何も考えずに変態が妄想しまくるととんでもないことになるという典型的な例

 デュラハンたん可愛いよデュラハンたん。
 軽くウェーブした湖のような淡い蒼の髪も。
 そこからぴょこんと恥ずかしげに飛び出すエルフのような長い耳も。
 少し不機嫌そうに見下ろすそのルビーのような瞳も。
 胸元と太ももを露出させているそのけしからん謎生物っぽい鎧も。
 全部含めて可愛いよデュラハンたん。

 「うるさい。お前にかまっている暇は無いんだ。何処へなりとも行け」

 そうやって、犬を払うかのように振るうその手もすらりと指が長くて可愛いよ。
 紫のグローブでむれむれしてるその指にちゅっちゅしたいよ。

 「うん。私としては地獄にでも行ってくれると嬉しいかな」

 そう言って照れ隠しするデュラハンたんツンデレ可愛いよ。

 「ツンデレと言うのはよく分からんが…毎日、お前のような変態に可愛い可愛いと言われ続けて私の中の可愛い株がストップ安なんだが」

 可愛い株式を気にするデュラハンたん可愛いよ。
 例えデレ期がなくても、そのままのクールなデュラハンたんでも可愛いよ。
 軽蔑しきった汚物を見るような目でも可愛いよ。

 「うっさい。黙れ死ね」

 そう言ってマントを翻してどっかへ行くデュラハンたんの後姿も可愛いよ。
 デュラハンたんハァハァ。





 デュラハンたん可愛いよデュラハンたん。
 上品に鶏肉をフォークとナイフで切り分けて口に運ぶ姿も可愛いよ。

 「…お前は私に普通に食事をさせる気が無いのか?」

 勿論あるよ。
 デュラハンたんは可愛くて、可愛いは正義なんだからデュラハンたんの食事を邪魔するつもりは無いんだよ。

 「お前が傍にいるだけで食欲が失せるんだが…」

 ごめんなんだよ。
 でも、デュラハンたんの傍にいないとデュラハンたん成分が枯渇して死んじゃうんだよ。

 「私は一向に構わんッッッ訳だが」

 デュラハンたんそれツンデ烈の台詞だよ。
 やっぱりデュラハンたんはツンデレなんだよ。

 「お前の言っている意味が分からん…」

 俺もデュラハンたんのことしか考えてないから自分が何を言っているのかわかんないんだよ。
 デュラハンたんマジ傾国の美女なんだよ。

 「そのまま傾きまくって腐ってくれれば良いんだがな」

 俺は死なないんだよ!
 デュラハンたんがいる限り何度でも蘇るんだよ!
 でも、キスしてくれたら主人公補正的なアレでもっと強くなって復活するんだよ!

 「はいはい。頼もしいな」

 本気にしてくれてないんだよ…。

 「当たり前だ。それより明日の作戦会議を始めるぞ」

 食堂なんかでやっていいんだよ?
 グリーンダヨー。

 「お前が何を言いたいのか分からないが、お前と部屋で二人きりになると襲われそうなので仕方なくここを使うんだ」

 失礼なんだよ!
 俺のデュラハンたんへの愛情は純愛なんだよ!
 ケダモノのごとく襲い掛かったりはしないんだよ!!

 「そう言ってこの前、部屋に招いたら私の下着を盗んで行ったのは何処のどいつだったか?」

 それは初耳なんだよ!
 くそう!俺のデュラハンたんの下着を盗むなんてどんな怪盗なんだよ!
 きっとルパン三世のように普段は三枚目だけど、決めるところでは決めてくれる格好良い怪盗に違いないんだよ!

 「とりあえず私はお前のものではない。…後、ポケットから下着が見えてるぞ」

 あ、いけね。

 「まったく…。今回は大目に見るが次は命が無いと思えよ」

 そんな…!このデュラハンたんの下着が無くなったら俺は生きていけないんだよ!
 オマンマも食い下げなんだよ!!

 「知らん。というか人の下着を盗んでおいて図々しいぞ。しかも、お前、そこそこ給料貰っているじゃないか」

 デュラハンたんのパンツを手の中に握っていないと、デュラハンたんのことを考えて胸が一杯になってご飯が食べられないんだよ!
 お陰で寝る時もこれを被ってすーはーしないと眠れないようになったんだよ!!
 デュラハンたんマジ殺人級の可愛さなんだよ!!!

 「……やっぱそれ返さなくて良いぞ。お前にやる」

 Σ嬉しいんだよ!!!
 デュラハンたんマジ優しいんだよ!
 そしてこれはやっぱりデレ期到来の予感を感じるんだよ!

 「いや、単純にお前が被ったと考えると気持ち悪くて触れたくないだけだ。後、下着まで取り上げて何時も以上に私の所に来られても困るし」

 そんなこと言って照れ隠しするのが上手いんだよ。

 「いや、照れ隠しじゃ…」

 でも、これで遠慮なくデュラハンたんの前ですーはー出来るんだよ。
 すーはーすーはー。デュラハンたんマジフローラルなんだよ。

 「お前、もうホント、マジで死んでくれ……」

 食堂の机に突っ伏して頭を抱えるデュラハンたんも可愛いよ。
 デュラハンたんマジ妖精なんだよ
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