お互いの気持ちを確かめ合って結ばれた二人は、末長く幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
ブレイブ・サーガ
完っ!
「そうは許さんぞ!!!!!!!」
うるさいですね。二人の愛の巣に野良猫か何かの声が聞こえます。
嫌ですね。人がいい気分で甘い空気に浸っていたのに。猫は猫同士盛っていたらいいのです。
まだ日も出ておらず、満月も傾いて部屋の中は薄闇に包まれています。それでも、私の目の前で寝息を立てる彼の顔ははっきりと見ることができます。部屋には男女の交わりの後のすえた匂いが充満し、混じり合った彼と私の香りは先ほどの情事を思い出させてくれます。
まだ私のおまんこに入ったままのおちんぽは時折ピクピク動いて、異物感とともに弱く痺れるような快感を与えてきます。
私は軽く膣肉を絞めて挨拶をします。その刺激で彼は少し顔を歪め、おちんぽを膨らませて挨拶を返してくれます。
いけない。またしたくなって来てしまいました。
ダメですね。彼は寝ているのですから、我慢しなくては、
ズドンッ!
屋敷全体が揺れたのではないかと思うほどの振動と共に雷のような轟音が響きました。
そして、ドアが内側に向かって倒れ、また大きな音が立ちました。
猫ではありませんでした。虎です。
いえ、そこには仁王様が立っておられました。
カーラ・マルタン・ザ・カースドソード ver.フルアーマー。
こいつぁ、やべぇ。自らの血液に溶けたカースドソードを剣だけではなく、鎧にも変形させて全身を覆っています。
全身から怒気と殺気を撒き散らし、見ただけでドラゴンすら逃げ出す勢いです。
というか今、魔法を物理で破った!?
カーラです、カーラ様が現れました。
カーラは私たちを見ると、
「貴様、貴様、貴様ぁぁぁぁぁ!、ブ、ブリェイブきゅんを寝取っただとぅお!」
力が入りすぎて聞き取りにくいですね。カーラはヘルムの目の部分から血涙を流しています。
カーラの横からヴェルメリオが顔を出します。
「この状況は。お前はヴィヴィアン!」
「ハロー、ヴェルちゃん」
「ハローじゃあない。お前まさか、ブレイブを無理矢理」
「いえ、違います! ヴィヴィアンは僕にやり方を教えてくれただけで、僕が」
いつの間にか起きていたブレイブが私を守ってくれます。かっこいいです。惚れ直してしまいます。
「ぬわぁんだとぅ、おわっ!」
最早、人の言葉を話せなくなってきたカーラを防具勢が押さえ込みます。
誰かー。誰かお客様の中にオンドゥル語がお分かりになる方はおられませんかー?
「カーラさん、まずは話を聞いてからでもいいではありませんか。話を聞いた後でこの盗っ人を煮るなり焼くなり好きにしたらいいでしょう。私としては、名状し難い棒のようなのものに私を巻きつけてブレイブさんの精液を吸い取るという方法に一票を投じたいと思います」
「何その怖すぎる案は、絶対に却下です。せっかくブレイブに注いでもらったのに」
「「「……………………………。」」」
あれ、何でしょうか。この火に油を注いでしまった感じは。
ちょっと待って、何でヴェルちゃん部屋から出て行くの?
アンちゃんも、まさか泣いてる!?
え、白ちゃんドアを直して、魔法で塞いで。ちゃんと防音もしてる!
カーラちゃん、いえカーラ様!、右手のカースドソードソードが名状し難い棒のようなものになってますよ!、ヴィンヴィン言ってるけど!?
ちょっと、たんまたんま。待ってください。そんなの突っ込まれたら気持ち良くなってしまうではないですか。
もちろんブレイブのもの以上に気持ちよくなれるわけはないですが。
って、ああ。もう目がすわってる。いや、やめて、ごめんなさい。謝るので許してください。
いやっ、イヤァァァァァァァァーーーーーーッ!!
「待って下さい」
そこにブレイブが割って入ってくれました。シーツを体に巻きつけてマントみたいです。
カッコ良すぎます。ヒーローです。勇者です。ブレイブ教に入信したって構いません。
「ヴィヴィアンは何も悪くありません。だって、僕はヴィヴィアンのことが好きだから」
キャー、今の言葉で孕んでしまいそうです。
ああ、さっきので妊娠してくれていないでしょうか。
ブレイブの言葉に二人が固まっています。
「すき、すきとは。なんだろうか。そうかあ、畑を耕す道具か」
「現実逃避はいけませんよカーラさん」
ズシャァッ、と大きな音を立てて、カーラが膝から崩折れました。
「燃え尽きたぜ、燃え尽きたよ…」
展開されていたカースドソードの剣と鎧がしおしおとカーラの内に引っ込んでいきます。
「そんなブレイブきゅん、私も君のことが好きだったのに」
見事に萎れてしまったカーラにブレイブがおろおろしています。
その間、白衣はずっと無言です。むしろ怖いです。
「ブレイ
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