魔界に飛ばされて三時間が経ったのだろう。
俺たちは森の中で盗賊に出会った。
「……盗賊だな?」
「盗賊だねぇ〜」
「……賊か」
目の前の盗賊の中には魔物娘はいないようだ。
すると目の前の盗賊の一人が剣を握って近づいてくる。
「おうおう、ここは俺たちの庭だ。ここを通りたければ荷物を置いていけ」
「……無理なら?」
セツが一歩前に出てから両手の鎌を少し開いて相手の様子を見ながら盗賊の一人に話しかけた。
すると盗賊は微笑みながら剣を突き刺してから微笑んだ。
「なら、無理やりにでも置いて行かせるさ」
「……どうする?」
「仕方が無い、私が話し合ってやろう」
ヴァンが盗賊に近づきながら両腿にあるホルスターから二挺の拳銃を取り出した。
確かあの銃器はキャリコMP−100Pだったよな?
分からない人はググってくれ…何を言っているんだろう?
「な、何だよ……こっちは五十も居るんだぞ?」
「それがどうした?盗賊は数だけに取り柄が無い悪童集団だろ?」
「んだとコラァッ!!」
盗賊の一人がヴァンにナイフを握って襲い掛かる。
それをヴァンは簡単に交わした後に盗賊の背中目掛けて発砲した。
周囲には凄まじい銃声、ヴァンの足元には二十はある薬莢が落ちていた。
「……いってぇぇぇぇぇッ!!」
「どうだ、死ぬほど痛いだろ?」
「てめぇ……やっちまえッ!!」
『うおぉぉぉぉぉぉッ!!』
無数の盗賊がそれぞれの武器を持って襲い掛かってきた。
俺は口に煙草を咥え火をともした後、鞘から刀を抜いた。
セツも同様に両手首の鎌を全開に開いてから怪しく微笑んだ。
「……ちッ、ゴキブリども」
ヴァンは銃をホルスターに戻した後、背中にかるっていたギターケースを下した。
その中から一つの機関銃を取り出した。
「おいヴァンッ!!フレンドリーバレットは止めてくれよ?」
「分かってるさ、そんなヘマはしない」
ヴァンは取り出した銃を取り出した後、それについているコッキングをスラー度して盗賊を十人ほど巻き沿いにした。
ヴァンが取り出したのはショットガンなので…まぁ、当たり前だろう。
「このぉぉぉぉぉッ!!」
盗賊の一人がセツ目掛けてナイフを投げてきた。
セツは鎌ではじいて一瞬にして相手に近寄りバツ印の切込みを入れた。
それも、一気に二十人ほどをノックアウトに追い込んだ。
「……な、お前らッ!?」
「残りは二十人か?」
「だ、だったら……どうしたんだよッ!!」
俺は煙を吐きだしてから火のついた煙草を相手目掛けて指ではじいた。
残った盗賊たちは俺の方を見てから剣を構え距離を取っている。
「なんだ、攻撃してこないのか?」
「あぁッ、そりゃぁな?」
俺は首を傾げて相手の方を見た。
すると背後の茂みから五人ほどの盗賊が剣を構えて飛び出してきた。
「作戦成功だ死ねッ!!」
「こんなので俺が倒せれると思った?」
俺は刀を垂直に構えてからそのまま円を描くようにその場で回転をした。
すると飛んできた盗賊たちの腹部や胸などに多くの切り傷をつける。
傷を負った盗賊たちは叫びながらそのまま倒れ地面に落ちた。
「……なッ!?」
「残るはお前一人だな?」
俺は目に前に居る髭面の男を見てから微笑んだ。
男は我に返り周囲を見渡した。
そこには山住になった盗賊たちの上に足を組んで座っているヴァン。
倒れている盗賊を山住になっているところに運んでいるセツが居た。
「……ウソだろ」
「嘘じゃないさ?これが現実だ」
俺は男の後ろに立ってから刀を首元に近づけた。
「ま、参った……降参だ」
「……よしよし、良い判断だ」
俺はその場で膝をついて両手を挙げた男の肩を数回叩いた後に刀の柄で首の後ろを思い切って殴りつけた。
男は口を開けてからその場に倒れ伏した。
「後は森の魔物たちが何とかするだろうから先に進もう」
「わふぅ〜ッ、僕疲れた」
「……ヴァンの切り替えの速さには驚き」
ヴァンは俺の腕に抱き着いてから頬を摺り寄せながら尻尾を振っていた。
セツはヴァンを見ながら頭をかきつつため息を漏らす。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あの後に歩き始めて十分ぐらいだろう。
目の前には大きな要塞が立っていたので俺たちはそれを見上げた。
「大きいぃ〜ッ!!」
「まぁ、そうだろうな?」
「……誰か来る」
セツが目の前を見てから背中のホルスターに入っているコンバットナイフの柄に手をかけながら警戒を始める。
俺もそれにつられて見てみるとそこに居たのはバフォメットと魔女だった。
「お主がサフィアの息子かの?」
「……貴女がリザリアさんですか?」
俺がセツの手を下した後に聞いたら彼女は一度首を縦に振った。
「うむ、そうじゃ。ワシがリザ
[3]
次へ
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想[#]
メール登録