皆さんお久しぶりですピュイです。
就職が決まった私は、自分の部屋にあるクローゼットから下着やら私服をアタッシュケースに綺麗に畳んでから入れてゆく。
そんな中を部屋のドアをノックしてから入ってくるものがいます。

「本当に大丈夫かい?」
「うん、大丈夫だよお婆ちゃん」

そう、私のお婆ちゃんが心配そうに私を見ています。
お婆ちゃんはお父さんが海外で働くことになったので寂しくない様にと一緒に暮らしてくれていました。

「そうかい…それじゃあ、これを渡しておくよ」
「えッ??……おぉ、エビカツサンドだぁ♪」

お婆ちゃんが私に差し出してくれた布で包まれたものを私は匂いでわかりました。
これには、私が大好きなエビカツが挟まっていたのでわかった。

「なぁ、ピュイ……」
「んッ??なぁに?」

お婆ちゃんが寂しそうにしながら私に一枚の写真を差し出す。
それは、私のお父さんの写真だった。
そう…、私のお父さんは飛行機事故でこの世を去ってしまった。
私は大いに泣いた、心の奥底で溜めていたものを吐き出すかのように泣いたのを覚えている。

「あぁ、そっか……お婆ちゃんも無理はしないでね?」
「すまないね?……頑張るんだよ?」
「大丈夫……だから心配しないで?」
「ピュイ……」

お婆ちゃんは私を見ながら目に涙をためながら口を押えて背を向ける。
この私とお父さんの思い出が詰まったこの家から離れるのだと思うと何だか寂しい。
そして、私は駐車場にある自分の車の荷台に荷物を入れてから荷台のドアを閉める。

「それじゃあ、行ってきます」
「あぁ、辛くなったら戻っておいでよ?」
「……うん」

私は、に乗ってからエンジンをかけてから窓の外を見る。
私の家の窓からお父さんが笑顔で「いってらっしゃい」と言っているように見えたので微笑みながら車を走らせる。

〜ちょっと待ってってね♪〜

一人暮らしを始めてもう一週間が経ちます。
今日は休みだったために私は家の掃除をすることにしました。

「さて……どこから始めようかな?」

私は、とりあえずリビングに向かい大きなスライド式の窓を全開に開ける。
春風が私の葉のような髪を撫でるかのように部屋へと入ってゆく。

「うぅ〜んッ、きもちいぃ〜♪」

大きく背伸びをしながら私は、偶にだがお父さんと初めて会った時を思い出す時がある。
どうして、私はお父さんの元へと言ったのだろうと思うと何故か笑みがこぼれる。
私は、本当の父親と母親との記憶がゼロに等しいほど無いのである。
それも、そうだ…私は、元は小さな種だったのだと占い師の魔女に言われた時は驚くこともなかったし、疑うこともなかった。

「さてとッ、まずは……」

私はリビングにある棚の上のお父さんの写真の前で手を合わせる。
これは、私が朝起きるときと仕事に行くときや帰ってきたときなどに行事です。
これをすると何故かお父さんが「おはよう」、「いってらっしゃい」、「おかえり」と問いかけてくれるような感じてしまう。

「よしッ!!頑張るぞぉ〜♪」

私は右手に雑巾、左手にはたきを持ってから「フンスッ」と鼻から空気を出す。
まずは、リビングにある棚などの上の埃を払い始める。
途中でG(デビルバグじゃないよ?)が現れた時はさすがにびっくりした。
まぁ、Gは良いとして…、どうして、青虫が家に入って来ているのかが不思議である。

〜「ぴゅい〜♪」「ぐはッ」〜

掃除が終わり私はゴミを専用の袋に詰めていき、一息ついてからカップに入ったホットコーヒーを一口飲む。
ブラックは好きだけれど…、私は微糖派です。
コーヒーを一口飲んだ後に用意していたちょっと焦げたお手製のハムカツサンドを口に含む。

「うぅ〜ん、おいしぃ〜♪」

私は、頬を緩めながらそう言いつつ足をばたつかせる。
あぁ、そうだった…、私の身長は高校の頃と同じだってことは忘れないでね?
あおのまま成長したのだけれど…、胸がFになっていたのは正直私本人でも驚いた。

「ふぅ〜……お掃除の後に食べるご飯は美味しいし、気持ちが良いなぁ〜」

私は、背伸びをしてから机に俯せるてからそのまま昼寝を開始する。

〜ロード中に私の下着を盗んだのは誰ですかッ!?〜

私は、懐かしい夢を見た。
その夢は私が中学の頃だろうか…?
眠そうにしながら目を擦りつつ、パジャマ姿の私がリビングに向かうと何処か懐かしい匂いがした。

『おや?おはようピュイ。今朝ご飯を作っているから歯を磨いてきなさい』
『はぁ〜い……ふぁ〜、んッ??』
『おや?どうかしたのかい?』

私が首を傾げるとお父さんが微笑みながら出来立ての目玉焼きをお皿に盛っていた。
それを見た私は、思わずに笑顔でお父さんに抱きついてしまう。

『おいおい、どうしたんだい?』
『ぴゅい〜♪お父さんだぃ〜すき

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