「な〜か〜だし〜す〜るなら〜こういうぐあいにしやしゃんせ」
「アウト!」
「セーフ!」
「よよいのよい!」
………。
「とまぁ、こんな感じの遊戯が魔界で流行っているそうです」
「私も知っているぞ。 一昔前、随分と話題になっていたからな」
「一応聞くけど、どういった遊び?」
「遊戯名は『ファックプリーズ』といい、男女で行うものです」
「女が勝てば危険日に中出し、男が勝てば安全日に中出しするという至ってシンプルな遊びだ」
「女性はどの道犯されるのかよ!?」
「安心してください。 男女と言っても、基本的には夫婦間で行われるものですから」
「そ、そっか。 なら良かった」
「強引な魔物は誘拐した男に強要することもある」
「質悪いなぁ……」
「それではフレンさん、早速ティータと……」
「断る!何が『それでは』だよ! 俺はティータとそういう関係じゃ……」
「誤解しないでください、ティータはフレンさんを誘拐し強要するつもりですから。 えい」
「はう!?」
………。
「おい、眠らせてどうするのだ?」
「ティータとしたことが…これでは危険日に中出ししてもらえません」
「勝利前提でものを言うのは構わないが…ちなみに、今夜はフレンが食事当番だぞ?」
「おっと、これはティータが代わりに作るというフラグですね?」
「話が早いな。 では頼んだぞ」
「そんな冷たいこと言わずに、エルザさんも手伝ってください」
「ふん、なぜ私が……」
「あ〜…フレンさんに見せてあげたいです、エルザさんの愛くるしい寝顔を」
「な、なんだと?」
「最近開発した『キャメラ』という映写機で隠し撮りしておきました」
「き、貴様…私を脅すのか!?」
「そんな人聞きの悪いこと言わないでください。 ティータはエルザさんに『お願い』しているだけですから」
「ぐっ……!」
「エルザさん、手伝っていただけますか?」
「……今回だけだ!」
「エルザさん優しいです♪」
「くっ…いつか必ず…貴様の弱みを握ってやる……!!」
「進級ガイダンスなんてバックれねーか? どうせただの注意事項とかなんかだろ?」
「じゃぁ1人でサボれば〜? てゆ〜かザック、あんた良く2年生になれたわね?」
「ば、馬鹿にすんな! 俺様が本気出せばあの程度の追試くらい……」
「追試、ね〜?」
「う、うるせー! とにかく合格は合格だ! 誰が何と言おうと俺様は2年になったんだ!!」
「はぁ…あんた見てると、なんか可哀想になってくるわ」
「んだとー!?」
「やめな、2人とも」
長期休暇も遂に終わり、俺達は大学2年生として新たなスタートを切る。
というかこの2人、再開してすぐの開口1番に喧嘩を始めた。
久しぶりに会うっていうのに…少しは仲良くできないのかなぁ?
「ザック、別に何かしろって言われるわけじゃないんだから、普通にジッとしてればイイだろ?」
「俺様にとってはそれが苦痛なんだ! 何もしないでただ座ってるなんて時間の無駄だろ!?」
「まぁ、わからなくもないけど……」
「さっすがフレン! よし、このままどっか遊びに行こうぜい!」
「こらザック! あんた何フレン巻き込もうとしてんのよ?」
「うるせーなー…おめぇはいらねーからあっち行け」
ブチッ
「あん!? もういっぺん言ってみなさいよ!?」
「ひっ!?」
「こらーー! 待ちなさーーーい!!」
「はぁ……」
騒々しいなぁ……。
まぁでも、2人ともいつも通りで安心した。
「ザックのやつ…次会ったら殺す……!」
「シ、シオ? だ、だめだよ、そんな不良みたいなこと言っちゃ」
「ちょっとフレン! まさかあいつの肩を持つ気!?」
「いや、そんな気はこれっぽっちもないけど…悪いのは10割あいつだし」
さてはザックのやつ、またシオに何か言ったんだな?
というか結局あいつはガイダンスに来なかった。
「も〜、ストレスは肌に悪いのに……」
「シオもシオだぞ? ああゆう奴なんだから、いい加減慣れないと」
「わ、わかってるんだけど…うちの気にしてる事ピンポイントに突いてくるから……」
「デリカシーがないのもザックらしさだよ」
「もう、フレンはあいつに甘いわよ!」
「え、そんなことないけどなぁ」
まぁ数少ない男友達だから、大事にしたいって気持ちはあるかも。
もちろんシオはそれ以上に大事だ。
「はぁ…もういいわ。 ねぇフレン? 時間あるし、どこか寄ってかない?」
「あぁゴメン! 俺これからバイトなんだ」
「え? バイト始めたの?」
「うん、休みの間に成り行きで」
「へぇ〜?」
ちなみにシオもバイトしているらしい。
「で、どこでやってるの?」
「あ〜えっと……」
教えてもイイのだろうか?
あんな魔物しかいない店で働いてる身としては、なんと答えれば
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