ここはとあう郵便局で〜そよ風〜という日本では王手企業と言われる郵便局である。
そしてそこの一室にある「社長室」と書かれた部屋から電話が鳴る音がする。
『ぷるるるるぷるるるる…』
「んッ??電話か…」
受話器を手に社長室にあるディスクチェアーに足を組みながら座る一匹の魔物の烏丸蒼空である。
彼女はここ〜そよ風〜のオーナーでもある。
「はいもしもしこちら〜そよ風〜のオーナーだ?」
『こんにちは』
「おやッ??どうかしたのか?」
『実はね?』
どうやら電話の相手はここで働くものらしく。
そして蒼空はその内容を聞いてから少し微笑む。
「わかった。ならば明日の朝に連れてこい」
『いや。眠いもん』
「それでも早朝勤務の者が言う言葉か…それじゃあ明日の昼で良いな?」
『わかった。明日の昼に娘と一緒に行くわね?』
「あぁ、頼んだぞ?それじゃあな?」
そして彼女は電話を切り椅子から立ち上がり窓の外を眺める。
「…あいつに夫っていたかな?」
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ここはとあるごく普通の家で「小鳥遊」と書かれたポストがある。
そしてその家のリビングでゴロゴロしているハーピーが一匹いる。
このいかにも「このアホ毛は動くな?」と思われるものが頭から生えているハーピーの小鳥遊スズメである。
「…チャンネル何処だっけ?」
急に立ち上がると何故か白のTシャツ一枚の彼女が立ち上がりテーブルにあるポテチとリモコンを手に持ちソファーに座ってからテレビの電源をつける。
そして彼女がテレビを見ながらポテチを食べるのと同時に彼女のアホ毛がふなふな動いている。
そしたら玄関から扉が開く音がした。
「ただいまー」
「お母さんお帰りなさい」
彼女は食べ終わったポテチの袋をゴミ箱に捨ててから玄関に向かった。
「お母さん今日のご飯は?」
「今日はオムライスです」
「…共食いだよね?」
「…気にしては負けよ?」
ドヤ顔で母親である小鳥遊ツバメという青いハーピーがキッチンに向かうと彼女もそれに付いて行ってから冷蔵庫から「スズメ用です。飲まないでください」と書かれたスポーツ飲料を手に取りキャップを取り飲む。
「明日の昼は暇かしら?」
「どうしたの?」
「明日の昼に一緒に出掛けましょうか?」
「うん、わかった」
そうしてスズメは階段を飛んでから二階に行って自分の部屋に入る。
そしてそれを確認したツバメは怪しく微笑む。
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そしてスズメとツバメはとある場所にいる。
「ねぇ、お母さん?」
「何かしら?」
「どうしてさぁ…」
「うん?」
「〜そよ風〜にいるのッ!?」
そうそこは休館日の〜そよ風〜の入り口に立っているスーツ姿のハーピーとカッターシャツに黒のミニすかハーピーの二人(二匹?)がいる。
「それじゃあ行きましょうか?」
「…何が目的なの?」
その問いを聞いたツバメは言葉を濁らせていると…。
「その子がツバメの娘か?」
「あれ?くぅちゃん」
どうやら後ろからオーナーの蒼空が現れると同時ツバメとスズメは振り返る。
「初めまして小鳥遊スズメといいます」
「あぁ、宜しく。私はここのオーナーの烏丸蒼空だ」
「えッ!?」
どうやらスズメは鳩が豆鉄砲をくらったような顔をして驚く。
そしてそれを見たツバメは笑う。
「あははッ、それで連れてきたのだけれど…どうかしら?」
「うむ。採用」
「んッ??」
どうやらスズメはわかっていないらしく彼女以外は何か話している。
そして蒼空は彼女にこう告げる。
「明日から君はここで働いてもらうからな?」
「えッ??…えええええええええッ!!!!」
こうして彼女小鳥遊スズメの就職が決まった瞬間である。
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そしてスズメは頭が真っ白なまま家に帰った後にツバメと蒼空は事務室で湯呑に入ったお茶を飲んでいる。
「まさかあんあ決め方で良いの?」
「構わんよ?それに私はお前が結婚していたのは初耳なのだが?」
「あぁ、まさか忘れちゃった?」
「…まさかあいつか?」
どうやら彼女は気づいたらしくツバメは微笑む。
「そうよ、そのアイツよ?」
「アイツは今何している?」
「…」
それを聞いたツバメは暗い顔で俯く。
そしてそれを察した蒼空は軽くため息を漏らしてからお茶を飲む。
「…ご愁傷様」
「有難う。アイツも喜ぶと思うわ?」
「そうか…それでだ。スズメはこのことを知っているのか?」
「うん。だって彼女が中学の時に交通事故で…」
「皆まで言わなくて構わん」
そして蒼空は着ている羽織の袖から封筒二つを取り出してツバメに差し出す。
「これは何かしら?」
「今
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