昼の2時頃、3人の14か15の年頃の男児が
羊の角を生やした少女がトレードマークの看板を飾る店に入る。
「いらっしゃいませ、こんにちはー!」と10歳ぐらいの2人の少女が男児に笑顔で
挨拶をする。一人はカウンターで食欲そそる鶏肉の揚げ物を揚げており、もう一人は
棚の品出しを行っている。ここは現代で言うコンビニエンストアである。
ここは、内陸に位置する中立国家アラスタキアの都市の一つサリスバレーであり
中立の立場ながらも魔物も教会も取り入れている国である。
内陸であり、谷が多いが他国の交通と貿易が盛んで周辺の街の水準もなかなか高い。
他にも技術職が盛んなので産業が非常に発達しており
教会もハドゥー派でもトローテ派でもなくスルネイ派が教会を任されている。
3人の客達はお手製のサンドイッチ用のスライスしたパンと
バフォチキと言う肉汁が多く柔らかくて少しニンニクを効かせた骨なしフライドチキン
そしてシャキシャキのレタスを3人分購入した。
買物を終えると店員の少女は「ありがとうございました〜!」と笑顔で声を出す。
その客達は外を出ると、買ったものをサンドさせて食べ歩きながらおしゃべりを続け
店員の少女は売れた商品を再び揚げ直していった。
サリスバレーは様々な物を作る都市で工場は勿論、貴金属の細工を施す店も多く
職人の作った物目当てに訪れる人も多い。そんな都市に1人のバフォメットが
サバトを布教させようと行動に移した。
しかし中立とはいえそう簡単に現地で布教するのは難しい
そこで布教とは別の方法で地域に根付かせる事を始めたのだ。
夕方5時になり、先程の2人の少女が違う少女と1人の男性に交代して
2人の少女の仕事が終わった。2人は店のオーナーの元へ報告をしに奥の部屋へ行く。
その先には角を生やした手足が毛で覆われた少女・・・バフォメットが座っていた。
「2人とも今日の仕事ご苦労だったのじゃ。」と2人を労い、紙を渡す。
「エレナ様、この紙は?」と2人が聞くと重い顔をして答える。
「再来週の祝日に住民達の祭りがあるのでな、町長が協力してほしいとの事なのじゃ。
一応店の食べ物の提供と祭りの備品をこっちで預かる事になったからその前日に
関係者が運んでくるから店の倉庫に丁重に保管しておいてくれ。頼むぞ。」
エレナはそれを伝えると2人も顔を真剣にして事の重大さを理解した。
魔物である自分達を町が信頼して物を預けると言うのだから
これは信頼を最大限まで高める最大のチャンスなのである。
サリスバレーにサバトを根付かせようと活動するバフォメットの名はエレナ=サティリノ
各地に地域に密着したサバトを作って地域との交流を大事にした
良識的なサバト運営をする事で評判が高い。そんな彼女が地域に根付かせる為の方法とは
町のニーズに答える事、早い話が店を運営する事であった。
勿論運営資金を稼ぐ目的もあるが地域に合理的に根付く最適な方法であったので
自分の顔がロゴマークのバフォメットマートを都市内の町に経営しているのだ。
今、バフォメットマートは地域では必要不可欠なお店となっており
子供が怪しい人に追われた時に駆けこめ、また学校等の子供の集団に
サバトのメンバーの魔女を何人か入って子供の安全を守っている。
一度誘拐集団に生徒が誘拐されそうになった時、優秀な魔女によって
魔法で蹴散らし、生徒を守った事で都市中に知れ渡っている。
なお、蛇足ではあるがエレナは都市の教会の司祭で代表を務める
ラノー=サティリノと婚約を交わしているが、2人の出会いは
とある事故で全員発情する事故に遭い、2人激しい行為に及んだ事がきっかけである。
祭り前々日にてベテラン魔女の2人が祭りの備品保管と受注をこなして
翌日に会場の準備にエレナと魔女たち全員が協力すると
スムーズに作業がはかどり、翌日を待つだけとなるはず・・・だった。
作業時間4時間経過、午後3時に事件が起こった。突然ガラの悪い風貌の男達が
会場に現れたのだ。「こんなしょっぺえ祭りなんかしてんじゃねえぞオラァ!」と
怒鳴り声と共に手持ちの得物や鈍器を地面に叩いて周囲に鳴り響かせる。
彼らは最近この辺りで悪さをする地上げ屋で、狙った土地に住む家族を脅しては奪い
抵抗すれば死よりも恐ろしい拷問をするなど悪逆非道を行う外道である。
住民は彼らにおびえる中で「なんじゃお主らは。」とエレナは地上げ屋集団に
本来の魔物(バフォメット)の姿を連想するほどの睨みをかえす。
だが、そんな睨みを無視して集団のリーダーが声を出す。
「おーっと町長さんよぉ、実はあんたの娘さん迷子になってたからぁ
俺の家に預かってるんだけどぉ。」と口元を吊り上げて町長の娘を誘拐した事を公言。
「そういう訳だからこの会場俺らに明
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