『つぶらな瞳』

「リン姉様・・・兄様は今・・・どこにいるのかな・・・?」
「う〜ん、どこだろうね・・・。 でも、きっと元気にしてるわよ。」 
「どうしてわかるの・・・?」
「なんとなくね、そんな気がするのよ。 兄さんのことだから、どこかで魔物に襲われて童貞奪われちゃってるかもしれないわね。 あ〜あ・・・こんなことなら、もっと早く兄さんの初めてを奪えば良かったかなぁ〜・・・」
「・・・どうして相手が魔物だってわかるの? 人間の女性かもしれないし・・・」
「それは無いわね。 だって兄さん、『魔物を引きつける何か』を持ってるもの。 レンだって、兄さんを見たら無償にムラムラしちゃうことあったでしょ?」
「あったとゆうか・・・ほとんど毎日そんな感じだった・・・」
「やっぱりね・・・。 だから兄さん、人間の女に巡り会う前に、たぶん魔物にヤラレちゃうと思ったわけ。  ああ〜ん、もう! やっぱり兄さんの初めて私が奪うべきだったわ・・・。 はぁ〜・・・」

「・・・兄様・・・どうかご無事で・・・」

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・






ゾルアクアの東商業区に店を構える、とある宿屋にて・・・。

「・・・・・・」(睡眠中
「〜〜〜〜〜〜」(眠れない男

「・・・・・・・・・」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

「・・・・・・・・・・・・・・・」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

「ああああああああああああああああああ!!!」
「む・・・? 何だ・・騒々しい・・・眠れないではないか・・・」
「あ、当たり前だろ!! なんでお前が俺と同じベットで寝てるんだ!? そもそもどうして1人部屋を頼んだ!?」
「決まっているではないか・・・旅費の節約だ。 それになにより・・・貴様は将来私の『夫』になる男だ・・・。 一つの床を共にして何が悪い・・・?」
「い、いや・・・それは・・・」
「わかったなら早く眠るんだな・・・。 それとも・・私に襲ってもらいたいのかぁ・・・?」
「寝る。」
「・・・なんだつまらん・・・」


あぁ・・・なぜこんな事に・・・。
宿屋の件をレビィに任せた俺がBAKAだった・・・。
旅費がかさむのは痛いが、次は絶対に2人部屋にする・・・必ず!

幸運にも旅の疲れが俺を夢の中へと招待してくれた・・・。






少し時間を遡ってみようか。

レビィを仲間?に加えた俺は、ゾルアクアに向けて再度出発した。
道中様々な魔物(好色系)が行く手を遮ったが、その8割をレビィが一掃した。
さすが俺を負かしたトカゲ女、この地域の魔物はコイツにとって雑魚に等しいようだ。
悔しいけど、俺1人ではこんなに早くゾルアクアに到達できなかっただろう。ホント悔しいが・・・。

これからの旅は多少楽になるだろうと思ったが、1つ問題が。
このままではレビィばかり魔物を倒してしまって、俺に経験値的なものが入らないとゆう事態になりかねない・・・。
今は良くても、後半苦労することになる。
俺はRPG思考だから、そういった事に抜かりはない。

けどまぁ・・・先の事はその時になってから考えよう。
楽な旅ができるに越した事はないんだし、これ以上の要求は贅沢ってもんだ。

今はそう・・・相棒であるレビィの件だ・・・。
俺は旅が終わると、コイツの婿行きまっしぐら・・・とゆう状況にある。
未だに解決策は見つからず・・・。

まぁ先延ばしにする事はできる。
要するに旅を終わらせなければイイんだ。
いつまでも続けるわけにはいかないが、今はこれが精一杯の抵抗だ。
マジでなんとかしないと・・・・・・。


あれやこれやで今に至る。
レビィに主導権を握らせるとロクな事にならん・・・とゆうことを先程学んだ。

そろそろ夢から覚めそうだ。
仕方ない・・・戻るとしますか・・・・・・・・・。








正直言って、目を覚ましたくなかった。
もしかするとレビィが俺にまたがり、「起きたか。 早速朝の子作りを始めるぞ」とか言われそうでさ・・・。


恐る恐る瞼を持ち上げるとそこには・・・・・・・・・誰もいなかった。
出かけたのか・・・?
っと、枕元に置き手紙発見。


〜〜町の様子を見てくる。 夕時には戻るから安心しろ。 貴様も情報収集なり、物資調達なりして有意義な時を過ごすようにな。 逃げようなどとつまらん事は考えるな・・・〜〜

・・・・・・・・
母親に叱られた子供のような気分になるな、この手紙・・・。
しかも逃走防止には最強の威力を発揮するなこれ・・・。
ん? 追伸?


P・S
それと・・・おいしかったぞ♪


・・・・・・・・
おいしかった?
レビィに土産を買ってやった記憶はない・・・。
何のことだ・・・?

そういえば、さっきから下半身が涼しいな・・・と思ったら腰の軽装が外されて生まれたままの姿に!?

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