ワーウルフA「……暇だな」
ワーウルフB「そうだね、リーダー」
ワーウルフC「誰だよこんな山道にキャラバン隊が通るとか言ったやつ」
ワーウルフD「まぁ、ラタトスクちゃんが酒場の人に言ってたことを又聞きした情報だからねー、ふぁあ」
C「信用できるか微妙なところだなそりゃ……一昨日アイツがやってた、なんだっけあれ、しっぽ天気予報?とかいうのもまったく当たんなかったし」
B「まぁ、待ってれば男は来なくても今日の晩御飯くらいは見つかるかもしれない」
ワーウルフE「……暇だねぇ」
D「ふふ、そうだねー」
A「……おい、E。なんか暇潰し無いのか。オマエが前に人間の街で買ってきたやつ結構面白かったぞ。ああいうのを今こそ出すべきだろ」
C「おお、そうだな……なんだっけあれ、バルコニーみたいなやつ」
B「『モノポリー』だよ」
D「一文字しかあってないねぇ」
A 「響きと語感で乗りきろうとするのやめろ」
E「残念だけど今はその類いのボードゲームは持ち合わせてないんだ。でも、この場で暇を潰せそうな遊びには心当たりがあるよ、リーダー」
A「おっ、本当か」
B「どんな遊び?」
E「準備するからちょっと待っててね」
C「うわ、お前今その大量の紙どっから出したんだ」
D「手品みたーい」
A「んな無駄なもん持ち歩いてるからいっつもアタシら狩りに失敗するんだよ」
E「おや、ボクは数回に及ぶ狩りを経ても未だにお目当ての獲物に一度も巡りあうことすらできず、いつもこうやって無為な時間を過ごす君たちを慮って娯楽を用意してあげているのに心外だね、悲しくて泣いてしまうよ、ぐすん」
B「よしよし」
D「なかないでー」
C「リーダーのせいでEが臍曲げちまったぞ」
A「悪かったって、いいから早く準備してくれ」
E「よし、じゃあ今から君たちに紙を配るからそれに書いてある内容を確認してくれ。内容を口に出してはいけないよ」
C「……!っぶねぇ、言うとこだった」
A「よし、今日は我慢できて偉いぞ」
D「Cちゃんは、その、素直な子だからねぇ」
B「前に麻雀やった時は酷かったからね」
E 「嫌な事件だったね」
C「ウ、ウチのことはいいだろォ!早く続き説明しろよォ!」
E「わかったよ。と言ってももう説明することはあんまり無いんだ。君たちにはこれからそこに書かれていることについて、一定時間話し合ってもらう」
A「なるほど?」
B「時間が過ぎたらどうするの?」
E「実はその紙に書かれているお題は一つだけ他の三つとは違うものでね。話し合いの中で仲間はずれを探してその後それを当てる、というゲームさ。いわゆる『少数派探し』だね」
D「なるほどぉ、自分が仲間はずれかどうかはわからないから他の人の話で判断するしかないんだねぇ。おもしろそぉ」
C「……またお前アタマ使うゲーム持ってきたな!苦手なんだからカンベンしてくれよ!」
E「だって君のレベルに合わせたら叩いて被ってジャンケンポンになるじゃないか」
A「まぁとりあえずやってみようぜ」
B「うん、こういうのは一度やってみた方がいい」
E「その通りだ。とりあえず二分間で話し合いをしてみようか。じゃあ、よーい、どん」
〜デモンストレーション〜
A「……」
B「……」
C「……」
D「……え、ええと」
E「……なにか言わないと進まないよ」
A「……好きか?コレ」
B「特別好きってわけでもないけど嫌いではないかな」
C「これ嫌いなヤツはあんまりいないと思うけどな」
D「そうだよねー、しゃりしゃりしておいしいー」
A「まぁそうだよな、ウチもそう思う」
B「甘いよね」
C「そうだなぁ、甘くて旨い」
D「たまーに堅いのとかあるけどねー」
A「だいぶ前に牙折れそうになるくらい堅いのあったな」
B「僕は当たったことないな」
C「折れたのか、リーダー?」
A「んなわけねぇだろ、そのまま噛み砕いてやったわ」
D「すごーい」
B「歯は大事にしなきゃね」
〜終了〜
A「……なんの話だっけ」
E「歯は大事だねっていう」
A「ちげーよ!なんでそんな話で終わってんだ!」
B「リーダーが最初に牙折れそうになったことあるって言ったからだよ」
A「たまに堅いのあるとか言うからだろ!」
D「えぇー……私のせいなのぉ?」
C「それで、自分のお題はもう発表していいのか?」
E「まだだよ。最後に話しているお題が違うと思ったプレイヤーを全員で一斉に指差す。それでお題が違ったプレイヤー、つまり少数派への票が多ければ仲間はずれ側の負け、別の人への票が多ければ仲間はずれ側の勝ち、というゲームさ」
C「ええー!わかんねぇよ!」
A「さっきの会話じゃちょっと判断し
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