チュン・・・・チュン、チュン
『・・・・・・・・・・んぁ・・・』
目が覚める
目の前のは金色・・・・・・・フューの髪
俺の右腕を枕に眠っている美貌
視線を下に下げるとメロンが二つたわわに実って・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・ハダカやん。
ベランダで抱きしめあった後、俺たちはどちらともなくベッドに向かった。
それは氷を放置していれば融けるように、雨が降れば地面が固まるように、想いが通じ合った男女なら至極当然のことだった。
フューを起こさない様に腕を抜き、身体を起こす。
昨晩の行為の後、疲れてそのまま寝てしまったのでベッドはいろんな液体でえらいこっちゃだった。
・・・・・・・・・・初めてだったのに、何回もヤッちゃったからな・・・・
えーと、すっかり発情したフューに覆い被さられてそのまま2人で卒業して、放心したフューから主導権を奪ってヤッて・・・・・・・・・・・数えんのめんどいな・・・・・・
とりあえず、朝の日差しを入れようとベッドから降りる。
カーテンを開けようとすると、視界に入る右腕。
手首から先の無い、俺の右腕。
昨夜、あれだけ忌々しく、苦々しく、俺を絶望の底へ追いやったこの腕。・・・・・・・・・フューの気持ちを受け入れた後は、彼女を護った誇らしい勲章だ。
泣いたカラスがもう笑った。と言われそうな心情の変化だなと、自分で苦笑する。
そんな気分にさせてくれた女神を振り返って見ると・・・・・・・
&
ベッドの上で丸まっていた
体育座りのまま横に倒れた形で。まさに「&」こんな形で
ハダカで寒いのか、とも思ったが俺もハダカだ。
もじ彼女が変温動物であったとしてもそれ程の室温ではないはずだ。
・・・・・・・・・・・どうやら、イジケているらしい。
カーテンを開けるのを中断し、俺は何故か不機嫌な女神様のご機嫌を伺うためにベッドに戻った
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いじけてます。
ええ、いじけてますとも。なにか?
なんでいじけてるかって?
愛する人と一つに結ばれて幸せですよ。今私は世界一幸せですとも
・・・・・・・・・・・・・・・・でも、魔物の本能って知ってる?
魔物はその本能として男性を襲うわけですよ。
で、襲うってことは、こちらが主導権握るってことですよ。
つまり、魔物は女性上位が好みということだ。
サキュバスとかドラゴンとかデュラハンとかオーガとか、皆騎乗位好きでしょ?
私もその例に漏れず、いつか運命の人に負けたら組み敷いて上から攻めてやろうと妄想して、そんな状況をオカズに一人エッチもしてきた・・・・・・・・・・
でも・・・・・・・・・・・
今、カーテンを開けに行った男は、ベッドの上ではSだった・・・・・・・
最初こそ妄想どうりだったが・・・・・・・・私が初めての快楽に放心している間に形勢を逆転され・・・・・・・・その後は・・・・・・・・・
悔しい・・・・・・・・でもっ!!
彼が私を組み敷いて、彼の分身が私の中を蹂躙して、中も外も彼に支配されて・・・・・・・
一戦終わって彼が私の中から出ていっても休憩と称して指でいぢめてくる
『身体が冷めちゃうだろ?』
と耳元で囁かれたときは身体の芯からゾクゾクした
後ろから攻められた時は敏感な尻尾をこれでもかと撫でられた・・・・・
『もう・・・・尻尾らめぇ・・・・』
と言っても優しく鱗に逆らって撫でられてイッてしまった
結論を言うと
すごくきもちよかった
ええ、気持ちよかったですとも
彼のお陰で、私は本当はマゾなんだと分かりました。
でも腑に落ちないので丸まってます。
『おい、フュー?』
不機嫌の原因がやってきた。
昨日の悔しさをちょっとでも晴らすため、黙って返事しません。
『・・・・?、どうしたんだ?・・・・・・・・。』
ん?
彼がベッドに上がって・・・・・私のお尻に右腕を付けて・・・・・・・
『わぁー、まるでフィストファkk『やめろ』
身を挺したブラックジョークを吐こうとしていたので尻尾で彼の喉を絞める。
もう・・・・・・仕方ない・・・・・・
『昨夜、泣いてた奴とは思えないな・・・・・』
『そうだな。ふふふ・・・・・・・・キミのお陰だよ。』
ありがとう、と微笑みながら言われると、先ほどの不機嫌はどこへ行ったのか。心が暖かくなる。
現金な奴だ、私も。
『私は、ただお前と一緒に居たいと言っただけだ。乗り越えたのはクー自身の強さだよ。』
『いや、フューが居たからこの腕を誇りに換えることができたんだ。ありがとう。』
『クー・・・・・』
『フュー、大好きだ・・・・
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