パンデモニウム監獄 肉柱を折れ!

 とうとうこの日が訪れた。
 以前に告知されたイベント【パンデモニウム監獄・肉柱を折れ!】
 パンデモニウム監獄には多くの腕自慢、そして囚人を夫にして自ら管理させようと考える過激思想の魔物娘たちが集っていた。

 大ホールに所狭しと集まった魔物娘たちに向かって看守服のデーモンが、軍靴を響かせて現れた。その看守服は軍服じみている。彼女の肉惑的な肢体は軍服の規律を弾けとばさんばかりに、ムチムチと自己主張をしている。
青白い肌の美貌には嗜虐的な笑みが浮かび、きっとこれから巻き起こるに違いない男たちの嬌声の、阿鼻と叫喚の混声合唱を想像して股を湿らせているに違いない。
彼女はホールに集った漢女(オトメ)たちを睥睨し、声を張り上げる。
「ようこそ諸君、我らが肉欲の宴へ。私は看守長のヘルゲイト。今日は存分に楽しんで行って欲しい。ここに集まった君たちの数よりも、むろん囚人たちの数の方が多い。男に囲まれて犯されることを怖いと思うのなら今すぐ帰るべきだ。これはイベント。我らが愉しむべき行事なのだから。ふふ。帰るものは誰もいない。いい心構えだ。よろしい!」
 看守服をまとったデーモンは鞭を打ち鳴らし、エナメルの軍靴を高く踏み鳴らした。

「すでに諸君らも知っての通り、このイベントは監獄内にいる男性の肉柱を何本折ったかで勝敗が決まる。賞品としては精力剤五年分! もちろん、気に入った男がいれば彼を手中に収めて戦線を離脱して管理しても構わない。その時は看守として彼の獄房の管理権を譲渡しよう。そして、初代優勝者に捧げられるのは監獄長の座である」
 彼女の宣言に色めき立つ魔物娘たち。デーモンは意気軒高な彼女たちに満足そうに頷くと、士気を最大限に高めるため演説を始める。

「静粛に! 傾注(アハトウング)!」
 デーモン閣下に付き添う、同様の軍服じみた看守服をまとったダークメイジが声を張り上げる。水をうったかのように静まり返ったホールに、低くよく通るデーモンの声が響く。

「諸君、
「私は性行為が好きだ」
 演説を始めた彼女に対し、キョトンとした顔のもの、ニヤリという笑みを浮かべるもの、様々な顔がある。
「諸君、私は性行為が好きだ」
 だが、デーモンの噛みしめるような声の響きに、彼女たちの誰もが顔を引き締めていく。
「諸君、私は性行為が大好きだ」
 その心底の叫びに、誰もの顔が情欲に染まった。

 デーモンはもろ手を翼のように広げ、恍惚として告げる。彼女はホールに咲く一輪の青薔薇のよう。

「接吻が好きだ。
「抱擁が好きだ。
「手淫が好きだ。
「口淫が好きだ。
「顔射が好きだ。
「足コキが好きだ。
「脇コキが好きだ。
「授乳が好きだ。
「クンニが好きだ。
「中出しが好きだ。
「膣イキが好きだ」

 ペロリと唇を舐める。

「平原で、街頭で、公園で、室内で、火山で、凍土で、砂漠で、水中で、空中で、泥中で、車内で、社内で、
「この世界で行われるありとあらゆる性行為が大好きだ」

 彼女は傾聴する魔物娘たちに、嫣然と微笑む。

「真面目ぶった男性が挿入と共に理性を吹き飛ばすのが好きだ。
「高くそそり立つ肉棒が膣内に入った時など心がおどる。
「怖気づく男性が手を伸ばしたコンドームの0.02mmを噛み破るのが好きだ。
「悲鳴を上げて私から逃げていく男性を69(シックスナイン)でイかせた時など胸がすくような気持だった」
 魔物娘たちからくすくすと同意の笑いが漏れる。

「汚いケツをそろえたマゾ豚を鞭で蹂躙するのが好きだ」
 ダークエルフが鞭を打ち鳴らす。

「童貞を捨てたばかりの男が快楽を求めて既に萎えている肉棒で何度も何度も抽挿している様など感動すら覚える」
 アマゾネスが吠えた。

「禁欲主義者の修道士達を快楽に堕としていく様などはもうたまらない」
 ダークプリーストがしっぽを愉快そうにくねらせる。

「汚い射精音を上げ、果てた肉棒たちが私の振り下ろした手淫とともに再びムクムク勃(た)ち上がるのも最高だ。
「哀れな抵抗者達が歯を食いしばって健気にも快楽に耐えているのを、80回の48手が理性ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える」
 ダークヴァルキリーの股から雫がつたった。

「精通前のショタに滅茶苦茶にされるのが好きだ。
「必死に守るはずだった貞操が蹂躙され今度はこちらを犯しにくる様はとてもとても愉しいものだ」
 ユニコーンがカツカツと蹄を鳴らす。

「男性の巨根に押し潰されて腹ボコぉされるのが好きだ」
 デビルが嗤う。

「四つんばいで挿入され犬のように地べたを這い回るのは悦楽の極みだ」
 オークが嘶いた。

「諸君、私は性行為(セックス)を、最終戦争(ハルマゲドン)のような性行為(セックス)を望んでいる。
「諸君私に付き従う魔物娘諸君、君達は一体何を望んで
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