『商売』
「オロロ、ケルル、そろそろ開店の時間だ、早く準備して。」
「ん、いい子だ。後ちゃんと尻尾をすいてあげる。」
「あ、いらっしゃいませ。ほらケルル、お客様に『ケルル』はダメって言ったでしょう?早く謝りなさい。」
「すみません、うちの子が失礼しました。お客様は何をお探しています…
あ、そういうことですか。」
「お客様の顔は、恋の苦しみに困っている乙女の顔ですよ。なあに、別に恥ずかしいことではございません。むしろ、お客様のような乙女は、うちが大歓迎です。」
「はい、本当です。ではお客様、恐縮ですが、お困りのことをお教えてくれませんか?」
「ん、ん。そうですか、そうですか。」
「つまり、お客様は、自分の手が醜いと思われますか。相手の方に見させないから、何かあるか、っと…」
「あ、これは失礼しました。あまりきれいすぎる手から、ついに。本当に申し訳ございません。」
「え?いいえいいえ、別に建前ではございません。本当です、お客様の手のような、見事な労働者の手が本当にきれいでお久しぶりです。」
「ほ、本当に申し訳ございません!私はそんな意味では!」
「そ、そうだ!うちにはちょうとお客様の要求にふさわしい商品があります!」
「はい、これです!」
「騙すつもりがありません!これには本当にお客様の手をお客様が欲しい綺麗な手に変える力があります!」
「これは、豊穣のドングリという、魔法の樹の種です。いまはただ一枚ですが、美田に蒔けば三日間大きくなって、たくさんの実が鈴なり、その実を粉にして、ミルクの中に混ぜて飲んだら、肌が艶々になれますよ。」
「ああわかりました。ここで一度実験してみませんか?実際の効果を体験たら、私がお客様を騙しませんこともわかれるでしょう。」
「ど、どうでしょうかお客様?」
「おめでとうございますお客様!これで私のこと信じてくれましたよね!」
「あ、大丈夫です。さっきも言いましたけど、このドングリは、美田がある限り無限量産ができる商品です。うちには畑がありませんけど、このドングリを育っている知り合いがいますから、一枚だけなら全然大丈夫です。」
「はい、10枚ですね。まいどあり!オロロ、お会計お願い!」
「それにしても、お客様、あの方は本当にそんなに素敵ですか?」
「ええ、教団の兵士ですか。それは本当に偉い方ですね。」
「いいえいいえいいえ、冗談ではありません。教団の兵士は、みんな人類を守るために闘っていますでしょう?それだけでも相当偉い人であります。」
「花が好きですか?それは別に怪しくないと存じますよ。花の美しさを知っているこそ、美しい花を育つ人も好きになるではありませんか?」
「あ、ありがとうケルル。ん?なにかおかしいですかお客様?」
「そうですか。では、こっちは豊穣のドングリ十枚です。ありがとうございました!」
「はい、まだのご来店、期待しております。お客様も頑張ってください。チューリップのように、美しい恋をお祈りいたします。」
『後日談』
トゥリペリンは、教団の支配範囲の辺境にある小さい土地であった。
何の戦略価値もなし、勇者になれる資質を持つ人も従来なし、とにかく、あるのかないのか教団にとって全然構わない土地だ。
その土地、唯一の利点は、名産のチューリップだ。
ほぼすべての畑にチューリップが成長していた。毎年チューリップが咲く時期、大勢の観光客が、この土地を訪ねた。
トゥリペリンには、「チューリ祭り」という祭りがある。あの年もっとも綺麗なチューリップを育てた人は、「チューリップのプリンス」、あるいは「チューリップのプリンセス」と呼ばれていた。
しかし、それはもはや過去のことだ。
いまのトゥリペリンは、もう明緑魔界に堕ちた。
昔「花の海」と呼ばれていた広いチューリップの畑は、今も同じチューリップが咲いているけど、それはもう魔界の魔力に侵蝕され、淫猥なピンク色になった。その花から、忌々しい花粉(緩効媚薬)がときどき飛散している。
畑の中心に、でかいドングリの木が立てる。そのドングリの木の根系は、大地の栄養を吸収し、周りのチューリップに渡している。ゆえに畑仕事はもうしなくでもいいことになった。
街にはまだ人の姿が残っているようが、それは、みんなインキュバスに堕ちった男性住民たちだ。
女性の住民は、大部の時間が室内に過ごしている。
なぜなら、女性は全部、トロールと変えた。
最初変えたのは、三年連続「チューリップのプリンセス」の称号を手に入れ、とある天才の少女だ。
自分の畑に奇妙なドングリを育てて始めたら、彼女はどんどん変になった。
まずは、身柄の成長。
そして、髪の中にチューリップが育ってた。
あっという間に、彼女はもう完
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