「この問題は?」
「・・・わかんない」
「ここはこの公式を使ってだな・・・」
「うん・・・うん分かったよおねえちゃん!」
ここはどこかの家のとある一室。勉強を教えてもらっている少年の名前は、日向(ひなた)。今、頑張って勉強中だ。偉い。逆に勉強を教えてあげている魔物娘の名前は茜(あかね)。種族はドラゴンで日向の隣の家のおねえちゃんだ。
「本当に分かったのか?」
「うん!」
「では、もう一度。答えを隠してやってみろ」
「よ〜し!・・・あれ?」
「ハハハ。もう一度最初からだな。」
「む〜・・・」
「ここはこれをこうして〜」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「バイバイおねえちゃん!」
「ああ。また明日な。」
時刻は夕方。今日の分の勉強は終わったようだ。何時も、ほぼ毎日茜は日向に勉強を教えている。その成果もあってか、少しずつ日向の成績は上がってきている。
「ただいま」
「ああ。お帰り・・・・で?」
「で?ってなに?母さん」
「決まってるじゃない日向君のこと」
「うん。ちょっとずつだけど成績は確実に上がってきてるわ」
「いや、そっちじゃなくて」
茜は母の言葉に少し戸惑う。しかしゆっくりと口を開いた。
「・・・・かわいくて好きだけど・・・」
「ならヤりなさい」
「でも・・・日向君はまだ子供・・・トラウマになるかもしれないし・・・」
「貴方は魔物娘、それに私の子供。いずれ歯止めがきかなくなると思うわ。」
「ただいま〜」
「アナタ〜〜〜♪お帰りなさ〜い♪」
「・・・完全にドラゴンの威厳を無くしたな・・・母さんは・・・」
どうやら茜の母は完全にドラゴンではなくメストカゲになってしまっている。茜は、いずれ自分もああなってしまうのかと思うと、頭を痛めた。
翌日
「こんにちは」
「あらあら!茜ちゃん!」
今日も勉強を教えに日向の家にやってきた茜。しかし茜には昨日の母の言葉が少し引っかかっていた。
「日向君の勉強を教えにきました。」
「いつもいつもごめんね〜お菓子もあるから上がって上がって!」
「はい」
「あっ!おねえちゃん!」
「やあ日向」
「今日も勉強やろ!」
「ああ。では、おば様少し失礼します。」
「後でお菓子もっていくね〜」
2階にて
「あっ、おねえちゃん!」
「ん?なんだ?」
「これ見て!100点だよ!」
「おお、よく頑張ったな。偉いぞ。」
「えへへ〜♪おねえちゃんに教えてもらったからなんだ♪」
「ふふふ、教えたかいがあった。」
「じゃあやろ!おねえちゃん!」
「ああ、今日は理科だったな。」
「うん!カエルの交尾だったよね!」
「っ!・・・あ、ああ・・・そうだったな・・・」
「どうしたの?おねえちゃん?」
「いや・・・なにも・・・」
今日はなんとも間の悪い時なのだろうか。今日は日向に生物の増えかたを教える時だったのだ。昨日、母とあんな話をした茜は少し戸惑ってしまう。
「ええと、どうやって増えるか、言ってみろ日向。」
「うん!なんかね、せーしってものと、らんしっていうのがくっついて、じゅせーらんってのになるんだって!カエルさんはこうやって増えるんだね!」
「う、うん・・・正解だ・・・」
「えっへん!けどおねえちゃん、人間ってどうやって増えるの?」
「・・・あ〜・・・それはだな・・・」
突然の質問に茜は戸惑う。相手は無垢な子供。どうしようか悩んでしまう。
が
「へへへ!やっぱり知らなかったんだ!じゃあ教えてあげるね!」
「え?」
「赤ちゃんはね、コウノトリさんが運んでくるんだよ!おねえちゃん覚えてないとダメだよ!」
「そ、そうなのか物知りだな日向。」
「えっへん!」
どうやら、完全に日向は勘違いしているようだ。保健体育の授業のことをさっぱり理解してないらしい。おかげで、茜はなんとか難を逃れた。
ーーーーーーーーー
「じゃあね、おねえちゃん!」
「ああ・・・また明日な・・・」
すっかり疲れた茜。なんとか今日は耐えれた。しかし、体の熱い疼きがおさまらない。なぜなら、日向をいますぐ襲いたかったからだ。だが、そこはさすがのドラゴン。なんとか理性が止めてくれた。しかしもうブレーキは限界に近づいてきている。
その夜
(どうするべきか・・・日向を襲いたくはない・・・しかし、やはり私も魔物娘だな・・・体が熱い・・・)
茜は一人悩んでいた。体が熱くて堪らないのだ。茜はあの小さな少年を襲いたくはないという気持ちの間で揺らいでいた。
と、その時
ガラガラ
「ぱんぱかぱーん♪」
「誰だ・・・」
「魔法少女リリで〜す♪」
「バカな冗談はよせリリ。後、勝手に魔法で窓を開
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