女王の淫食

「料理ってどうして生まれたと思う?」
 食卓で、彼女は聞いてきた。
「あたしはね、人間がただ素材を食べることに飽いたからだと思うの。
 だから新たな刺激を求めて、煮たり、焼いたり、他の素材と組み合わせたりしてきたのよ」
 彼女は語る──
「あたしも、きっと飽きてしまったのよ。ただ単にあなたの精液を味わうことに………だ・か・ら
#9829;」
 目の前の昼食──何故かご飯とサラダしかないが──を嬉しそうに、愛おしそうに見つめながら。
「あたしも料理……には及ばないけども、それに近いことをしよう、というわけよ──あたしがどうしたいか、わかるかしら」
 わかりたくない。
「ま、要するに」

「世に言う『食ザー』をしよう、というわけよ」

 わかりたくなかった……
「さて、手始めに………」
 手に取ったのはワイングラス。
「飲み物を用意してもらおうかしら」
 ベルは僕のペニスを優しく握る。
 彼女の手で強く握られると大変なことになってしまうのである。
「〜♪」
 その傷を付けるか付けないかの絶妙な力でペニスをしごかれる。
 彼女の爪が僕のペニスを優しく撫でる。少しして先っぽから先走りの汁が漏れ出てきて、それが潤滑油代わりになり、しごくスピードが上がっていく。
 クチュクチュといやらしい水音が部屋に響く。
「さぁ、早くそのくっさぁいザーメンを出しちゃいなさい
#9829;あたしがごくごくって飲んであげるからぁ
#9829;精子サーバーらしくドピュドピュってワイングラスに注いでよぉ
#9829;」
 抗えない快楽の中、順調に精液は先端の方へ上っていく。
 そして。
 ドピュッ!ピュ〜ッ!ピュルルッ!
「あはぁ
#9829;出てきた出てきた
#9829;」
 ベルは吹き出す精液をこぼさないようにワイングラスで受け止めていく。
 普段は飲み物を入れる容器に自分の子種を注いでいるという背徳感に興奮したからか、ワイングラスから溢れるまで精液を出してしまった。
 もちろんその溢れた精液も、ベルが手で受け止めていた。
「ふふふ
#9829;まさかこんなにいっぱい出るだなんて
#9829;しかも全部プリップリの特濃ザーメン
#9829;」
 手の精液を舐めながら、やはり愛おしそうにワイングラスを見る。
「すんすん……あっ
#9829;…………匂いだけでイっちゃった
#9829;……」
 彼女はワイングラスに口を付ける。
 そして、音を立てずに、上品にその淫靡な白濁液を流し込んでいく。
「こきゅっ、んっ
#9829;こきゅっ……はぁぁぁ
#9829;─幸せぇ
#9829;」
 やっていることはいつもと同じだ、しかし、シチュエーションが違うだけでこんなにもいやらしく見えるのか……
 それはきっと彼女も感じていることだろう。喉が動く度に身体がわずかに痙攣している。
 三分の一くらいを飲んだところで、ワイングラスをテーブルに置いた。
「早く
#9829;他のも味わってみたいわ
#9829;」
 今度は乱暴に僕のペニスを握って、手淫を始める。
「ほら
#9829;早く
#9829;はやくっ
#9829;!」
 ドピュッ!
 さっきの余韻のせいか、一瞬で射精してしまった。
 勢いよく飛んでいく精液はすべて昼食にかかっていった。
 ……これは食べ物に対する冒涜だよな……?
 でも、それは人間からの視点での話であって、もしかしたら彼女達からすると、とても神聖なものなのかもしれないのだ。
 僕は何も言わない。
「あ
#9829;あぁ………すごい
#9829;……いただきます」
 歓喜で震える手で箸を持ち、まずはご飯を手に取った。
 純白の米のうえに、濁った白の精液がトッピングされていて、動かす度にそれがぷるぷると揺れている。
「あむっ、っ
#9829;んっ
#9829;っ
#9829;」
 やはり音を立てずに上品に食べる。だけれどその興奮は隠せていないようだ。
「ごくんっ………あむっ、んっ
#9829;んっ
#9829;んきゅぅ
#9829;」
 口の端に精液がついている、が彼女は気が付かずに咀嚼する。
 咀嚼して、僕の精液を味わう。
 思わずペニスに手が伸びそうになるが……あと一歩のところで抑えた。
「ごくり………」
 僕は耐えきれそうにない。こんな光景を、ただただじっと見ているだけだなんて。
 次に彼女はサラダを箸で摘まむ。
「ザーメンドレッシングだなんて、夢のようだわ
#9829;」
 糸を引くドレッシングが垂れないように、レタスを口に運ぶ。
「しゃくっ……しゃくっ………」
 ごくり、と彼女は早々に飲み込む。
「………もうちょっと欲しいところね」
 またペニスを握って乱暴にしごく。もはや、僕は本当に人間として見られていないようだ。
「これで十分ね」
 さっきの何倍
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