後輩ちゃんの献身的看病

「え・・・・ええっ? じょ・・・冗談ですよね・・・?」

私は今先輩に押し倒されて、好きだと愛の告白をされている・・・正直、頭が追いついていない、身体が沸騰しそうなほど熱い・・・。私はかろうじて言葉をつむぐ。

「・・・俺が、冗談・・・言うようなヤツに見えるかよ・・・?」

「ひゃんっ?!」

み、耳元で囁かれて、変な声が出ちゃった・・・それに・・・先輩の息が髪にかかって・・・カラダ・・・蕩けちゃうよぉ・・・。・・・ていうか、先輩、凄く熱いなあ・・・そんなにドキドキしてくれてるのかな。――っていうかホントにすっごく熱い?!

「先輩身体凄く熱いですよ!? どうしたんですか!?」

よく見ると、身体震えてて冷や汗凄いし、凄く顔色も悪い・・・まさか、私に上着貸して雨の中走ったから・・・?

「・・・・ちっ、大丈夫だよ・・・こん、くらい・・」

「先輩!?」

そういうと先輩は、床に倒れて意識を手放してしまった。





「っ・・・・・・・?」

・・・・アイツに告白してからの記憶がない、取り敢えず周りを見渡してみると、俺はベッドに寝かされていて、服は着替えさせられていた。汗も拭われている。額には濡れたタオルが置かれていた。そして何より、アイツの髪の毛で身体は覆われていた。髪の肌触りが気持ち良い。

「先輩! よかったあ・・・私、もうこのまま目を覚まさないかと・・・」

如月は本気で俺を心配していたのだろう。目からは大粒の涙が零れ落ちていた。俺はまだ妓語地ない笑いを浮かべながら涙を拭ってやる。

「・・・馬鹿、そんなわけねえだろ・・・」

「馬鹿じゃないです! ・・・でもなんで急に倒れたりしたんですか?」

「俺、ガキの頃から低血圧で若干貧血持ちでよ。あまり激しい運動は出来なかったんだ。そんなヤツが急に運動したのと、モロに雨かぶったからかな」

「・・・・・・じゃあ」

「待て・・・私の所為です。ごめんなさいとか言うなよな? ・・・・可愛い後輩一人守れないで、なにが先輩だ。・・・ってわけだからお前は気になんてするなよ・・・・・いいな?」

「はい・・・でも、次またこんな無茶なことしたら・・・お・し・お・きしちゃいますからね?」

フフフと笑う如月、表情自体はとても可愛いものなのだが、目が全く笑っていない上に髪を揺らすものだからとても怖い。俺は大人しく「はい」というしかなかった・・・。女性の恐ろしさを垣間見た瞬間である。

「・・・あー、もう夜の七時だな・・・ほら、梅香さんが心配するから帰れ」

「えへへっ。それがですね先輩。さっきお母さんに電話しましたら、『先輩がそんなことになってるなら、泊りがけで看病してあげなさい』って言われまして・・・」

「―――はい?」

「な・の・で・・・今日は私とずっと一緒ですよ♪ 先輩♪」

いたずらっ子のように笑う彼女の顔は、今の俺には悪魔の微笑みに見えたのでした。
15/05/24 20:51更新 / クロゴマ
[1]作者メッセージを読む

[5]戻る
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想[#]メール登録
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33