「おぉ〜、やっぱり中も広いんだな!!」
俺はさっさと頭と体を洗い、目の前にある一際大きい湯船へと浸かることにした。
「ふぅ〜…熱さも丁度良いし、気持ちが良いなぁ…。」
そんなこんなで数分間程湯船に浸かっていたが、俺は露天風呂があることに気がついた。
「スゲェな…まさかこの寮には露天風呂まであるのか…。」
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それは、露天風呂へと続くドアを開けたときだった。
「あれ…こんな遅くに誰ですか…?」
露天風呂の方から、女の子らしき声がしてきた。
(アレ…女の子……?)
それは、間違えることは多分無いだろう女の子の声。しかもこっちに歩いてくる。
歩いているのに何故か蹄の音がしている。
(ヤバ…まさかの女の子、しかも魔物…!!)
俺は、それきり思考がストップしたままその場に立ち尽くしていた。
「あの、誰ですか…?」
湯気ではっきりとは見えないが、ケンタウロス種の魔物のようでタオルは体に巻き付けておらず、前側だけを覆っているようだ。
(ヤッベ…タオルタオル……ってあ!!)
俺は、焦ってタオルを腰に巻き付けようとしたが、手から滑り落ちてしまった。
そして、少しずつ近づいてきていた女の子が湯気から姿を現した。
「誰ですか…って、キャァ……んんー、んーーー!!」
「ゴメン、静かにしてくれ。
このことがバレたら、俺はもの凄くヤバイ気がするんだ。だから、な?」
女の子は恐怖に怯えていたのか、頭をコクコクと縦に振った。
「よし、それじゃあ、君はそのままそのまま風呂に浸かっていてくれ。
その間に俺は、さっさと服を着て部屋に戻るから。」
「え…あ、その待って…下さい。」
「え、何?」
俺は、浴室からさっさと出て行こうとしたが、女の子に呼び止められた。
「あの…良かったら、私と一緒に…入りませんか?
そうしないと、貴方の体が冷たいままですし…。」
(イヤイヤちょっと待て、俺は男だぞ!!
女の子と…それも魔物の女の子と一緒に入るなんて……)
「…良いのか?」
「はい…ですけど、お互い反対の方向を向いてですけど…。」
向こうが良いって言ってるなら良いよな、な?
「まぁ、君が良いなら……。」
「じゃあ、私が良いって言うまで後ろを向いていて下さいね?」
「あ、あぁ、分かった。」
それから少しの間カツカツと蹄を鳴らす音が響き、続いてチャプンと小さく湯船に入る音が聞こえた。
「あの…もう良いですから…どうぞ。」
俺はゆっくりと湯船の方へ歩いて行った。
其処には先ほどの女の子がいる……いるのだが、後ろ向きで座っているのは良いが、相変わらずタオルは前だけしか隠しておらず、顔はこっちを向いている為横からはみ出したおっp…ゲフンゲフン!!
兎に角、青少年にはヤバ過ぎるものが写っていた。
「あの…どうかされたんですか?」
「あぁ、いやいや…君が可愛いなと思って…。」
かなり苦し紛れな言い訳だったが、女の子にはもの凄く響いたのだろう。
「あぅあぅ…そんな、可愛いなんて…私はそんなに可愛くないのに…。」
「よっこらせ…っと、いや可愛く無いなんてそんなのはウソだと思うけど。」
お互い後ろを向きながら話しているので今は分からないが、湯船に浸かる前までに見た女の子の顔は、前髪が目まで覆ってはいるものの、ソレがプラスの要因になる位可愛かった。
「あうぅ…そんな事無いですよ……。」
「ん〜…まぁ、自分がどう思おうと勝手なんだけど、少なくとも俺は可愛いと思ったぞ?」
「はい…ありがとう御座います。」
「俺は別に褒めたつもりは無いんだけど…?」
俺自身、ホントに褒めたつもりはないし、只感想を言っただけだったんだがな…。
「そう言えば、貴方のお名前を…聞いてませんよね?」
「あ…あ〜、そうだっけ?」
確かに後ろにいる女の子の名前は……知らないな。
「フフッ、そうですよ?
それじゃあ、私、夢見 真央って言います。
種族はナイトメアで、年は15です。」
「そっか、夢見さんか。
俺は、真中 裕太。友人からは『ミスター真ん中』って呼ばれてる。
そんでもって、年は君と同じ15な?」
「裕太君…ですね?
分かりました、これからもよろしくお願いしますね?」
「おう、よろしく。」
それから、数分…いや、数十分もの間たわいもない会話をしていたが、体の方はすっかり暖まったようだ。
「あの…私、暖まったのでそろそろ上がりますね?」
「あぁ、そういや俺が入る前に入ってたもんな?」
それ
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