時刻は午後の八時頃のお夕飯時。
私たちは黒野が作った夕食を食べている。
今晩の夕飯はチキンドリアとチーズサラダにフライドポテトだ。
「お待たせいたしました」
「おぉ、さすが黒野さんだぜ……」
「うむ、なかなかのものだ」
健吾と朱里が黒野の料理を見て微笑んでいる最中。
小雪は黒野の料理を見てから眉を顰めながら何かを書き記したメモ用紙を見ていた。
「どうかしたのか小雪?」
「あぁ、いえいえ……黒野さんに作り方を教えて貰ったんですけれど」
「ふむふむ、どれどれ私にも見せて貰おうか?」
因みにだ、リビングにあるテーブルに我々は囲むかのように座っている。
それで私は左側に座る小雪からメモ用紙を受け取り眺めているのだ。
「うん、本当に綺麗な字だ」
「いえいえ、脩也さんの字の方が綺麗ですよ?」
「そう言ってくれるのは有難い」
「えへへッ……」
私と小雪は自分らの文字の綺麗さを評価していた。
それを見ていた朱里はニヤニヤしながらこちらを見ている。
「二人は本当に仲が良いものだな?」
「あぁ、何か悪いことでも?」
「いや……それより早く食べないか?」
「そうだぜ?こんなご馳走は脩也の家でしか食べれないんだからよ」
「ほほほッ、いやいや……では、私はこれにて失礼させてもらいます」
「あぁ、そんな時間だったか……」
私は立ち上がり黒野を玄関まで共に向かう。
黒野が靴を履いてから私の方を見る。
「それでは脩也様、お休みなさいませ」
「あぁ、明日は休暇を取ってくれ。家事やらは私がする」
「畏まりました。では、お言葉に甘えて明日は休暇を取らせて頂きます」
「あぁ、おやすみ黒野」
「はい、お休みなさいませ」
私に頭を下げてから黒野は玄関を出る。
それから私はリビングへと向かい皆と共に夕食を食べるのだ。
「お待たせ。それでは頂こうか?」
「おう、それじゃあ……」
『いただきます』
私たちは合掌をしてから黒野が作ってくれた料理を食べてゆく。
黒野の料理はどれも素晴らしい評価をしたいほどだ。
さすがは一流レストランお料理長を務めていただけはある。
「ふふぃ〜……」
「うむ、なかなかの味だった」
「むむむッ、この料理を覚えないといけないのか……ちょっと頑張らないと……」
皆はそれぞれ食べ終わり私はある…まぁ、いつものことだが…。
「さて……それじゃあ、誰が食器を持っていくか決めるぞ?」
「うむ……この間は儂だったからね?」
「絶対に負けませんからね」
「それじゃあ……」
そして皆一斉に拳を前に出してから微笑み言う。
「じゃんけん……」
『ぽんッ!!』
私と朱里と小雪がグーを出した。
しかし、健吾はと言うと…。
「くッ、クソ……」
彼はチョキを出していて皆の食器を持って行くのだった。
因みにだ、このジャンケンで小雪が一度も負けたことが無い。
〜ロード中…〜
時刻は午後九時を回った時間帯で三人は親に連絡を取っていた。
どうやら今日は私の家で泊まるのだそうだ。
まぁ、しょっちゅうこの者たちは私の家で泊まることが多い。
それで現在は私と健吾は広々とした広場で体を洗っている。
「なぁ、脩也?」
「どうした健吾?」
「いやさ……どうすれば朱里と上手く行くのかな?」
「……喧嘩するほど仲が良いとは昔からの鉄則だぞ」
これについては私と小雪で考えていたことだ。
健吾と朱里…二人は言い争いはするが嫌ってはいないのは確かだ。
これは好意を持ってお互いに接している何よりの証拠。
「でもよ……」
「男がそんな弱気では行かんぞ健吾。もっと男気を見せて見ろ」
「そ、そうだよな?わりぃわりぃ……脩也にそう言ってもらえると心が救われるぜ」
「ふふッ、頑張れよ?私は応援しておくよ」
「おうよッ!!」
それから私たちは風呂に入ってから風呂から出た後のことを考えていた。
まぁ、いたって簡単なことだ。
「うぅ〜ん……やっぱりツイスターじゃね?」
「ほぉ、健吾よ……またツウィスターか?」
「そうだぜ?それじゃあ……」
「話は聞かせて貰ったぞエロ猿ども?」
『ッ!?』
私と健吾はお互いに吃驚して少しずつ風呂場のドアの方を見る。
そこには、タオルを体に巻いた朱里と小雪がいた。
「こ、小雪?お前は風呂に入って大丈夫なのか?」
「はい、私の炎は消えることはありませんよ。それよりも……」
『この変態ッ(どもがッ)!!』
『ぎゃぁぁぁッ!!』
朱里と小雪が風呂桶を持ち上げてからニッコリと微笑んでいた。
それを振り下ろすと私と健吾の頭に直撃したのだった。
〜ロード中…〜
時刻は午後の十時をすぎた頃。
私と健吾はリビングに布団を敷いている最中だ。
テーブルとイスはリビングの隅に置いていてその分まだスペースがある。
そして、いつもここに布団を敷いてから寝るのがい
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