ベッドの下は、男の聖域

「坊っちゃま、おはようございます♪」

「ん・・・ああカナ・・おはよう・・・」

ここは、とある富豪の邸宅。眠る青年を起こしたキキーモラの名は、カナ。この邸宅のメイドである。青年の名は神山 寛(ひろし)神山家の長男である。二人は小さい時からの付き合いで、とても仲がよい。ちなみに、カナと年齢は3歳ほど離れている。(カナが年上)

つまりうつくしいおとなのおねーさんというわけだあ!(親父ィ風)爆発しろ!

「ささっ、いくら休みでも朝食をたべないと」

「分かってるよ」


〜青年着替え中〜


「さっ行こうかカナ」

「はい♪」

「今日の朝食はなに?」

「え〜献立には・・・揚げパン、コーンスープ、シーザーサラダ〜モッツァレラチーズとカニ添え〜ゆでたまご、デザートはアップルマンの活け作りとなっております♪
ちなみに小麦ととうもろこしはノームご夫妻様から、チーズはホルスタウロスご夫妻様から、お取り寄せしました♪アップルマンは俺をお食べよとか言ってました♪」

「豪華すぎない・・・?」

「いつもの事じゃあないですか♪」

「いつもと違うのが最後に・・・」

「気のせいでしょう♪」



〜朝食にて〜

「すごく美味しい・・・」

「ははは、そうだろう寛!なにせメイドさん達に作ってもらったからな!」

「あら、私の事は無視?あなた」

「そんなことはない、母さんも作ってくれたから美味しいんだ!ははは!」

「あらまあ、あなたったら・・・♪」

「ご飯の時くらいイチャイチャしないでよ・・・」

「ははは!」

神山家の当主である寛の父親は、とても豪快な男である。たった一人で神山家をここまで大きくしたのだ。そしてとても自分の妻を大事にしている。それはどのくらいラブラブかというと、ブラックコーヒーに大さじの砂糖を100杯くらいぶちまけ、さらに練乳を大量に入れたようにラブラブだ。息子が引くくらいに。

「さてと、寛。カナちゃんとはどうだ?」

「ブッ!」

「私も聞きたいわあ♪」

「なんにもないよ!ただの姉弟みたいなものだよ!」

「そうかあ?ワシがお前と同じくらいの時はもう母さんと抱き締めあうような仲だったのに。遅いなあお前は。」

「まあまああなた、個人差はあるわよ。早かったのは、私がただあなたにハートを盗まれただけよ♪」

「ははは!そうかそうか!」

「揚げパンがすごく甘い感じがする・・・」



〜父は仕事に、母も仕事に〜

「それじゃあ行ってくる。」

「じゃあまた2日後に。体に気をつけて。」

「いってらっしゃい」

「いってらっしゃいませ、旦那様、奥様♪」

「カナちゃんうちの息子を頼んだぞ。」

「たべちゃってもいいわよ♪」

「はい♪」

「もう!はやく行ってよ!」

「あらら〜じゃあな〜」

「どうなることやらムフフのフ♪」

バタン、ブロロロ・・・

「はあ・・・ごめんねカナ・・・」

「良いのですよ♪食べようと狙っていますし・・・ボソッ」

「今なにか言った?」

「いえ何も」

「????」

〜午後〜


「坊っちゃま部屋のお掃除をいたします。ご迷惑をおかけしますが、すこし部屋の外へお願いできませんか?」

「ああ、分かったよカナ」

「ではでは。」

「じゃあ後で。」

「はい」

バタン

「ふんふ〜ん、そういえば今日のおやつなんだろな〜?」

のんきにおやつの事を考えていた寛。まさかこれからあんなことが起こるなんて思ってもいなかっただろう。


〜少し後〜

「キャー!」

「ん!?カナ!?」

なんとカナの悲鳴が聞こえてきたのだ。慌てて寛は自分の部屋へ向かう。

「どうしたんだろう?まさか泥棒!?」

カナの事が、心配になりさらに駆け足になる。

ダダダダ、バタン!

「カナ!」

「ひぃ!ぼぼぼ坊っちゃま!」

「どうしたんだい?」

「いいいえ、ななな何も!」

「・・・・」

今カナは明らかに慌てている。しかも顔を真っ赤にして。そして今明らかに「何か」を隠したのだ。

「今なにを隠したんだい?」

「ひゃ!?なにもかかか隠してなど!」

「い〜や。何年一緒にいると思ってる?カナのことは、お見通しだよ。」

「・・・・分かりました」

「うん。」


こんなに慌てるカナを見るのも珍しいな。と思う寛。しかし慌てるのにも理由があった。その理由とは・・・


「ど、どうぞ!///」

「?・・・わああああああああ!!!」

「いえ!坊っちゃまも男の子ですもの、こんな本も・・・・///」

「ちちち違うんだ!」

そう、カナが隠していたものは、男ならば興味をもつ本だった。カナが掃除をしていると、寛のベッドの下から見つけてしまったのだ。慌てるのも無理はない。というか坊っちゃまのくせにどうやっ
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