って彼女の胸を揉みしだいてみた。

「んひっ!? ど、どうしたんですか?」
「いや、こうすればあなたも気持ちがいいかなって」
「っ、ありがとうござい、ますぅっ……」

 女性の胸を揉んだことなんてないから、もう彼女の喘ぎ声の様子を聞きながらやるしかなかった。乳首をつまむとより大きく反応してくれたので、乳首を強くつまみ続けた。

「やぁあっ、そんな、乳首ばっかりやられたら、おかしくなっちゃいます……!」
「ご、ごめんなさい」

 やはり何事もバランスが大事らしい。今度は乳房を軽めに揉んで様子を見る。

「んんぅ、いあっ、気持ちいい、です……ふふっ。んっ」

 そして、またキスを交わした。今度は舌を入れず、ソフトに。そして、長く。胸を揉むのを忘れずに。

「一度くらい、こういうキスしたいですよ」
「えへへっ。確かに、そうですね」

 右手でペニスを扱く彼女は、にこやかに笑った。恋する乙女のような顔で。そして、こう言った。

「セックスしませんか?」
「えぇ!? な、何ですかいきなり」

 唐突な誘いに素で驚いてしまった。さっきまであれ程やっていたにも関わらず、こう直球に言われるとかなり恥ずかしい。

「さっきまでは、精力がなかったから余裕なくて、つい強引にやってしまって……。だから、次は愛のあるセックスをしましょう!」
「あ、愛ですか」

 確かに言われてみれば、先程までの行為は「愛のある」というよりはただの性欲の貪り合いに近かった。僕も幾分落ち着いたことだし、今度は余裕を持ってできるはずだ。……たぶん。

 いや、でも、ちょっと待て。これはおかしい。

「……そもそも僕たち、出会って一日も経ってないですよ」
「うっ」

 そこだ。僕たちはまだ、一応出会ったばかりなわけだし、本来なら「愛のある」というか愛などないのだ。出会ってすぐ行為に及ぶなんて、むしろ売春行為に近い。
 だというのに、それを愛のあるセックスと称するのは、何というか、この子に申しわけない気がした。この子を、一時の熱情を利用して騙しているような気分だった。
 彼女は困ったように目を泳がせた。その目は充血していた。

「……でも、私にとって
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