主人と従者


ヴァンパイア……それは血を吸う魔の者…高潔な種族…
人々に恐れられる者の代表格と言ってもいい。それが…私だ。

「御嬢様……すみません…少々遅れましたが、アフタヌーンティーでございます…」

昼頃…日の下で活動することができない私は、カーテンで閉めきった薄暗い屋敷で午後の茶を楽しむ。本来なら必要としない食事だが、夜になるまで表立った活動ができない私は…寝るぐらいしかやることがない。しかし、それでは少々味気ない……そう思ってのこの食事という嗜みだ…。人間の作る物は案外と美味だ……精液には及ばないがな…

一人の男がテーブルで待っていた私の手元に、紅茶を置く。
顔の形は整っており、成人ではあるがどこか幼さのようなものがある…格好良いとは少し違う若者だ。

「……ふむ、味は良いな…だが、少々と言うにはいささか遅すぎると思うのだが…?」

正午に味わうはずの茶は…長針が6のところで止まっている……ようするに30分ほど遅れたというわけだ…

「す、すみません!! あの、掃除に少々手間取ってしまいまして…」

「その掃除というのは、窓の隅に埃が残っていたあの部分でのことを言っているのか?」

彼…私の従者である男のアルフは私の言葉に尻込みをする…

「全く…掃除などに手間取って午後の茶の時間が遅れ、挙句に埃が残っているなど………これは…罰を与えねばなるまいな…」

従者たるもの、常に主が満足するように計らい、主のために尽くす。掃除が長引き、茶の時間が遅れた挙句に埃が残っていたなど…従者にあるまじき怠慢…

「そ、そんな…お、御嬢様……お、お慈悲を!!」

「私の眼を見ろ…」

彼の声を待たず、彼に命ずる…眼を見ろと命令すれば、何をせずとも見てくれるぐらいには調教してある。

「は、はい…」

彼も口を閉じ、素直に私の命令に応じた。

そして私は瞳に魔力を込める…簡単な誘惑(テンプテーション)だ…高潔な種たるヴァンパイアには造作もない……
内容は……何にしようか……考えるだけでも濡れてしまう…

この可愛い従者に、何を命じようか…

「まずは、私の足元に座るがいい…」

「あ……あぁ…」

誘惑が効いてきたのか、座っている私の足の目の前で行儀良く座る。
さらには命令しているわけでもないのに従者は涎を垂らしながら私を見つめている…その姿はなんとも…嗜虐心をそそる…

「では、まずはお前のその汚らしいモノを出せ…」

「はい…」

私が口でそう言うだけで、彼には抗えない魅惑の命令と化す…それがたまらなく私に嗜虐の快楽をもたらす…
舌なめずりをした私を彼はどう捉えたのか、被虐の快楽を想像しているのか…その汚らしいモノは隆々と首をもたげていた。

「ふふっ…♪ 相変わらず、大きさだけは並大抵の物じゃないな……」

「あうっ…!」

ハイヒールで、軽く彼のペニスを蹴ってやると…ビクビクと脈動している。どうやらこれからすることに期待しているようだ。
隠してるつもりなのだろうか…表情の奥底に見えるぞ…お前の欲望が…

「では、私の足を使って自慰をしろ……もちろん、私は足を動かさない……お前の頑張り次第だがな…♪」

「あ…!! おじょうさまぁあ!」

抗えないこともあるだろうが、もはや私の与える快楽に我慢することができなくなっている節が見られる…必死に腰を動かして私の靴にその欲望の塊を押し付ける姿は、たまらない充足感を私に与えてくれた。

「くく…くははは!! なんと…無様…惨め……変態…♪」

「はぁ…はぁ…御嬢様……あうっ!…」

今…変態と言ったら反応したぞ……♪
なんと恥ずかしい…♪

愛しい…そんなお前が愛おしい…早くインキュバスになってはくれぬものか……そうすれば私も体裁なぞ気にせずに愛を注げるものの…

「興が乗った………特別に直接足で嬲ってやろう…そして、射精する時は私のココに出すのだ……」

ハイヒールを脱いで、両足でアルフのペニスを包み込む……そのまま、私はスカートの奥…ちょうど膣口に当たっているパンツの布地を横にどける…

「おじょうさま……はぁ…ああ!!」

無様に声を上げて…女子みたいではないか…
さあ、さあ……早くお前の精液を出してくれ…!

「どうした…? ビクビクと脈打っているぞ……足で弄られて射精してしまうのか…?」

片方の足の裏で亀頭をぐりぐりと撫で、もう片方の足の指で裏筋をなぞる。次第に脈動が早くなっていき、先走りで足がぬるぬるになってしまっている……

「おじょうさま……も、もう……!!」

期待感に胸を躍らせる。だが、私はヴァンパイア……今は人間であるアルフにその胸中を見せることなどプライドが許さない…
今のこいつに私の心を探るほどの余裕があるとは思えんが…とにかく、人間には決して本心を見せない…見せたくない
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