結論から言えば、私は間に合わなかったのだろう。
なぜなら、すでに居住区からは嬌声が響いており、濃厚な魔力を感じ取る事ができたからだ。
「・・・クソッ」
私は急ぎかけ出した。ここはもうダメだ。なら、次に向かうべきは王宮だろう。おそらく難を逃れた人々が門の前に詰め掛けている筈だ。彼らを誘導し急ぎ避難させなければならない。
しかし、私が向かおうした時、上空を大量のハーピーやサキュバス、ホーネットやハニービーが通って行った。
それを見た瞬間、私は愕然とした。分かっていたのに、私はまた止められないのか。どうしようもない気持ちを抑え、また私は走り出そうとした。
その時。
「・・・っ〜
#8265;」
不意に王宮の方を見つめた。
途轍もない力が二つ、王宮にあるのが今わかった。
「まさか・・・今まで力を隠していたと?」
だとすれば相当の使い手。ここまで存在を隠す事ができるとは。
そのことが頭に浮かんだ瞬間、身体が氷に包まれたかの様な感じがした。
「ウィルマリナが、皆が危ない
#8265;」
これだけの魔力。相手はおそらく格上。油断すれば瞬間的に堕落させられてしまう。
一応対策は講じてある。だが、万が一もあり得る。
「・・・させるものか
#8252;」
そんな事はさせない。皆を、助けねば。
剣を構え、私は王宮に向かった。
ついた時には、王宮の門の前は酒池肉林の如き光景を醸し出していた。
「んっ、んんっ
#8252;ひひよ
#8252;らひてぇ
#8252;ひっぱひろまへてぇ
#8252;」
兵士の肉棒を咥え込み、根本まで飲み込んでいるゴブリン。
「あっ、あっ、あっ
#8252;おちんちん硬くて大っきい
#8252;気持ちいい、気持ちいいよぉ〜
#8252;」
青い身体に男を取り込み、中で男を愛撫しつつ自分も快楽に溺れるスライム。
「ホラホラホラ
#8252;もっとチンポデカくして突き上げな
#8252;こんなフニャチンじゃ、感じるものも感じないよ
#8252;」
おそらくは兵長だった男に跨り、ひたすらに腰を振り下ろすオーガ。
周りでは沢山の人と魔が交わり合い、淫靡な光景を作り上げていた。差し詰め一つの絵画の様に。
無力だった。この瞬間、私は誰よりも無力だった。ただ目の前の光景を見つめる事しかできない無力な男だった。
「・・・・・・・・・
#8252;」
悔しかった。その無力さが。
だが、立ち止まって嘆いている暇は今はない。自分を叱咤し、再び走り出した。
しかし、神は何処までも非情だ。急ぐ私の前に、再び魔物達が立ちふさがった。その数は今までの倍以上に登っていると思われた。
「・・・っ退け
#8252;今は手加減効かんぞ
#8252;」
「そう言われても」
「デルエラ様から貴方だけはお城にいれない様に言われてるの」
「だから、ごめんね?」
言って襲い来る魔物。私はマントを掴み、
「はぁっ
#8252;」
魔物達に向け振るった。マントに掛けられた術式が発動し、魔力の風を生む。
「「「「「「えっ
#8265;いやあああああ
#8265;」」」」」」
暴風をマトモに受けた魔物達は、彼方此方に吹き飛ばされた。あまり手荒な真似は好かないが、今は急ぎだ。もし傷ができていても彼女達魔物なら直ぐに癒えるだろうしな。
魔物達を突破し、王宮の門の一部を
「セリャアァァァァァァァア
#8252;」
持っていたもう一つの剣を抜き放ち切り取る。そこから王宮に入り込むと、異常なまでの強大な魔力を肌で感じる事ができた。
マズイ、急がねば。
全力で駆け出し、王宮の扉を蹴破った。
中に入ると、相手が格上なのがつくづく分かる様になった。
いけない、急いで皆の元へ行かねば。助太刀なくば勝てる相手ではない。
すると、
「おや、本当に来た。中々威勢がいいじゃないか、アンタ」
目の前に何者かが立ち塞がった。あの容姿、恐らくはジパングのウシオニ。
「へへっ、あのいけすかないリリムについて来たかいありだわ」
此方に向け、臨戦態勢をとる。
こんな魔物まで引き連れて来ているとは、どうやら相手も本気らしい。だが。
「悪いが、貴殿の獲物になる気はない。引いて貰おうか」
此方もこの程度で引く様な覚悟は持ち合わせていない。
「つれないね。相手しとくれよ。どっちも、さ
#8252;」
言って飛びかかってくるウシオニ。初撃を後ろに飛び下がり躱して、着地したウシオニに向け、
「ドレイン
#8252;」
ドレインの魔法を床に這わせる様にコントロールさせて向かわせる。
着地した瞬間のどうしようもないタイムラグに向けて放たれた躱しようの無い面攻撃。
「ぐうっ
#8265;」
直撃は免れ無い。
しかし、この程度で終わりなら、
「ふうっ、やるじゃないか。なかなか効いたよ」
ウシオニはジパングで恐れられていな
[3]
次へ
ページ移動[1
2 3 4]
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想[#]
メール登録