とある街中を一人の少年が歩く。
少年の衣服は黒ずんだりところどころ破れたりしている。
そして、左腕からはどす黒い血をしたたらせながら放浪と歩く。
「お父さん…お母さん…どこに行ったの?」
少年はただ親をひたすら呼び続けながら壊れた街を歩く。
そして少年は目の前の光景を見てから立ち止まる。
「…なに…これ…?」
少年の眼の前にあったのは原形をとどめていない元人間の残骸を食い漁る魔界虫たちとそれのリーダー格であろう魔界蟲の「リーパー」がいた。
そして、そのリーパーが少年を見つめている。
―力が欲しいか?―
「…え?」
―力が欲しいかと聞いている―
「…僕は…」
そして、少年は目の前のリーパーを殺気の籠った冷たい視線を魔界虫たちに送る。
そして、少年は口ずさむのだった。
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暫くお待ちください
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場所は変わってからとある砂浜「サマービーチ」にスノー・ヘルの者たちが水着に着替えてから集まっている。
もちろん、魔物も人間男性や人間女性がである。
そして、皆は様々な海水浴を楽しんでいる。
「うぅ…」
「どうかしたのかのフォーリア?」
「あぁ、バフォ様…」
そんな中でワンピース型の水着を身に着けたドッペルゲンガーのフォーリアは何故か海の家の裏から海水浴を楽しんでいる者たちを眺めているところをバフォメットのシューヴァとその部下のシェリーが近づく。
そして、フォーリアは自分の胸を触ってからシューヴァを見つめる。
「…あの…」
「うん?胸が痛いのかの?」
「違うんです…ただ…」
「ただ…なんですか?」
「胸がきついんです」
フォーリアの発言によってからシューヴァとシェリーがその場で体操座りをしながら白くなる。
彼女らの口からは魂が抜けていく姿を見ていたフォーリアは慌てて逃げ出す。
「…なぁ、シェリーよ?」
「…何ですかバフォ様」
「…胸って…どうしたら大きくなるのかの?」
「…わかりません」
「うふふ…」
「あはは…」
「「はぁ〜…」」
そして彼女たちは大きくため息をつきながら体操座りをしながらにやけているところを他の者たちが見ぬふりをしながら海水浴を満喫し始める。
そして、別のところでは黒い海パンを履いたシュウがタオルで目を隠して木の棒を構えている。
「シュウさんそれじゃあ始めますね?」
「あぁ、任せたぞ?」
シュウから十メートルのところにはスイカと砂浜に埋められた刑部狸のイチヨウの姿があった。
イチヨウは不機嫌そうに近くに居た者を睨む。
「どうしてワシは、このようなところに埋められているのかの?」
「…企業秘密」
「そうさ、企業秘密だ」
「はい、企業秘密です♪」
それを黒に紫のラインが入ったビキニを付けたリリムのフォードと黒い水着にボーイネックを身に着けたマンティスのユキノにタンキニを身に着けたセイレーンの『クノー・フィリアス』が満面の笑みでイチヨウに言う。
それを聞いていたシュウはため息をついてから木の棒を構える。
「それじゃあ、始めてくれ」
「了解です♪」
それからシュウは一歩ずつジグザグに進みながら歩みだす。
それを見たイチヨウとフォードとクノーは突然怪しげな笑みを浮かべながらユキノを見る。
「…え?わッ!?」
突然埋まっていたイチヨウがユキノに向かって飛び出してからクノーおフォードがユキノを押し出す。
その目の前にいた何も知らないシュウの体にユキノをイチヨウがものの見事に少し大きめの手拭いで二人を密着させる。
「…んッ?この感触は…まさかッ!?」
「…〜ッ〜〜」
「大成功だな?」
「うむ、ワシの息子(でしと読む)にして…なんも発展が無いんじゃあつまらん」
「ファイトです二人とも♪」
密着したシュウとユキノは顔を真っ赤にしながらその場で立ち止まる。
シュウはユキノの体温と二つのマシュマロの感覚で鼻血がでそうになっている。
そんなユキノはシュウの体温と引き締まった体に密着させられたままで顔を真っ赤にしながら頭にある触覚をぴょこぴょこと動かしながら微笑んでいる。
それを見ながら微笑んでいる三名の姿がそこにあった。
またまた、場所は変わりフォーリアは海岸で一人座っていた。
その姿は何処か寂しそうな背中をしていた。
「リュータ…どこに居るんだろう?」
そう、彼女は青空を見ながら一人で考え事をしている。
リュータと言うのはシュウ同様に異界人もとい現代人でもある青年の名前である。
フォーリアおそのリュータは恋仲でもある。
ところがリュータは突然姿をくらませたのである。
彼女はリュータを探すために二挺のリボルバーを武器にスノー・ヘルに入隊したのである。
そんな彼女の後ろを誰かが近づく。
その手には縄を持っている男たち三人である。
彼らは「魔物攫い」を商売としている存
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