『・・・・・・完成じゃ・・・・ついに、ついに完成したのじゃ!!あーはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっゴホッゲホ・・・・』
ここは魔界の一画にあるとある城。ここでは教会や反魔物領の軍隊と戦争をしている魔王軍のために日夜新しい魔法や新型の武器や兵器の研究をしている。
そして今、城の地下研究室から聞こえてきたマヌケ・・・・もとい、声高に響いてきた美しい笑い声は、この城の主であり、俺の妻でもあるバフォメット様のものである。
・・・・・いったい何やってんだか
俺は数年前まで凄腕の勇者だった・・・が、補給を受けるために前線から撤退しようとしたところを包囲され、包囲されただけで俺が折れるかあああぁぁぁぁ!!と善戦していたが最後にはバフォ様の魔法にやられ捕らえられた。その後、包囲されても折れない心を評価されバフォ様に見初められてゴールイン。今に至る。
さて、俺の自己紹介も済んだし最愛の妻が何をしでかしたか見に行くとしよう。
『おお、御主か。ちょうどいい、今探しに行こうとしたところじゃ。』
『貴女が必要としてくれればすぐに参上いたしますよ、マイステディ』
フッと笑いながら少し甘めの言葉をかけ、頭をなでなでする。。
するとバフォ様は「なんじゃ・・・・もう・・・・」と呟きながら顔を赤らめる。
かわいい。この表情をリャナンシーに描いてもらって何枚もコピーしてハーピーを使って全世界にばら撒けば世界は平和になるんじゃなかろうか?いや、なる。
だがやらん。俺だけのもんだ。
閑話休題。
『で、いったい何ができたんですか?』
『お、そうじゃったそうじゃった。これじゃ!』
バフォ様が自慢気に発明品を高々と掲げる。
・・・・・・何だ?コッペパンを薄くしたような金属の塊だった。
『・・・・・・・何すか?』
『ふっふっふ・・・・・まあ試せば分かる!』
そう言うとバフォ様はその謎の物体を俺の下腹部に押し当て・・・・・なになになに!?え?真っ昼間から何なの!?
押し当てると謎の物体から帯が伸び、俺の身体を一周して巻きついた。
『!!・・・・・・ベルト?ベルトのバックルだったんですか。』
『正解じゃ。・・・・じゃが、それだけではない。』
だろうな。これだけだったら只の自動ベルト巻き機だ。バフォ様は机から3枚のメダルを持ってきた。
『メダルを3枚、ここにセットするのじゃ。』
バフォ様がバックルの部分を指差す。確かに3つ窪みがある。
メダルにはそれぞれ鳥、猫、虫が描かれている。
『そして、右腰のスキャナーでメダル読み込むのじゃ!』
『分かったよ。』
メダルを受け取り、バフォ様に言われた通りにセットしスキャナーをスライドさせた
「キン!、キン!!、キン!!!(メダルを読み込む音)」
『変身!!!』
え!?今俺何を口走った!?言わなきゃいけないような気がして思わず口走っちゃったよ!!
メダルを読み込んだスキャナーをベルトから眩い光が放たれた。
なんなの!?いったい何が起きてるの!?
「[ハーピー]![ワーキャット]!![デビルバグ]!!! ハ!キ!バ!ハキバ!ハ!キ!バ!!!」
眩い光が収まる・・・・・・すると・・・・・
『・・・・成功じゃ・・!!』
何だかカッコいい戦闘服と仮面を身に着けていた。
『な・・・ななn・・・・何なんだ!?それに今の歌は・・・』
『歌は気にするでない』
『無茶言うな』
『では、説明しよう。そいつは新型の鎧じゃ。それだけではない。そのメダルは魔物の欲望から抽出したものしゃ。それをベルトのセットしてスキャナーで開放することにより魔物の特徴を使って戦うことができる。』
『ほうほう。で、今は確か・・・・』
『ハーピーとワーキャット、そしてデビルバグじゃ。遠距離から獲物を見つけるハーピーの視力。ワーキャットの鋭い爪。デビルバグの素早く強靭な脚力。それらが今の鎧に宿っておる。』
『・・・確かに目は良くなった、爪もある、いつもの何倍も速く動けそうだし、何だか力も沸いてきた!・・・・で、歌は』
『歌は気にするでない』
『無茶言うな』
『むう・・・・しょうのない奴じゃ・・・・。メダルはその3枚だけではない。』
と言うと、バフォ様は机の引出しから何枚もメダルを取り出した。
『真ん中をこいつに換えてみるのじゃ。』
バフォ様からメダルを貰う。今度は・・・・蜥蜴・・・?
とりあえずワーキャットのメダルと交換し再びスキャンする。
「[ハーピー]![リザードマン]!![デビルバグ]!!!」
『・・・・ありゃ?歌わないな。』
『メダルには特定の組み合わせで発動するコンボがあるのじゃ。相性のよ
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