儂はぬらりひょん。
妖怪の総大将(予定)じゃ。
予定、というのは、今はまだ我が母君が現役で総大将をやっており、まだ幼い儂はその後継者でしかないということじゃの。
実際、幼い。
我が母君はぼいんぼいんでケツがでかくて超だいなまいとぼでーなんじゃがのぅ……儂はつるつるすっとんのろりペタずんどーぼでー。あまりにカリスマ性がない、まだ総大将の器ではないとすぐには総大将にはなれんかったのじゃ。
なんじゃい! このぼでーの何がいけないんじゃい!
ムキになった儂はいっそサバトに入会してこのロリペタずんどーぼでーを好む輩を探そうとも思ったんじゃが……
落ち着いて考えるとまだそんな立場には縛られたくない──しばらくは気楽に過ごそう。
というわけで儂は今、『ぬらりひょん』をやっておる。
そう、家に侵入して菓子やじゅーすを嗜む。昔懐かしのぬらりひょんじゃ。
どうもここ最近は総大将、総大将ともてはやされここらへんの業務がなっとらんようじゃ。
ならば儂が率先してやらんとな。
「……お、ここの家、またぷりんを置いておるの」
儂がカモ……ん゙っん゙ぅっ、懇意にしておる家が懲りずにぷりんを冷蔵庫に置いておった。儂のおやつれーだーがそれを察知しおった。
前に食べたときは激しい家族喧嘩が起こっておったんだがのぉ……どうやら何も学んでいないようじゃ、名前すら書いとらん。
しかも、今回は高級そうじゃ。いつものこんびにで売ってるヤツもぷるぷるであまあまですっごくおいしいのじゃが……やはり高級なのはさらにぷるぷるであまあま、そしてとろとろなのじゃ。
「はぅ……愛しのぷりん」
儂はすぐさま家に侵入。そして冷蔵庫へ猫まっしぐら!
しかし。
「え……ぎゃんっ!」
儂が冷蔵庫のドアに手をかけようとした瞬間、ぐわんと視界が百八十度回る。
そして、そのまま儂は宙吊りになってしまった。これは漫画で読んだぶーびーとらっぷというやつかの。魔術的ではあるが。
「見つけたぞ! プリン泥棒め!」
どたどたと、キッチンに入ってきたのは儂と同じくらいの歳の童。
「……うわぁ! 女の子だ!」
そいつは儂を見ると驚きの声を上げ、腰を抜かす。
「もしかして、この罠をはったのはお主か?」
「え? ま、まぁ、そうだけども」
「ほぉ……」
どうやら儂が間違っていたようじゃの。何も学習していない阿呆はいないようじゃ。
むしろ。
聡明に、人外の者の仕業であると察しを付け罠まではってきた賢者がおるようじゃ。そうでなければ罠に儂の『自然』を封じる『魔力封じ』は組まん。
この童。やりおるな。将来は上物の魔術師になりそうじゃの……
「ふむ、気に入った。天晴れじゃ」
「ということで、童。儂の婿になれ」
「……え? 婿?」
「そう、婿じゃ」
「……」
お、真っ赤になっておる。
愛いやつよのぉ……おやつを探していたらとんでもない収穫があったものじゃのぉ。
「ちゅーしてやりたいぐらいじゃ」
そんな余裕をぶちかましておると。
ばさり
儂の着物が、床に落ちた。
「!?」
これが母君のようなだいなまいとぼでーならばこうはならんかった。きっと乳房で引っかかっておった。
しかし、儂に乳房などない。
よってすとんと落ちるのは至極自然の道理。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
今度は儂が真っ赤になる番じゃった。
「……」
「……」
正座で向き合い、お互いの口は貝のように閉じておった。当たり前じゃ、儂は裸体をさらしてしまったし、童は儂の女体を目の当たりにしてしまったのじゃから。
いくらろりペタずんどーぼでーでも。
この童には刺激が強すぎたじゃろう。
「……」
あぁ、愛い。儂を見やるたんびに紅くなってうつむくこの童がたまらなく愛い。
さっさと喰らってしまいたいところじゃが……どうしても恥ずかしいんじゃよ。
おなごとして恥ずかしい部分を全て見られてしまった……さしずめ、『もうお嫁にいけないっ』というところじゃろうか。
「ね、ねぇ」
「?」
意外なことに、沈黙を破ったのは童のほうじゃった。
「さっきさ、ちゅーとかなんとか言ってなかった?」
「あぁ、言った」
「その、さ、僕がお婿さんになるならさ、今からちゅーとかはしちゃった方が……いいんじゃない?」
「!」
心の臓が音を立てる。
「……ふふふ」
儂の中で何かが切れた。
「ちゅっ」
「!」
儂は、童に接吻をする。
最初は軽く。
そして。
「ちゅっ、んれろっ、んむっ」
「んっ、んっ」
段々と舌を絡め、淫らにしていく。
「ちゅるっ、んぬっ、れろっ、ちゅぽっ……のぉ童」
火照った欲はそれだけじゃあ冷めない、むしろ更に熱くなった気もする。
だから儂は。
さっさと一線を越えたくなったんじゃ。
「ちゅーの一歩先
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