必殺☆触手人

「ふっ、またつまらぬものを嬲ってしまいました」
私は凄惨な陵辱現場に立っていました。目の前にはくったりと横たわり、アヘ顔を晒す女性。

「安心してください。処女(まえ)は奪わないであげました」

処女の情けです。と、格好をつけてみます。格好……、ついていませんね。

私は、シャワーを浴びます。魔物娘が性病にかからないとは言っても、アナルをほじった触手をこのままにしておくわけにはいきません。何せ、私は元人間の、花の女子高生なのですから。

「でも、何でこんなことになってしまったのでしょう」

私は鏡に映った自分の姿を見て、ため息をつきます。

鏡に映っているのは、緑色の体。足はニュルニュルとした触手で、一本一本の内側も、イヤらしい紫色の触手がいっぱい生えています。腕なんて、途中からクパァって開いて、おまんこの中よりもグロテスクな、これまた紫色の触手が生えていました。

「これも、全部あの女のせいだ」

私は、私をこんな風にした白髪の女性を思い出します。

ーーごッめーん、胃薬と間違えて、テンタクルの種を飲ませちゃったみたい。テヘッ☆

じゃあ、ありませんッ!
どうしてくれるんですか、この有様!

もちろん、そのリリム(悪)は前も含めて、懲らしめました。

処女を奪ったのなんて、後にも先にも彼女だけです。泣いて謝る彼女のオマンコに触手を突っ込んだときなんて、もう……。いけません。濡れてきてしまいました。知りたくはありませんでしたが、私は性的にはSだったようです。

え、酷い?
うっかりミスで人間辞めさせられるのとどちらが酷いものですか。
それに、そいつは最後には、『おま○こォ、お姉様の触手ち○ぽで、私をお姉様のものにしてくださいィ』とおねだりして来たのですから、モーマンタイです。

そうしてテンタクルとなった私は、

人呼んで、
必殺☆触手人。

…………。

はい、出オチです。それ以外の何でもありません。
ツッコムものなら、逆にツッコミ返します。

ふふ、ナニをナニに、かはご想像にお任せします。
ご想像の通りに仕置きさせていただきますとも。

私はこのグニュグニュ動く触手を使って、日夜、悪い女性たちを懲らしめていました。

いくら悪い人でも、男性を性的に懲らしめるなんて出来ません。オチンポなんて、想像するだけで心臓がバクバクしてしまいます。イケナイ。また濡れてきてしまいました。

これでは、いつまで経ってもシャワー室から出ることが出来ません。

ーー昼は花の女子高生。夜は正義の仕置人(テンタクル)。

それが、私、陵堂かづら、でした。



私立御伽学園。

この学園の内情を知っている方は、夜伽学園、なんて呼んだりもします。

この学園には魔物娘という人外が、少なくない数通っているからです。ええ、魔物である彼女たちは人を食べます。安心してください。性的に、です。

そう。精的に性的に、静的で動的に、彼女たちは人を食べます。だから、この学園の生徒の大半は、夜な夜なその人外の体を駆使して彼氏とヌチョヌチョするわけです。

しかし、彼女たちは普段は正体を隠しています。何でも、人間社会に溶け込む練習をしているのだとか。学園に通う数少ない人間だった私は、そんなこと、こうしてテンタクルになるまで知りませんでした。

テンタクルになって、本当の意味で、ようやくこの学園の一員になれた、というわけです。

あのリリムは、なんてことをしてくれやがったのでしょうか!
今思い出しても濡れてきてしまいます。

え、私に相手がいるのか、ですって?
学園内の決まり事で、それを聴いた奴は、例外なくホジることにしています。

今、私は学園の生徒会室で、昨日の仕事の報告をしていました。
目の前には跪く、魔王の娘(リリム)。

「と、いうのが、昨日の報告です」
「お疲れ様でした。かづらお姉様! 肩が凝ってはおられませんか? あなたの僕(しもべ)に、何なりとご命令くださいませェ!」

調教済みです。ご主人様、わたし。

仮にもリリムなのですし、生徒会長なのですからもっと、威厳を持ってもらいたいと思いますが、私がヤリ手だったのかもしれません。触手、だけに。

…………何でもありません。

「かづら様。次の依頼でございますが、ここにいる私という婢女を嬲ってはいただけないでしょうか」
「お金取りますよ」
「お金を払わさせていただける上に、嬲っていただける!? 天国はここにあった!」
「地獄に落ちてください」

ウンザリとして見せると、彼女は悦びます。
もう、どうしたらいいのでしょう。見当もつきません。

「それで、本当の依頼はないのですか? なければ私は帰らせていただきます」
「ああっ、つれないかづら様も素敵ですッ。ではなくて、本
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