ep4「初仕事と…」

あれから一週間が経過した頃だろう。
俺ことシュートは現在ギルドの中にあるクエスト掲示板を眺めていた。
クエストの髪は何かの絵が描いておりそれに依頼内容や報酬などが乗ってあるギルドとしては重要な書類だ。

「ぅぅ〜んッ、この仕事が無難だろう」

俺は一枚の紙を掲示板から引きはがした後、それを受付場である魔女に差し出した。

「こ、これに挑むのですかッ!?」
「あれれッ、何かまずい仕事を見たのかな?」
「このクエストは魔界蟲“スパイクビート”の討伐ですよ?」
「あぁ、そんなもの俺たちにとっては意味は無いさ」

そう言って俺は受付嬢の魔女に背を向けて歩き始めた。
ギルドの出入り口には壁に背を付けて腕を組んでいる黒装束姿のセツとテーブルに座り拳銃を整備している軍服姿のヴァンが居た。

「仕事が決まったんだね?」
「あぁ、魔界蟲“スパイクビート”だが……やれるな?」
『問題ないよ、私の旦那様』

俺たちは拳をくっつけた後、そのまま魔界ゲートを開いてから消えていった。

「……。」
「何をそんなに固まっているのじゃ?」
「あぁ、バフォ様。いいえ……シューさんがこのクエストに行かれたので」
「どれどれ……ふむ、あ奴らにとってはこれ問題ないぞ?」
「……へッ??」

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魔界ゲートから飛び降りて目の前に広がるのは樹海と呼ぶに相応しいものだった。
確か…新種の魔物であるファラオの魔力がこのようにしているということは間違いはないだろう。
まぁ、目標が居るのが砂漠だから仕方が無いけどさ?

「……熱いな?」
「あつぅ〜いよぉ〜」
「……丁度いい」
『Σ(・Д・;;)』←シューとヴァンの表情

まぁ、セツはマンティスだからさほど問題は無いんだろうな?
偶に俺の視線に気づいた居るセツは黒装束のスカートのような部分を持ち上げて俺を誘惑してくる。
そんなことをしたら俺の理性が消えるのでやめてください。
黒装束であるために胸元が見えていて理性との勝負ってわけです。
父さん、こんな成人になってごめんなさい。

「取り敢えずは目標を探すかな?」
「そうだねぇ〜ッ、でもその前に……」
「……何か来る」

俺たちは周囲が地響きで揺れていたのに気付いたのはその後だった。

「どっか〜んッ♪」
『……。』

皆様に朗報です…目の前にサンドウォームが現れました。
魔物娘の中で巨大とも言われる甲殻虫を思わせるほどの大きな胴体はなんとも固そうだ。

「そこの男は誰のモノ?」
「私と彼女の物ですが何か?」
「そう……それじゃあいt…「……えいッ」…ぷぎゃッ!?」

俺の目の前で口を大きく開けて俺を飲み込もうとした彼女の頭を鞘で思い切ってぶん殴りました。
そしたらサンドウォームは目を回しながら気絶した。

「わふぅ〜ッ、これはまだ小さい方なんだろうね?(胸的な意味で)」
「……そうなのか?(魔物的な意味で)」
「……コクリッ(虫的な意味で)」

まぁ、何やかんやで俺たちはサンドウォームを三人で担いでから近くの森に寝かせて目標であるスパイクビートの創作に励んだ。

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あれから二時間は経過したお昼頃だ。
目の前のオアシスにある水の中にとてつもなく大きな蟲が鎮座していた。
体のカタチは現代で言うダンゴ虫だ。
その甲殻に無数の棘が生えていると言えば分ってくれるだろうさ。

「大きいな?」
「……あの棘は刺さったら死ぬ」
「まさに虫の息だね?」
『……。』

ヴァンが何かを言っていたが気にはしないで俺は目標に近づいた。
俺が見るからには本当に棘が生えた巨大化したダンゴ虫にしか見えない。
取り敢えずは刀を鞘から抜き取り下段の構えを取り様子をうかがうことにした。

「……これは本当に凶暴なのか?」
「むしろおとなしすぎない?」
「……ナカーマッ(性格的な意味で)」
『……。』

ヴァンちゃんの次はセツですかこのデカ乳バカ姉妹。
貧乳の皆さんに是非とも謝ってほしいものだ。

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それからギルドに戻り俺は受付嬢の前にクエスト修了書というのを差し出した。
それを受け取った受付嬢は微笑んだ後「御疲れ様です」と言ってからギルドの奥へと消えた。

「さてさて、仕事も終わったことだし新しい新居の方を見てみるか?」
「うん、そうしよぉ〜♪僕は待ちきれないよぉ〜」
「……コクリッ」
「決まりだな、それじゃあ行こうか?」

そう言ってセツとヴァンは俺の腕に抱き着いてきて微笑みつつ俺を引っ張り出した。
周囲の男たちの視線が名に居たかったのは気にしないでおこう。
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