山間にある親魔領の街レプティの、南にある小高い丘の上に建つ領主の屋敷にて。
「ねぇ、父さま」
「ん? どうしたんだ、玲奈?」
濡れ烏色の長い髪をかき上げながら、十三になるラミアの少女、長門玲奈(ながと レナ)は父である樹(タツキ)と話していた。
「あの……ほしいのです」
上目づかいで頬を赤らめ、秘所のあたりで手をもじもじしながら、彼女は囁く。しかし、
「ダメだ」
そんな彼女に返って来たのは、樹の冷ややかな反応だった。当然、玲奈はむくれる。
「むぅ……どうしてダメなのです?」
「私とおまえは親子なんだから、ダメに決まっているだろう」
「近親相姦は魔物の中では常識。知らないのです?」
「そんなことしたらリンジーが黙っていないぞ?」
「むぐぐ……母さまには内緒にすればいいのです!」
そんな調子で、その後もしばらく押し問答が繰り返される。これ以上無駄だと判断した樹は、逃げ出すようにその場をそそくさと去ろうとした。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。玲奈が最終手段を使ったのだった。高速で耳元にすり寄り、甘い声で誘惑する。
「父さま……ほしいのです」
「!?」
身の危険を感じた樹だったが、その場から足が動かなくなる。その様子を察知した玲奈は、服を瞬時に脱ぎ、秘所をいじりながら更なる追い討ちをかけた。
「さぁ、父さま。服を脱いでくださいな」
玲奈の甘い声に完全に惑わされ、言われるがままにする樹。彼は瞬く間に服を脱ぎ、細身ながらも均整のとれた裸体をさらしていた。
「父さま、あたし、もう待ちきれないのです……」
玲奈の言うとおり、彼女の秘所は大洪水となっており、樹のモノを迎え入れる準備が整っていた。彼女はさらに秘所をいじくると、愛液がしたたり落ちる音を樹に聴かせたのだった。
「さぁ、父さま。あなた様ので、あたしを……乱れさせてくださいな」
しばらく聴かせた後、玲奈は開ききった秘所に樹のモノを迎え入れた。と同時に、秘所から処女であることを示す真紅がしたたり落ちる。
「あはぁ、父さまのすごいのが、まらがぁ……あたしの膣を……」
目に涙を浮かべながらも、快楽を享受する玲奈。彼女は自らの青い蛇体を利用して、樹の身体を絡め取る。一方の樹は、玲奈に自らの種を植え付けようと腰を前後に荒々しく振っている。もちろん、レナの蛇体と一緒に。
「父さまぁ……! 私の中で射精して、孕ませてぇ!」
樹の腰がより一層強く打ち付けられ、モノが震え、噴火を始めたその瞬間だった。
とてつもない音を立て、壊れんばかりの勢いで扉が開かれる。その先に立っていたのは、樹の妻であり玲奈の母である、緑の髪と青い蛇体を持ったラミアのリンジーだった。
「ちょっと、タツキ!? 何してるの?」
その音に驚きながらも、樹は正気を取り戻す。彼は恍惚とした表情を浮かべている玲奈を引きはがそうとしながら、リンジーに、助けを求めた。
「おっ、リンジー! ちょうどいいところに来た! 私を助けてくれ!」
「違うの。なんでレナと繋がってるのかを聞きたいのよ!」
しかし、玲奈の秘所にはきっちりと赤と白の混じった交わりの跡が残されている。今にも飛び掛かりそうな勢いのリンジーに対し、樹はこれまでの経緯を説明し、釈明する破目となった。それに対し、リンジーは怒りを必死に抑えながら、ただひたすら傾聴している。
「ふ〜ん……レナが誘惑、ねぇ……」
「なあ、わかってくれるか?」
龍樹は不問を期待すると、リンジーは大きく息を吐いて、判決を下した。
「まあ、今回は不問にするわ。あなたも、レナも」
樹と玲奈はほっと一息。しかし――さも名案でも思い浮かんだか、リンジーの顔が悪意のある笑顔に変わっていた。彼女は力強く言い放つ。
「ただし、私も混ぜなさい!」
「ええーっ!?」
リンジーのその後樹は、猛りに猛ったリンジーと、処女を失ったばかりでもまだまだお盛んな玲奈の二人に、朝まで搾り取られたのは言うまでもない。
そして、数か月後――
「あのさ、タツキ……」
「どうした、リンジー?」
夫婦の寝室にて、樹とリンジーが静かな時間を過ごしていた時の事だった。リンジーはなぜかそわそわしており、樹はそのことを不審に思っている。どうやら、何か大切なことを言い出せずにいるようだ。
その静寂を破るかのようにドアが静かに開かれ、そこに玲奈も現れた。
「あの、父さま……」
「玲奈まで……いったい、どうしたんだ?」
二人は目配せしてから、言い放つ。
「私達……あの後来ないの」
「嘘だろぉぉぉぉ!?」
二人の突然の告白に、絶叫する樹。屋敷どころか、エリンホーム、果てはレプティ中に彼の絶叫が響き渡ったのは言うまでもない。
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