「はぁ………はぁ………う、嘘だろ?」
目の前で閉まっている堅固なシャッターを見て、僕は身の毛がよだつほどの恐怖を覚える。
「だ、誰か!誰かいないのか!?」
喉が潰れるくらいに声を張り上げ、有らん限りの力でシャッターを叩く。
もちろん聞こえるはずがない。この程度の衝撃で少しでも揺らぐシャッターはここには必要ない。
「あ、あぁ……………」
無駄だ。
そう痛感した。
僕の心が、絶望で満たされていく。
この収容施設がシャッターを下ろすことの意味は新人である僕ですらわかることだった。
完全隔離。そういう対処をしなければならないほどの『何か』がここで起きたということに他ならない。
「だ、だれか!」
外部への干渉が無駄だとわかった僕は、内部に救いを求めた。
もしかしたらこの区画に誰かいるかもしれない。もしかしたらその人が解決策を思いつくような博士かもしれない。
そんな淡い期待を抱きつつ僕は区画を走り回る。
「ねぇ!おにーさん!」
すると、何者かの声が響いた。
幼い女の子の声。こんな施設で聞くのは違和感のある声だ。
しかし、確か財団は高いスペックさえあれば誰彼構わず引き入れていたはず。もしかしたらとんでもないほどの飛び級を成し遂げた博士なのかもしれない。
そんな期待が僕の脳裏をよぎる。
僕は声のした方に振り向く。
「おにーさん!」
だが僕の期待は最悪の形で裏切られる。
そこにいたのは小学生くらいのグリズリー。
手にはテディベアを抱えている。
「ぁ………ああぁ……」
恐怖のあまり、足の力が抜け僕はその場にへたり込む。
収容番号1048。
『ビルダーベア』
クラスはKeter。
「おにーさーん!」
「ひ、ひいぃぃっ!」
彼女はひょこひょことかわいらしい仕草で僕に近づいてくる。
僕は微動だにできなかった。
研修時、上司に真っ先に言われたのだ。
『1048番とは出会うな』と。
「た、たすけ、て」
もう目の前に彼女は来ていた。逃げるのは完全に不可能になった。
「おにーさんは逃げないの?じゃあちょうどいいや!」
彼女は、しゃがんで僕に顔を近づけてくる。
「っ………………!」
「私と一緒に『仲間づくり』しよ
#9829;」
耳元でそう囁かれて。
僕は意識を失った。
ちゅぷっ、ぐちっ、にゅぴゅっ
「う、う……」
段々と僕の意識が戻ってくる。
もやもやとした意識の中で感じ取れるのは、下品な水音と股間の快楽だけだった。
それだけでももう、僕がどういう状況にいるかは理解できた。
「あはっ
#9829;起きたんだ
#9829;おにーさん
#9829;」
「…………」
僕は彼女に、騎乗位で犯されているのだ。
視界と意識が定まってくると嬉しそうに僕の腰の上で上下する彼女が見えてきた。
夢だと思いたい。だが伝わってくる感覚は全て明瞭で現実のもののようだ。
抵抗する気力はなかった。抵抗したとしても彼女は魔物娘、力で適うはずがない。
それに下手に彼女を刺激し、暴走されても困る。
彼女にとってはあんなシャッターなど道端の石ほどの障害物にすらならないだろう。なんとかして彼女を抑え込み、救助を待つしかない。そうでないとどこに被害が向くかわからないのだ。
「はっ
#9829;はっ
#9829;おにーさんのおちんぽ
#9829;固くて、太くて、気持ちいぃよぉ
#9829;」
「っ!」
気を抜くとイってしまいそうになる。
だが、できるだけ長く彼女をここに留めておかなければならない。
魔物娘の特性上、彼女が僕に飽きてどこかへ行くということはないだろう。しかし、こいつはなにをするかわからない。
───魔物娘なのかどうかすら怪しいのだ。
「はぅッ
#9829;はやくぅ
#9829;はやくせーしちょうだい
#9829;はやくわたしを孕ませてよぉ
#9829;!」
「あぅっ」
腰の動きが一層激しく、獣的になってくる。
「はやく
#9829;はやく
#9829;」
それに、イってはいけない理由がもう一つある。
それは最悪の場合、世界の存続に関わってくるのだ────
彼女がここに収容されている理由。
それは彼女の『仲間づくり』に関わるものだ。
彼女……もしくはまだ見つかってはいないが彼女達という種は異様に子供を作りたがる。それだけなら魔物娘と変わらない。
だが、彼女達を解析した結果驚くべき事実にたどり着く。
彼女は、『非常に妊娠しやすい体質』なのだそうだ。
その繁殖力はハツカネズミにも匹敵するらしく、そのまま放っておけば人間界が猛スピードで侵食されてしまう────
だから、ここで僕が彼女を妊娠させるわけにはいかない。
「ぐっ、あっ」
そうだ、確か職員には緊急用の射精抑制
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