2話その2 昼の白音さんタイム

_______________。
__________________暖かい。
ふぁあ.....。 んー、ん...。
________________...........。 !?
いけない。 寝てしまうところだった。 太陽...あなたが暖かいから...
しかし、そんな事はどうでもいい。 名残り惜しいけれど。
私には、考えるべき事があるんだった。
考えるべき事。 それは、この家に私を住まわせてくれている人について、だ。
___彼は、私をどう思っているのだろうか?
______彼は、私が怖いのだろうか?
_________彼は、
lt;ハクネ
gt;を覚えているのだろうか?
____________私の嘘...領主から逃げたなんて大嘘には気付いているのだろうか?
分からない。 分からないから、怖い。
もし彼...フェンが、私を嫌っていたら?
私が、怖いのだとしたら?

lt;ハクネ
gt;を、忘れていたら?
嘘に気付いていたのなら?
_____彼に、嫌われたくなんかない。
あの雪の日、
lt;人型
gt;になる前の私を...嫌われ者の私を可愛がってくれた彼に、嫌われたくない。
私を
lt;家族
gt;と呼んでくれた彼に、嫌われたくない。

lt;嫌われ者
gt;に名前をくれた彼に、嫌われたくない。
そして何より、
lt;私が大好きな彼
gt;に、嫌われたくない。
でも彼は、私を避ける。
今日の朝も、ご飯を一緒に食べてくれなかった。
どうしてだろう? 本当に、どうして...?
「...ん、..はぁ..ん...っ..」
彼の事を考えいるだけで、体が、足が、指が、勝手に動く。
「...フェ、ン...んぁ、は..ぁあっ、ん..何、で...」
嫌われたくない。 その感情だけで体が火照る。
左手は、あまり成長していない胸を撫で、つまみ、時には弾く。
その度に体は震え、全身に微力な電流が流れたかのような感覚がする。
「ふぇん...好っ、き、なの...に..っ..ぁっん..ん..」
自らを慰めた所で、何も変わらない。
そんな事は分かっているのに、体が彼を求め、疼く。
右手が、下腹部をなぞりながら、下着の下...秘部の割れ目をかき回す。
まだ異性を知らないそこは、薄い桃色に染まっている。
いつかここに、彼を...。
私の初めてを、彼に.......。
そう思っただけで、大きな期待感が押し寄せて、快楽信号が加速する。
あぁ、だけれど。 彼は私を避けている。
彼と繋がれる日。 そんな事、本当に起き得るのだろうか?
.....有り得ない。 そう思うこの感情...劣等感が彼を求め、まだ見ぬ未来を想像させて...。
彼が...フェンが、欲しい。 彼と共に生きたい。
だけど私に勇気はなくて....。
「ふぇん..ぁん、っんぅ...しゅき、らのに..ぃっ..」
大好きなのに、言えなくて。
それが、どうしようもなくもどかしくて.....。
指は加速する。 彼を求めて。
気付けば、秘部から垂れた液は下着を濡らし、床にも垂れている。
あぁ、床を汚してしまった。 片付けないと...
そう思うけれど、左手も右手も止まらない。
「ひゃっ...んっ..ふぇん..ふぇ、ん.っ..」
それどころか、どんどん加速していく。
快感が、全身を支配して行く感覚がする。
「ふぁ..んっにゃぁ!? ...ん、ぁあっ、んっ」
そしてそれは、弾けた。
「にゃぁっ、あっんぁっ、んんっあぁんっ!!?」
頭の中が真っ白になり、全身に大きな電流が流れるような感覚。
そして、脱力。
体が、動かない。 だけど、快感はまだ体を支配していて...
「はぁ...はぁ...、ふぇ、ん....」
私の体液で出来た大きな水たまりを視界に映しながら、大好きな彼の名を呟く。
彼は、私を嫌っているかもしれない。
だけれど。
私は...私は彼が好き。
だから、私は彼を________________________。

それだけ決意して、私は急激な睡魔に身を委ねた。
11/10/05 06:04更新 / 紅柳 紅葉
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